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ルネサス エレクトロニクス株式会社 (Renesas Electronics Corporation)

RAマイコンを拡充し、スマート家電やIoT向けにWi-Fi 6およびBluetooth LE対応のRA6シリーズを発表

低消費電力のため常時接続アプリケーションに最適、モジュール提供により早期開発も可能

2025年12月10日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)は、32ビットRAマイコンを拡充し、Wi-Fi 6の2.4GHz/5GHzデュアルバンド対応「RA6W1」と、そのアンテナ付きモジュール「RRQ61001」、およびWi-Fi 6とBluetooth® Low Energy(LE)の両通信に対応するマイコン「RA6W2」とモジュール「RRQ61051」を発表しました。これらの新製品は、低消費電力で無線通信が可能な点が特長です。これにより、スマート家電や産業・医療・民生用IoTアプリケーションにおいて、常時無線に接続しても低消費電力でセンシングやモニタリングを行うことができます。Wi-Fi対応マイコンRA6W1および両モジュールRRQ61001、RRQ61051は本日より発売します。Wi-Fi 6/Bluetooth LE対応マイコンRA6W2は、2026年第1四半期中に発売予定です。

常時接続を低消費電力で実現

 近年のIoT機器では、利便性や応答性向上のため常時接続が求められる一方、バッテリ寿命の延長や環境規制への対応のため、省電力化も不可欠です。ルネサスのWi-Fi 6対応マイコンは、Target Wake Time(TWT)などの機能で必要な時だけ通信することにより、クラウド接続を維持しつつ、電力効率を損なわずにスリープ時間を延ばすことを可能にします。これにより、リアルタイム制御やリモート診断、OTA(Over-The-Air)アップデートが必要な環境センサ、スマートロック、サーモスタット、監視カメラ、医療モニタなどに最適です。

 また、RA6W1とRA6W2のスリープモード時の消費電力はわずか200nA〜4µAです。例えばスリープ状態の時に一定間隔で通信するDTIM(Delivery Traffic Indication Message)が10の場合、50µA未満の低消費電力で動作します。これにより、最小限の電力で常時接続を実現し、エネルギー効率の向上を図ります。

スケーラブルなRAマイコンラインアップとソフトウェアサポート

 新製品は、最大160MHz動作のArm® Cortex®-M33コア、704KB(キロバイト)のSRAM、各種通信インタフェースやアナログ周辺制御機能を搭載しています。これにより、コスト効率に優れたスタンドアロンのIoTアプリケーション開発が可能です。一方、RA6W1またはRA6W2を無線の拡張機能として活用し、アプリケーションのホストマイコンには別のRA製品を使用するといった設計にも対応します。RA6W1とRA6W2は、他のRAマイコン同様、ルネサスのFlexible Software Package(FSP)や統合開発環境e² studioに対応しています。これによりRAファミリ間でソフトウェアをスムーズに再利用可能なスケーラブルなプラットフォームを提供します。

Wi-Fi 6のデュアルバンド接続対応

 RA6W1とRA6W2は、Wi-Fi 6の2.4GHz/5GHzの両周波数帯に対応し、優れたスループット、低遅延、低消費電力を実現します。デュアルバンド対応により、状況に応じて最適な帯域を選択でき、多数のデバイスが接続する環境でも安定した通信が可能です。Wi-Fi 6のOFDMA(直交周波数分割多重方式)やTWTといった高度な機能に対応するため、性能と電力効率が向上し、都市部の高密度な環境やバッテリ駆動の機器にも最適です。

堅牢なセキュリティと、Matter規格による相互運用性

 RA6W1およびRA6W2は、AES256暗号化やセキュアブート、暗号鍵の格納、真性乱数発生器(TRNG)、オンザフライ復号対応のExecute-in-Place(XiP)機能など、先進的なセキュリティ機能を搭載しており、不正アクセスからデータを保護します。RA6W1は、欧州無線機器指令(RED)に準拠し、将来を見据えた製品設計が可能です。さらに、Matter 1.4の認証を取得済みで、さまざまなスマートホームプラットフォームと互換性があります。ルネサスは、長期製品供給プログラム(PLP:Product Longevity Program)を通じて、マイコンとモジュールの双方に長期サポートを提供しており、マイコンは15年、モジュールは10年間のサポートに対応しています。

ルネサスのコネクティビティソリューション事業部、ヴァイスプレジデントのChandana Pairlaは次のように述べています。「ルネサスは、お客様が必要に応じて自由に選べるよう、スタンドアロンのWi-Fiデバイス、Wi-Fi/Bluetooth LEコンボ、または完全統合型モジュールを提供します。これらの新製品は、消費電力を抑え、システム設計を簡素化し、BOMコストの削減に寄与します。さらに、ホストマイコンの有無を問わず、どちらの構成にも対応できます。これらにより、お客様は安心して無線機能を導入し、次世代ネットワーク機器やサービスともスムーズに連携できます。」

モジュール製品の提供

 モジュールとしては、Wi-Fi 6対応RA6W1を搭載した「RRQ61001」とWi-Fi/Bluetooth LEコンボ対応RA6W2搭載「RRQ61051」の2種類のモジュールを提供します。モジュールには内蔵アンテナに加え、グローバルなネットワーク規格に準拠した無線プロトコルスタックを統合しています。対応する無線通信の認証規格には、米国(FCC)、カナダ(IC)、ブラジル(ANATEL)、欧州(CE/RED)、英国(UKCA)、日本(Telec)、韓国(KCC)、中国(SRRC)、台湾(NCC)が含まれます。これらのモジュールは、システムレベルの接続機能を統合することで設計を簡素化し、工数削減と市場投入までの時間短縮を実現します。

ウィニング・コンビネーション

 ルネサスは、新製品とさまざまな自社製品を組み合わせることで、家庭内のどこからでも簡単に家電製品を管理できるようにする「スマート家電向け先進低消費電力ワイヤレスHMI」ソリューションや、ペット用自動ドアと追跡を可能にする「自動ペットドア&追跡システム」ソリューションなど、多彩なウィニング・コンビネーションを提案しています。

無線システムの開発環境

 専用のソフトウェア開発キットも提供します。キットにはフラッシュメモリ、基板上トレースアンテナ、各種コネクタ、消費電力解析用の内蔵パワープロファイラが含まれています。ルネサスはまた、アプリケーション開発を支援する包括的なソフトウェアツール群や、量産試験向けプロダクションラインツール(PLT)も用意しています。

新製品の詳細は、Wi-Fi 6対応「RA6W1」とモジュール「RRQ61001」、Wi-Fi/Bluetooth LEコンボ対応モジュール「RRQ61051」の各Webサイトをご覧ください。「RA6W2」の詳細は、発売時に公開予定です。

以上

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