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Akira Kusakari
Akira Kusakari
Sr Staff Marketing Specialist
掲載: 2023年5月17日

無線IoT機器でのネットワーク構築にお悩みのお客様も多いのではないでしょうか。数多い無線通信の中から最適な通信方式を選択したい、容易に100台を超える大規模無線システムを設計したい、電池駆動のセンサなど低消費電力ノードに対応したい、通信システムのコストを削減したい。このようなご要求・課題をルネサスのSub-GHz帯無線通信デバイス(R9A06G062)/Wi-SUN FAN 1.1ソリューションが解決します。

ルネサスはワイヤレス通信ネットワーク規格策定団体であるWi-SUNアライアンスの設立当初から、ボードメンバーとして規格普及に向け活動しています。次世代スマートメータ/無線IoTシステムに最適なWi-SUN FAN 1.1仕様策定に関しても当初から議論に参加してきました。この豊富な活動実績を通じてR9A06G062を用いたWi-SUN FAN 1.1ソリューションをいち早く開発しました。R9A06G062を搭載した開発キットは、Wi-SUNアライアンスの認証試験標準器(CTBU: Certified Test Bed Unit)に採用されています。

また、総合エネルギーマネジメントソリューションのリーディング・プロバイダであるLandis+Gyr様にアルファ・パートナーとしてR9A06G062の通信性能を評価していただき、その優れた受信性能により通信モジュール向けデバイスとして採用され、次世代スマートグリッド関連製品に搭載されることになりました。今後、スマートメータやスマートグリッド関連製品に加え、無線IoTシステムへのルネサスWi-SUN FAN準拠デバイス/ソリューション展開が期待されます。

ロバストな高速通信・超低消費電力動作・大規模ネットワークを実現するWi-SUN FANネットワーク

Sub-GHz帯の特長を活かした無線通信:Wi-Fiなどの数多くの無線通信で採用されている2.4GHz帯と比べ、「遠くまで届く」、「障害物を迂回する」、「他通信との電波干渉が少ない」特長を持つSub-GHz通信はロバストな無線通信を提供します。

Wi-SUN FAN 1.1プロファイル準拠:Wi-SUN FAN (Wireless Smart Utility Network for Field Area Networks)は、1GHz未満の周波数帯であるSub-GHz帯の無線電波を用いた広域・長距離通信を実現する国際標準規格で、電気・ガス・水道スマートメータへの導入が進んでいます。Wi-SUN FAN 1.1プロファイルに準拠したことでOrthogonal Frequency Division Multiplexing (OFDM)変調方式、および間欠動作による超低消費電力動作 (LFN: Limited Function Node)をサポートしています。OFDM変調の高速通信では短時間でのデータ伝送が可能、LFN機能はセンサ機器などの電池駆動デバイスに最適です。また、LFNによるネットワーク末端のデバイスを数多く設置可能であるFAN 1.1プロファイルでは大規模なネットワーク構築が可能であり、かつ従来のWi-SUN FAN 1.0 プロファイルとの互換性が保たれます。加えて、プロファイル準拠の機器間では通信が担保されておりますので、お客様はネットワーク層を制御するアプリケーション層の開発に注力出来ます。

通信コスト不要:Sub-GHz帯はライセンスフリーの周波数帯域です。お客様の機器に搭載する R9A06G062 間でのWi-SUN FANネットワーク通信を実現するため、通信事業者へ支払うコストや特別な設置工事は不要です。システム運用コスト削減に繋がります。

充実した開発サポート環境:開発サポートツール:基板設計ガイドライン、無線性能評価用PCツール、Wi-SUN FANネットワーク評価用PCツールをご提供します。お客様のハードウエア、ソフトウエア両面の開発を支援します。

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R9A06G062 Evaluation Kit
図1:R9A06G062評価キット
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Wi-SUN FAN 1.1 Network Architecture Image
図2 : Wi-SUN FAN 1.1ネットワーク構築イメージ

ルネサスのR9A06G062とWi-SUN FAN 1.1ソリューションは、今後加速するスマート社会に向け安定したネットワークの構築および運用に最適な製品です。

IoT機器の通信システムやWi-SUN FANなどのSub-GHz帯無線通信をご検討中のお客様は、ぜひSub-GHz/Wi-SUNトランシーバR9A06G062 の詳細をご覧ください。

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