PLC(Power Line Communication)は、電力線を通信媒体とする通信方式です。
給電網を通信網として利用することで、安価かつ早期に、システムを構築できます。
このため、PLCはスマート社会を実現するスマートメータ(AMI)、HEMS、BEMSや太陽光パネル監視システムにおける通信手段として利用されています。
通信媒体としては、AC(交流)電源ラインだけでなくDC(直流) 電源ラインも利用可能です。
ルネサスは、「高性能」で「フレキシブル」なPLC(電力線通信)デバイス、最適化された評価ボード、ロバストな 通信を容易に実現するソフトウエアスタックによりお客様が容易に開発導入できるための電力線通信ソリューションを提供します。
ロバスト
- 電波が届かない場所でも通信可能、電力線のみでの通信による省配線化
- マルチキャリア(OFDM)方式により、ノイズを避け高いスループットを実現
- ネットワーク接続認証、AES暗号化技術により高い気密性を確保
長距離通信
- 経路損失の少ない狭帯域PLC方式で、中継無しに最大1Km以上通信可能
- ルーティングによるマルチポップ通信により、さらなる長距離通信も実現可能
PLC(電力線通信)ソリューションの応用分野

- スマートメータ (AMI)
- スマートホーム・HEMS
- 空調・照明制御

- ビルディングオートメーション
- EV充電ステーション
- 太陽光発電・スマートグリッド
「高性能」で「フレキシブル」な PLC(電力線通信)デバイス
ルネサスでは、電力線通信の各種規格 (G3-CENELEC/ARIB/FCCおよび PRIME その他)にソフトウエアによりフレキシブルに対応可能なPLCモデムおよび高負荷時でも高い線形性を保つラインドライバを提供します。
高性能
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PLCモデム
- フィールドでの経験により環境に適応した高度な通信アルゴリズムを実現する高性能 DSP@276MHz
- 高レベルな通信セキュリティを実現するAES128暗号ハードウエアエンジン
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ラインドライバ
- 高負荷時でも高い線形性保ち長距離通信を可能にする差動ドライバ
フレキシブル
- CPU/DSPデュアルコアにより多様な電力線通信プロトコルに柔軟に対応
- 多彩なルネサス製マイコンと組合せによりお客様にとって最適なシステムを実現
最適化された評価ボード
通信に使用する電源ラインの条件により最適化された評価ボードを用意しています。
GCPX3評価キットにて、国際標準規格の G3-PLC / PRIME アライアンス認証試験に合格しており、 G3-PLC アライアンス認証試験の基準器にも採用されています。
AC電源および DC 48V 以上にはCPX3評価キット J70D2 (日本版)、DC 48V 以下にはCPX3評価キット J80D1 (RX651版/音声通信対応)およびCPX3評価キット J80D2 (RL78版)を用意しています。
PLC(電力線通信)ソフトウエアスタック
ルネサスのPLC(電力線通信) 向けソフトウエアは、国際標準化された G3-PLC, PRIME, およびMeters and More準拠のマルチホップソフトウエアスタック、または、シンプルでアプリケーションの実装が容易な Peer-to-Peer 通信を実現するソフトウエアを提供しています。お客様の用途に応じてお選び頂けます。

PLC(電力線通信)評価ツール
電力線通信は、電力線に置けるノイズやインピーダンスなどの影響により通信状態が変化するため、通信状態を解析することが重要となります。ルネサスまたはルネサスのパートナーでは、電力線通信のデータを可視化し、通信状態を解析表示できる評価ツールをご用意しています。

技術規格
スマートメーターなどの普及に伴い、ネットワークシステムは複雑、大規模になることが想定されます。各種アライアンスでは、多様化していくネットワークに対して、相互接続性を担保できる通信プロトコルの標準規格化を推進しています。
ルネサスは、電力線通信の主要なアライアンスに、規格策定時より参加し、研究開発および国際標準化を提唱して参りました。そして、各プロトコルに対応したソリューションを開発しています。
パートナーの紹介
多くの企業がルネサスのPLCソリューションを使用した製品を提供しています。
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