概要

本製品は、V850ファミリ用リアルタイムOS RI850V4 V1.00.xxとは別製品です。

本製品は、組み込み用OSとして国内実績最大のμITRON仕様準拠のリアルタイムOSです。コンパクトな設計で、かつ優れたリアルタイム性能と豊富なシステムコールを持ち、高品質なリアルタイム・マルチタスク環境を備えた組み込みシステムを実現します。また、統合開発環境CS+との親和性により、アプリケーションを容易かつ短期間に開発できます。

  • ITRON仕様の著作権はトロンフォーラムに属しています。
  • TRON、ITRON、およびμITRONは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品ないし商品群を指すものではありません。

RI850V4 V2はマルチコアOSではありません。マルチコアOS機能はサポートしていませんが、マルチコアマイコンの各コアでRI850V4 V2を個別に動作させることは可能です。

 

リリース情報

OS本体

最新Ver.: V2.01.01

リリース日: 2016/3/22

バージョンアップ内容(ツールニュース参照)

動作環境

契約形態

CS+連携プラグイン リアルタイムOS共通部

最新Ver.: V3.03.00

リリース日: 2016/7/1

CS+連携プラグイン RI850V4 V2依存部

最新Ver.: V2.02.00

リリース日: 2016/7/1

 

連携ツール

  • 対応コンパイラ:CC-RH、GHS*1
  • 統合開発環境:CS+、MULTI*2
  • *1. GHSはGreen Hills Software製のコンパイラ・パッケージを指します。
  • *2. MULTIはGreen Hills Software製の統合開発環境を指します。

 

特長

  • µITRON4.0仕様に準拠
    組み込み型制御用OSのアーキテクチャとして代表的なµITRON4.0仕様に準拠した設計が行われており、スタンダード・プロファイルとして規定されている全機能、および、拡張機能として規定されている拡張同期通信(ミューテックス)機能、メモリ・プール(可変長メモリ・プール)管理機能を提供しています。
  • 高い移植性
    さまざまな実行環境に対応するために、RI850V4が処理を実行するうえで必要となるハードウェア依存処理をターゲット依存部、および、ユーザ・オウン・コーディング部として切り出し、サンプル・ソース・ファイルを提供しています。これにより、さまざまな実行環境への移植性を向上させるとともに、カスタマイズを容易なものとしています。
  • ROM化の実現
    実行環境に組み込んで使用することを前提としたリアルタイム・マルチタスクOSであるため、ROM化を意識し、コンパクトな設計が行われています。また、RI850V4が提供しているサービス・コールのうち、ユーザがアプリケーション・システム内で使用するサービス・コールのみをシステム構築時にリンクすることができるため、コンパクトでありながらユーザのニーズに最適なリアルタイム・マルチタスクOSを構築することができます。
  • 省メモリ化の実現
    RI850V4が提供するプリエンプト禁止機能を利用することにより、システムのメモリ消費量を削減することができます。
  • ルネサスエレクトロニクス製統合開発環境CS+との連携
    CS+
    と連携し、以下の機能をサポートします。
    • OSビルドに必要なオプションを自動設定
    • タスクやセマフォなどのOS管理オブジェクトの状態を表示 (リソース情報)
    • タスクの動作履歴やサービス・コール発行履歴をグラフィカルに表示(タスク・アナライザ)
      注意事項:RH850G3MHコアでは、ソフトウェア・トレース・モードのみ対応しています。
  • Green Hills Software, Inc.製 統合開発環境 MULTI に対応
    V2.01.01で対応済み

    注意:統合開発環境 MULTIをご使用の場合は、サンプルプロジェクト(RH850_F1L_RI850V4RH およびRH850_F1H_RI850V4RH)のプロジェクトファイル(sample.gpj)に以下の手順でコンパイルオプションを追加してください。
    (1) sample.gpjをテキストファイルとして開く。
    (2) -Onolinkの次の行に、以下の2行を追加。
         -reserve_r2
         -D__ghs__

 

機能

RI850V4カーネルは以下の機能モジュールから構成されています。個々のモジュールはその機能を実現する関数群(サービスコール)で提供されます。

  • タスク管理機能
    タスクの生成/起動/終了などといったタスクの状態を操作する機能のほかに、優先度の参照、タスク詳細情報の参照などといったタスクの状態を参照する機能も提供しています。
  • タスク付属同期機能
    タスク付属同期タスクの状態を他のタスクから変化させ、タスク間の同期をとります。
  • タスク例外処理機能
    タスク例外処理機能は未サポートとなりました。
  • 同期通信機能
    タスク間の排他制御、同期、通信を実現する手段としてセマフォ、イベントフラグ、データ・キュー、メールボックスを提供しています。
    • セマフォ:マルチタスク処理では、並行に動作するタスクが限られた数の資源(A/Dコンバータ、コプロセッサ、ファイルなど)を同時に使用するといった資源使用の競合を防ぐ機能(排他制御機能)が必要となります。そこで、RI850V4では、このような資源使用の競合を防ぐ機能として非負数の計数型セマフォを提供しています。
    • イベントフラグ:タスク間の待ち合わせ機能として32ビット幅のイベントフラグを提供しています。
    • データ・キュー:規定されたデータ・サイズの通信機能としてデータの書き込み/読み出しが可能なデータ・キュー領域を有するデータ・キューを提供しています。
    • メールボックス:共有されているメモリ領域に書き込まれたメッセージの先頭アドレス受け渡し機能としてメールボックスを提供しています。
  • 拡張同期通信機能
    タスク間の排他制御を実現する手段としてミューテックスを提供しています。ミューテックス:資源使用の競合を防ぐ機能としてミューテックスを提供しています。
  • 固定長メモリ・プール
    処理プログラムから動的なメモリ操作要求が行われた際に利用するメモリ領域として固定長メモリ・プールを提供しています。
  • 可変長メモリ・プール
    処理プログラムから動的なメモリ操作要求が行われた際に利用するメモリ領域として可変長メモリ・プールを提供しています。
  • 時間管理機能
    一定周期で発生する基本クロック用タイマ割り込みを利用してシステム時刻を操作/参照する機能のほかに、時間に依存した処理を実現する手段(タイマ・オペレーション機能:遅延起床、タイムアウト、周期ハンドラ)を提供しています。
  • システム状態管理機能
    レディ・キューの回転、スケジューラの起動などといったシステムの状態を操作する機能のほかに、コンテキスト種別の参照やCPUロック状態の参照などといったシステムの状態を参照する機能も提供しています。
  • 割り込み管理機能
    割り込みが発生した際に起動する割り込みハンドラに関連した機能を提供しています。
  • サービス・コール管理機能
    拡張サービス・コール・ルーチンの登録/呼び出しなどといった拡張サービス・コール・ルーチンの状態を操作する機能を提供しています。
  • スケジューリング機能
    動的に変化していくタスクの状態を直接参照することにより、タスクの実行順序を管理/決定し、最適なタスクにCPUの利用権を与える機能を提供しています。

 

仕様一覧

最大タスク数 255
タスクの優先度数 32
サービス・コール数 118
性能(wup_tskを発行してから対象タスクの実行が始まるまでの時間) 4.75マイクロ秒
(RH850/F1L、80MHz換算、内蔵メモリ)
カーネルコードサイズ 約20Kバイト
(全サービス・コールを使用した場合の最大値で、利用するサービス・コールにより変動します)
カーネルRAM1タスクあたり データ:32バイト
スタック:132バイト

 

製品構成

構成物 説明 備考
カーネルソースプログラム カーネル本体ソースプログラム ソースコード付き量産契約の場合にのみ提供
カーネル本体ライブラリ システム構築用カーネルライブラリ
標準ヘッダファイル ・ITRON共通定義ファイル
・カーネル仕様定義ファイル
・その他定義ファイル
ヘッダファイルはC言語用を提供
コマンドラインコンフィギュレータ テキスト形式で構築パラメータを記述したcfgファイルから、各種定義ファイルを出力します。
サンプルプログラム ITRONを使用した簡単なプログラム
CS+連携プラグイン
- リアルタイムOS共通部
- RI850V4 V2依存部
・カーネルの組み込みを容易にする機能
・デバッグ時にOS状態を参照する機能
・OSの動作履歴を遷移図に表示し、CPU使用率などの性能解析するツール
マニュアル ユーザーズマニュアル

 

処理フロー

 

Trial版のご案内

製品版のRI850V4を購入する前に、気軽に製品の機能や性能を評価できるようTrial版を提供します。
ただし、Trial版に対しては、お問い合わせ窓口を含め一切サポートを提供しませんので、ご了承のうえご使用ください。
なお、ダウンロード前に  使用許諾契約書と、以下の注意事項をお読みください。

Trial版ご使用にあたって

[注意事項]

1.製品版との違い

Trial版のRI850V4は、以下の使用制限があります。なお、性能および機能は製品版と同一です。

  • RI850V4が約1時間動作した後、動作を停止します(無限ループに入ります)。
  • 以下のサービスコールが使用できません。
    • set_tim
    • get_tim

2.最終製品に対しての使用について
最終製品に組み込む場合は、製品版をご使用ください。何らかのトラブルがあった場合についても、弊社でサポートを受けられなくなります。

3.再配布の禁止
本ソフトウェアを第三者に再配布することを固く禁止します。

[動作環境]
製品版と同じです。「動作環境」ページでご確認ください。

[インストール方法]

こちらから説明書をダウンロードしてください。

 

ダウンロード

ZIP

RI850V4 Trial

ダウンロード」タブより各ダウンロードページへお進みください。

PDF

RI850V4 リリースノートおよびユーザーズマニュアル

インストーラには含まれないため「ドキュメント」タブからダウンロードしてください。

 

メモリ算出ツール

RI850V4 V2メモリ容量見積もりページで、以下のメモリを見積もることができます。

・RAMサイズ

・ROMサイズ

なお、無償提供ですので、本ツールを使用する場合もしくは使用することにより作成された成果物において不具合が発生した場合、第三者との係争が生じた場合、またはその他いかなる問題が発生した場合も、ルネサス エレクトロニクスは一切の責任を負いません。また、ご使用に関するサポートも一切提供しません。

開発ツール サポート情報

タイトル 概要
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