メインコンテンツに移動

市場拡大が見込まれる音声再生、タッチキー操作を搭載した家電、ヘルスケア製品の開発・評価を容易にするソリューションキットを販売開始

~通信モジュールの外付けによりECHONET Liteを使用した通信やUSBファンクションの開発・評価も可能~

2014年2月17日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役会長兼CEO:作田 久男、以下ルネサス)は、このたび、電子レンジ、炊飯器などの白物家電市場および血圧計や血糖値計などのヘルスケア市場などに向けて、音声再生やタッチキー操作といったヒューマン・マシン・インターフェース(以下、HMI)機能を搭載したシステムの開発期間短縮に貢献するソリューションキットを開発し、「RL78/L1C Human Machine Interface Solution Kit」の名称で、本年3月下旬より販売を開始いたします。

 新ソリューションキットは、LCDコントローラ/ドライバを内蔵したマイコン「RL78/L1C」およびセグメントLCD表示(注1)回路、音声再生回路、静電容量タッチキー回路等を基板に搭載しているため、LCD表示、音声再生、タッチキー操作を組み合わせたシステムの開発・評価が可能である点が最大の特長です。そのほか、USBファンクション機能を応用したヘルスケア製品の開発・評価、通信モジュールの外付けによりECHONET Lite(注2)(エコーネットライト)を使用した通信機能付き家電製品の開発・評価も可能となっています。

 ユーザーは、新製品の仕様をベースにすることで、システム開発の際の「企画~設計工程」期間を短縮できる上、試作回数の削減などにより効率的な開発が可能となります。

 近年、HMIは従来主流であった表示だけでなく、音声再生、タッチキー操作も重要な付加機能として注目されています。表示機能のみの製品やブザー音のお知らせ機能のみの製品に、音声出力機能やタッチキー操作を付加することで、従来製品に対する優位性確保や高機能化を実現できます。例えば、音声再生機能の付加は、より便利にというニーズ以外にも視覚障害者や高齢者が使い易いようアクセシビリティの向上にもつながります。タッチキー操作は、製品のデザイン性向上を容易に実現できます。

 また、家電製品はネットワーク化が進んでおり、より快適な生活を実現するために通信機能付き家電製品の増加が予想されます。ヘルスケア製品では、USB通信を使ったスマートフォン、PCとの連携による計測結果の管理といったニーズが拡大しています。

 そこで当社は、今後大きな市場の拡大が期待されている家電、ヘルスケア製品等のHMIおよび通信機能付き家電製品、USB応用製品の開発・評価を容易に行えるよう、新ソリューションキットを市場投入することにいたしました。

 新製品の特長の詳細は以下のとおりです。

(1) LCD表示、音声再生、タッチキー操作を組み合わせたシステムの開発・評価が可能

 タッチキー入力により、LCD表示と音声再生が連動するといったHMIの組合せの評価が可能。また、マイコンに内蔵している機能を活用してLCD表示、タッチキー操作、音声再生を実現しているため、LCDドライバIC、タッチセンサIC、音声再生LSIなど、従来は外付けされていた部品が不要となり、システム構築にかかる部品コスト削減に貢献する。タッチキー操作は、汎用ポートを用いた直列容量分圧比較方式(注3)で静電容量タッチキー(4キー)を実現しており、音声再生は、株式会社アレックス(注4)製音声合成ミドルウェア「Sodiac」の実装により、音声LSIと同等の高品質と話速変換を実現する。

(2) USBファンクション機能を応用したヘルスケア製品の開発・評価が可能

 RL78/L1Cに搭載されたUSBファンクション機能と本ソリューションキットに搭載されたフラッシュメモリを用いて測定データをフラッシュメモリに格納できる。これにより、データをUSB経由でスマートフォン、PCに取り込み、データを管理するシステムの評価・開発が可能。

(3) 通信モジュールの外付けによりECHONET Liteを使用した通信機能付き家電製品の開発・評価が可能

 UARTインタフェースを介して通信モジュールとの接続が可能なため、白物家電向け通信評価を行える。2013年11月20日から11月22日までパシフィコ横浜で開催された「Embedded Technology 2013」のルネサスブースにて、新ソリューションキットに920MHz(Sub-GHz)帯通信、RF4CE(Radio Frequency for Consumer Electronics)通信、PLC(Power Line Communication)通信(DCSK方式)の各モジュールを拡張し、株式会社ACCESS (注5)、株式会社日新システムズ (注6)ユークエスト株式会社 (注7)のECHONET Liteプロトコルを実装し、家電向けの通信デモンストレーションを行いました。詳細は以下URLをご参照下さい。
http://www.renesas.com/ja/about/events.html

 ルネサスは今後も、システム構築の開発期間短縮、低コスト化や多機能化、高付加価値といったニーズに応えるべく、HMI機能実現に貢献するソリューションキットを展開してまいります。

 新ソリューションキットおよびRL78/L1Cの主な仕様は 別紙をご参照ください。

RL78/L1C の製品情報は、https://www.renesas.com/ja/products/microcontrollers-microprocessors/rl78/rl78l1x/rl78l1c.htmlをご覧ください。

以 上

(注1)セグメントLCD表示: 電卓の数字のように1つの数字が7つの部分(セグメント)で構成される場合に、各セグメントの点灯・消灯を時分割で制御することにより、7本以下の信号で数字を表示できる方式。

(注2)ECHONET Lite: 経済産業省に認定された家庭向けエネルギー管理(HEMS)用の国内標準通信規格。複数メーカの家電機器、太陽光発電システム、蓄電池、スマートメータ等を連携させ、省エネルギーと快適性の両立を図ることが可能。

(注3)直列容量分圧比較方式: 応答速度の速さとノイズに対する強さが特徴の検出方式。ルネサスとオムロン株式会社で共同開発を行っています。

(注4)株式会社アレックス: http://www.arexinc.co.jp/index.html

(注5)株式会社ACCESS: http://jp.access-company.com/

(注6)株式会社日新システムズ: http://www.co-nss.co.jp/

(注7)株式会社ユークエスト: http://www.uquest.co.jp/

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

この記事をシェアする