ITとOTをシームレスに繋ぐ次世代ネットワークEthernet TSNに対応する、CC-Link IE TSN用 産業イーサネット通信LSI「R-IN32M4-CL3」を開発

~機器間の時刻同期精度100万分の1秒以下の、超高速・高精度なモーション制御を実現可能~

2019年11月21日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、次世代ネットワークEthernet TSN(Time Sensitive Network)対応の通信規格であるCC-Link IE TSNを業界に先駆けてサポートする、産業イーサネット通信LSI「R-IN32M4-CL3」を開発しました。本LSIは、TSN対応が先行しているCC-Link IE TSNのコントローラとして、機器間の時刻同期精度100万分の1秒以下の厳しい仕様に準拠します。これにより、ユーザは「R-IN32M4-CL3」を採用することにより、ACサーボ、アクチュエータ、ビジョン・センサなど、より高速な応答制御が求められるアプリケーション機器や、ネットワーク通信で多用されるリモートI/OなどのTSN対応を実現できるため、超高速・高精度なモーション制御が可能になります。さらに、TSNはIT(Information Technology)用ネットワークとOT(Operational Technology)用ネットワークをシームレスに繋いで相互運用が可能なため、品種と生産量がリアルタイムに変化するような、変種変量生産に対しても柔軟な対応が可能となり、工場のトータルな生産性が向上します。新製品は2020年2月より量産受注を開始します。

 開発に必要なソフトウェアとして、ドライバソフトウェアに加え、TCP/IPプロトコル用ソフトウェアとCC-Link IE TSNプロトコル用ソフトウェア、CC-Link IE Fieldプロトコル用ソフトウェアも提供します。また、パートナ企業であるテセラテクノロジー社から評価ボードが提供されるとともに、ルネサスからはそのスタートアップマニュアルも提供しますので、ユーザはこの新技術を採用した産業機器の開発を早期に着手可能です。

 本製品は、2019年11月26日から28日に、ドイツのニュルンベルグにて開催されるSPS(Smart Production Solutions) 2019、ならびに2019年11月27日から29日に、東京にて開催されるIIFES(Innovative Industry Fair for E × E Solutions) 2019CC-Link協会のブースにて出展します。

 R-IN32M4-CL3は、FPU(浮動小数点演算ユニット)機能を搭載したArm® Cortex®-M4コアと、リアルタイムOSのアクセラレータ、イーサネット通信アクセラレータで構成されるR-INエンジンを始め、ギガビット対応イーサネットPHYならびに、イーサネット通信用に1.3MB(メガバイト)RAMを内蔵しています。これにより、ソフトウェアとしてのリアルタイムOSや、外付け部品も不要で、高速・大容量な通信への対応を実現します。また、R-IN32M4-CL3は、従来のCC-Link IE Fieldもサポートしますので、現行ネットワーク向け製品に使用すれば、ソフトウェアの変更のみで、将来、次世代ネットワーク向け製品へ拡張できます。

 ルネサスのIoT・インフラ事業本部、インダストリアルオートメーション事業部の事業部長、坪井 俊秀は、次のように述べています。「生産性を向上させながら、効率的で柔軟な生産に対応するためには、高度なモーション制御用ネットワークが不可欠です。CC-Link IE TSN対応の通信LSIを他社に先駆けて提供開始することにより、お客様の工場の5年、10年先を見据えたIoT化を支援できると確信しています。」

 CC-Link協会、事務局長、川副 真生氏は、次のように述べています。「ルネサスは、デバイス技術のキープレーヤとして、仕様の策定時から積極的に協会の活動に参加しています。ルネサスが持つ産業用イーサネット向けの技術を活かして、いちはやくCC-Link IE TSN対応のLSIが発売されることを非常に嬉しく思います。これにより、CC-Link IE TSN対応の機器開発がより一層加速し、IoTを活用したスマート工場の構築の推進につながるものと確信しています。」

 

Ethernet TSN について

 Ethernet TSNは標準イーサネット規格を拡張し、産業用ネットワークとIT(Information Technology)用ネットワークの相互運用を可能にするネットワーク技術です。時刻同期に関する規定や時分割に関する規定により、一定時間内での伝送を保証する定時性や異なる通信プロトコルの混在を可能にします。これら技術的特長から、高速で高精度なモーション制御を実現し、さらには、ITのアプリケーションとOT(Operational Technology)の制御をシームレスに繋ぎ、ファクトリ・オートメーションの運用性を向上させる次世代のネットワーク技術として期待されています。

 

産業用イーサネット通信LSI「R-IN32M4-CL3」の詳細については、こちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/factory-automation/r-in32m4-cl3.html

以 上

 

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