BA(Building Automation)によるビル設備の通信に用いられる BACnetを評価するための 環境立ち上げから、サンプルソフトの入手、BACnetクライアントとのBACnet MS/TP および IP 通信の手順を説明します。更に、BACnetとOPC UAとのGateway のサンプルソフトを使って、BACnetからOPC UAへの相互運用をお試しいただけます。


Step 1: 評価ボードの入手

RZ/N2L MPU開発用の評価キット RZ/N2L-RSK を BACnet サーバーとして利用します。

RZ/N2L-RSK 評価キットを使用すると、 RZ/N2L の機能をシームレスに評価できると共にルネサス独自のFlexible Software Package (FSP) と様々なIDEを使用して、組込みシステム向けアプリケーションを開発することができます。

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Step2: ソフトウェアのダウンロード

BACnet評価に利用するソフトウェアを入手します。これらは無償で入手できます。なお、Yabe、VTS、Wiresharkは外部による提供ツールです。

セットアップ手順の詳細は、RZ/N2L BACnet アプリケーションノートを参照ください。

  1. BACnet サンプルパッケージ 
    サンプルパッケージには、BACnet MS/TP サーバー および BACnet IPサーバーの評価に必要な サンプルソフトウェア、アプリケーションノートが含まれています。 
    RZ/N2L BACnet Sample Software
  2. 統合開発環境 
    RZ/N2L向け FSP統合版 e² studio を利用します。 
    e² studioは、オープンソースの"Eclipse"をベースとした、ルネサスマイコン用の統合開発環境です。 
    現在のサンプルソフトは、FSP v1.1.0 に対応しております。下記Linkよりダウンロードしてご使用してください。
    e² studio and RZ/N2L FSP Installer
  3. BACnet クライアント・ツール 
    BACnet MS/TP マスター: Yabe (Yet Another BACnet Explorer) を利用します。Yabeは、BACnet デバイスを探索およびナビゲートするためのグラフィカルウィンドウプログラムです。 
    Yet Another BACnet Explorer 
    BACnet IP クライアント: VTS (Visual Test Shell) を利用します。VTSは、BACnet IP 機能をテストするためのアプリケーションです。 
    Visual Test Shell for BACnet
  4. ログ解析ツール 
    Wireshark パケットアナライザ ― Wiresharkを利用して BACnet MS/TP または BACnet IPの通信パケットを 可視化します。 
    Wireshark

Step3: 開発環境のセットアップ

BACnet MS/TP、BACnet IP の開発環境を構成し、BACnet MS/TP、BACnet IP通信を実行します。

セットアップ手順の詳細は、RZ/N2L BACnet アプリケーションノートを参照ください。

RZ/N2L BACnet サンプルソフトウェアでは、空気速度センサ Pmod™ [US082-FS3000EVZ]を利用したユーザーアプリケーションを例として実装しています。 空気速度センサをPmod接続しない状態でも BACnet通信の評価は可能です。

BACnet MS/TP 開発環境

  1. PCおよび RZ/N2L-RSK 評価キットを図の構成で接続します。 
    BACnet MS/TP通信のために RS485/USB変換を利用します。 
    RS485/USB変換は パケット解析のため 2台用います。
  2. BACnet サンプルソフトウェアを e2studio からプログラムします。
  3. Yabeを クライアントとして RZ/N2L-RSK 評価キットとBACnet MS/TP 通信します。
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BACnet IP 開発環境

  1. PCおよび RZ/N2L-RSK 評価キット を図の構成で接続します。 PCのネットワークアドレスを 設定します。 
    例: 192.168.10.20
  2. BACnet サンプルソフトウェアを e2studio からプログラムします。
  3. VTS を クライアントとして RZ/N2L-RSK 評価キットとBACnet IP 通信します。
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Step4: BACnet通信

Yabe、または VTSを利用して Who-Is、I-Am で通信確立後します。通信確立後、 各種 BACnetサービスを 確認することができます。 なお、空気速度センサ Pmod™ [US082-FS3000EVZ] を利用した場合は SubscribeCOV サービスにより空気速度センサの入力値を確認することもできます。

セットアップ手順、サンプルソフトでサポートするサービスの詳細は、RZ/N2L BACnet アプリケーションノートを参照ください。


追加情報 : OPC UAとの接続

更に、BACnetとOPC UAを繋ぐGatewayのサンプルソフト もお試しいただけます。

  1. OPC Gatewayサンプルパッケージ 
    サンプルパッケージには、OPC Gatewayの評価に必要な サンプルソフトウェア、アプリケーションノートが含まれています。 
    RZ/N2L BACnet to OPC UA Gateway Sample Software
  2. OPC UA Client Tool 
    OPC UAクライアントとしてUaExpertを利用します。 
    UaExpert

セットアップ手順の詳細は、OPC UA Gatewayアプリケーションノートを参照ください。

追加情報② : 商用スタックのご紹介

商用のBACnetスタックは、当社パートナである株式会社ユニテックからご入手いただけます。

  1. ”株式会社ユニテック RZ/N2L用BACnetドライバ RZ-B2“の紹介ページ  

    株式会社ユニテック RZ/N2L用BACnetドライバ RZ-B2

  2. RZ/N2L ユニテック社製組込みBACnetライブラリRZ/B2サンプルパッケージ  

    アプリケーションノート

    ソフトウェア/ツールー評価版ソフトウェア


ビルディングオートメーション(BA)向け RZ/N2Lネットワークソリューションのデモ

RZ/N2Lは、産業機器や装置にネットワーク機能を付加できる産業イーサネット通信用MPUです。本ビデオでは、RZ/N2LでBACnet通信を行うビルディングオートメーション向けのネットワークソリューションをご紹介します。