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インターシル、小型衛星メガ・コンステレーション向けの新しい耐放射線プラスチックICを発表

ISL71xxxM、短期LEOミッション・プロファイル向けにコスト効率の高いソリューションを実現

2017年9月20日

ルネサス エレクトロニクス株式会社(TSE:6723)の子会社であるインターシルは、世界的にコミュニティ、政府機関、ビジネスの何億ものユーザーに高速インターネット接続などのソリューションを提供し、急成長を遂げている小型衛星分野をサポートする新しい耐放射線プラスチック・パッケージICファミリの最初の3製品を発表しました。数百もの小型衛星はメガ・コンステレーション・ネットワークを形成し、地球低軌道(LEO)から、無線アクセスのない僻地を含む地球のあらゆる場所にブロードバンド・インターネット接続を提供します。

今回発表した耐放射線プラスチックICの新製品は、ISL71026M 3.3Vコントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)トランシーバ、ISL71444M 40Vクワッド高精度レール・ツー・レール入出力(RRIO)オペアンプ、ISL71001M 6Aポイント・オブ・ロード(POL)電圧レギュレータです。これらの製品は放射線保証テスト済みClass V(宇宙レベル)製品に比べ、非常に低コストで耐放射線性能を提供します。さらに、シングル・イベント効果(SEE)に対する最大30krads(Si)の総イオン線量(TID)を含む特性化試験を受けています。SEEとしては43MeV•cm2/mgの線エネルギー付与(LET)時のシングル・イベント・バーンアウト(SEB)、シングル・イベント・ラッチアップ(SEL)、シングル・イベント・トランジェント(SET)、シングル・イベント・ファンクショナル・インタラプト(SEFI)があります。

インターシルの耐放射線プラスチック・パッケージ・フローには、極めて過酷な環境向けに耐放射線性能が75krad超と75krad未満のいずれの製品も開発してきたインターシルの宇宙製品分野での50年超の経験が活かされています。インターシルの耐放射線プラスチックICは最新の放射線効果特性やAEC-Q100車載規格と同様の品質により、お客様のために最高の信頼性を提供しており、利用期間が最大5年と短く、コストに制約のあるLEOミッション・プロファイル向け小型衛星に組み込むことができます。また、重イオンにさらされがちな高高度(>40km)アビオニクス・システム、打ち上げロケットや、放射線が問題になる医療機器にも最適です。

インターシルのインダストリアル・アナログおよびパワー・プロダクツ担当バイス・プレジデントのフィリップ・チェスレイは「ミッション期間の短い小型衛星や、それほど要求が高くない地球低軌道により、低コストの民生用(COTS)ICを求める傾向が進んでいますが、それでもアップスクリーニングにコストがかかるほか、宇宙飛行の信頼性に問題がないわけではありません」と述べ、さらに「インターシルのコスト効率の高い耐放射線プラスチックICは信頼性の問題やCOTSの隠れたコストを解消し、衛星メーカーに対しメガ・コンステレーションの打ち上げと運用の際に、高い信頼性とミッション成功率を約束します」と語りました。

ISL71026M

耐放射線3.3V CANトランシーバISL71026Mは最高速度1Mbpsのシリアルデータ伝送を実現します。1つのCANバスに最大120のトランシーバの接続が可能で、衛星コマンド/テレメトリ・システムのケーブル/ハーネス・サイズ、重量、電力(SWAP)コストを低減します。

ISL71026Mの主な特長と仕様

  • 動作入力電圧範囲:3~3.6V
  • 静止電源電流:7mA(最大)、リッスン・モード電源電流:2mA(最大)
  • ISO11898-2物理層規格に準拠
  • 最大±20Vのバス故障保護、ループバック/リッスン・モード
  • コールドスペア機能:並行動作中のアクティブ・デバイスに影響を与えないパワーダウン・デバイス/ノード
  • LET = 43MeV•cm2/mg時に30krad(Si)の特性化試験済み耐放射線性とSEE

ISL71444M

耐放射線クワッドRRIOオペアンプISL71444Mは低消費電力、低オフセット電圧、優れた出力ノイズ性能を提供します。5µs未満のSETリカバリにより、外部フィルタリングを不要にします。

ISL71444Mの主な特長と仕様

  • 広いシングル/デュアル電源電圧範囲:2.7~40V
  • 広いゲイン帯域幅(GBW)積:19MHz
  • 超低入力オフセット電圧:300µV
  • 低いアンプあたり消費電流:1.1mA(代表値)、高いスルーレート:60V/µs
  • LET = 43MeV•cm2/mg時に30krad(Si)の特性化試験済み耐放射線性とSEE

ISL71001M

MOSFET内蔵耐放射線6A同期整流降圧レギュレータISL71001Mはピーク効率が最大95パーセントと高く、FPGA、CPLD、DSP、CPU、ペリフェラルI/O向けに5Vと3.3Vの一次側レールを下限0.8Vと低いPOLにも高効率で降圧します。

ISL71001Mの主な特長と仕様

  • 動作入力電圧範囲:3~5.5V
  • 極めて高い精度で制御された出力電圧は0.8Vから入力電圧の85パーセントまでの範囲で外部調整可能
  • 1MHzの固定スイッチング周波数により、フィルタ・サイズを低減
  • ±1.2パーセントのリファレンス電圧、補償回路不要
  • 双方向SYNCピンは180°ずらした位相で2つのデバイスを同期
  • 可変出力電圧、アナログ・ソフトスタート、入力/出力電圧低下、過電流保護、パワーグッド出力電圧モニタ
  • LET = 43MeV•cm2/mg時に30krad(Si)の特性化試験済み耐放射線性とSEE

供給

ISL71026M耐放射線3.3V CANトランシーバは5 x 4.4mmのNi/Pd/Au-Agリード仕上げ14ピンTSSOPパッケージで供給が開始されています。詳細と評価ボードについてはhttp://www.intersil.com/products/isl71026mをご覧ください。

ISL71444M耐放射線40Vクワッド・オペアンプは5 x 4.4mmのNi/Pd/Au-Agリード仕上げ14ピンTSSOPパッケージで供給が開始されています。詳細と評価ボードについてはhttp://www.intersil.com/products/isl71444mをご覧ください。

ISL71001M耐放射線6A同期整流降圧レギュレータは10mm角のNi/Pd/Au-Agリード仕上げ64ピンQFP(e-pad)パッケージで供給が開始されています。詳細と評価ボードについてはhttp://www.intersil.com/products/isl71001mをご覧ください。

※Intersil、Intersilロゴはルネサス・カンパニーのインターシルの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

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