ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)は、このたび、ソフトウェア定義車両(SDV)開発を加速するため、第5世代R-Car SoC向け「R-Car Open Access(RoX)プラットフォーム」を拡充しました。今回の拡充では、「R-Car X5H」のフル機能を評価できるボードと、R-Car X5H 用ソフトウェア群RoX Whiteboxの提供を開始しました。これにより、即座に開発を開始できます。R-Car X5Hは、すでに2025年上期から一部のユーザとパートナ企業にサンプル提供を開始しており、今後も顧客やパートナとの連携をさらに強化します。なお、ルネサスは、2026年1月6日から米ラスベガスで開催されるCES 2026で、R-Car X5Hによるマルチドメインデモを展示する予定です。
R-Car X5H 用ソフトウェア群RoX Whiteboxを提供開始
RoX Whiteboxは、R-Car X5Hの基本ソフトウェアRoX SDK(Software Development Kit)をベースに、Linux、Android、XENハイパーバイザなどを組み合わせ可能です。さらに、AUTOSAR、EB corbos Linux、QNX、Red Hat、SafeRTOSなど、パートナのOSやソフトウェアも利用できます。ユーザはRoX Whiteboxを活用して、ADAS、レベル3/4自動運転、インテリジェントコックピット、ゲートウェイシステムの開発を即座に開始できます。ADASソフトウェアスタックと組み合わせれば、リアルタイム検知やセンサフュージョンを実現でき、さらに、生成AIと大規模言語モデル(LLM)により、次世代AIコックピットのための高度なヒューマンマシンインタラクションを可能にします。RoX Whiteboxは、Candera、DSP Concepts、Nullmax、Smart Eye、STRADVISION、ThunderSoftといった主要パートナの量産グレードのアプリケーションソフトウェアスタックも利用可能なため、最新の車載ソフトウェアアーキテクチャのエンドツーエンド開発と市場投入までの時間短縮を支援します。
ルネサスの執行役員 兼 ハイパフォーマンスコンピューティング担当ジェネラルマネージャであるVivek Bhanは、次のように述べています。「当社は昨年、最先端技術を駆使したR-Car SoCを発表し、本年度上期からはサンプル提供を含め、市場投入可能なソリューションの開発に注力してきました。OEM、ティア1サプライヤ、パートナ各社との協業により、次世代のSDVを支える包括的な開発プラットフォームをスピード感をもって展開しています。当社のインテリジェントなコンピューティングプラットフォームは、スマートで安全なコネクテッドカー体験を実現し、将来のAIモビリティにも柔軟に対応できます。」
Boschのクロスドメインコンピューティングソリューション事業部 コンピュートパフォーマンス担当 シニアバイスプレジデントであるChristian Koepp氏は、次のように述べています。「ルネサスのR-Car X5世代シリーズを当社の高性能コンピューティングポートフォリオに統合することは、これまでの協業関係をさらに発展させる自然な次のステップです。CES 2026では、ルネサスのR-Car X5H SoCを搭載したこの強力なソリューションを展示し、高度運転支援システム向けの映像認識など、複数の車載ドメインにわたる融合機能を披露できることを楽しみにしています。」
ZFのエレクロトニクス & ADAS事業部のヘッドであるDr. Christian Brenneke 氏は、次のように述べています。「ルネサスのR-Car X5Hのような革新的なSoC技術は、ZFのソフトウェア定義車両戦略の実現を可能にしています。ルネサスのR-Car X5Hと当社のADASソフトウェアソリューションを組み合わせることで、高い演算能力と拡張性を備えたフルスタックADAS機能を提供できます。この共同プラットフォームは、レーダーローカリゼーションと高精度地図を統合し、信頼性の高いADAS性能を実現するための正確な認識と位置特定を可能にします。CES 2026では、共同開発したADASソリューションを展示します。」
CES 2026にて、R-Car X5Hを用いたパートナ連携による共同デモを披露
ルネサスはCES 2026において、招待顧客に対し、R-Car X5Hのデモンストレーションを初めて公開します。新たなマルチドメインのデモは、RoXプラットフォーム上でR-Car Gen 4からR-Car X5Hへスケールアップしました。XENハイパーバイザによる仮想化のもとで、RTOSやエッジAI機能、LinuxやAndroid上にADASやIVIスタックを統合しています。最大8台の高解像度カメラ入力と、最大8個のディスプレイをサポートしており、8K×2K解像度までのディスプレイ出力に対応します。これにより、次世代のSDVに向けた臨場感あふれるビジュアライゼーションと高度なセンサ統合を実現します。RoX Whiteboxおよび量産グレードのパートナ製ソフトウェアスタックを組み合わせることで、複数の車載ドメインをカバーする実環境での展開を想定したデモです。このイベントへの参加を希望の方は、営業担当にお問い合わせください。[email protected]
マルチドメイン対応R-Car X5H SoCについて
R-Car X5Hは、業界最先端の3nmプロセス技術を採用したマルチドメイン対応の車載SoCで、ADAS(先進運転支援システム)、IVI(車載インフォテインメント)、ゲートウェイシステムなど複数の機能を同時に実行可能です。R-Car X5Hは、最高水準の性能と電力効率を実現するSoCで、5nmプロセスで設計されたデバイスより消費電力を最大35%低減します。32個のArm® Cortex®-A720AE CPUコアにより、1000k DMIPS以上の演算性能を発揮します。6個のCortex-R52ロックステップコアにより、ASIL Dを実現可能です。最大400TOPSのAI演算性能を備え、チップレットの追加でAIアクセラレーションを4倍以上に強化できます。ハイエンドグラフィックス向けに最大4TFLOPS相当のGPUを搭載し、ミックスド・クリティカリティ技術により、安全性を確保しながら複数ドメインにわたる高度な機能を同時に実行できます。
以 上
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