産業用IoTのエンドポイント機器に向け、Renesas Synergy™プラットフォームに、セキュリティ機能搭載、低消費電力のS5D3 MCUグループが新登場

~セキュリティエンジンとSynergyソフトウェアパッケージにより、機器開発を容易に~

2019年02月20日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:呉 文精、以下ルネサス)は、このたび、Renesas Synergy™マイクロコントローラ(MCU)のS5シリーズの新製品として、S5D9、S5D5グループに続きローエンドのS5D3 MCUグループ、4品種を発売します。S5D3 MCUは従来の他のS5シリーズMCUと同様、120MHz Arm® Cortex®-M4コアを搭載し、高度なセキュリティ機能を備えているため、IoTエンドポイント機器の設計が容易です。一方でこのS5D3 MCUは、従来の他のS5シリーズMCUに搭載されていたグラフィック機能やEthernetなどの機能を実装していません。これは、S5D3 MCUがコストや消費電力が低いことが求められるIoTのエンドポイント機器をターゲットとしているためです。例えば、ビルオートメーションや産業オートメーション、オフィス機器、スマートメータ、タッチキーを搭載する家電など幅広い用途に適しています。

 ルネサスは、S5D3 MCUを使用したデモンストレーションを、2019年2月26日から2月28日にドイツ・ニュルンベルクで開催される組み込み機器の専門展示会「embedded world 2019」の当社ブース(ホール1、ブース1-310)に出展する予定です。

 S5D3 MCUを使用した開発に必要な、HALドライバ、アプリケーションフレームワーク、およびリアルタイムオペレーティングシステムは、Renesas Synergyソフトウェアパッケージ(SSP)として提供されます。また、ユーザは、Renesas Synergy開発環境(e² studioまたはIAR Embedded Workbench®)を活用して、設計やカスタマイズを行うことができます。40nmプロセスで製造されるS5D3 MCUは、セキュアブートコードやIoTエンドポイント機器からの通信を安全に守るために、Root of Trustに基づいた鍵の保護を行うためのセキュリティエンジン(SCE7)を内蔵しています。このエンジンを内蔵することにより、外付けのセキュリティ機能が不要になり、BOMコストの削減につながります。SCE7には、RSA、DSA、AES、ECC、SHA、TRNG(真正乱数生成器)といったハードウェア暗号アクセラレータが搭載されおり、ユーザ機器間や機器とクラウド間の認証などのセキュアなコミュニケーションを実現できます。S5D3 MCUは、アクティブモード時100 μA/MHz、スタンバイモード時には超低電力の1.3 μA、内蔵リアルタイムクロックの機能を維持するVBATTへの電源供給は900 nA、という優れた省電力性を誇るため、低電力消費で高いパフォーマンスを必要とする用途に最適です。

 S5D3 MCUは512 KBフラッシュメモリと256 KB SRAMメモリを搭載しています。この2:1という内蔵フラッシュ対SRAM 比率は一般的な比率に比べてSRAMを大きくなっており、堅牢なIoTコミュニケーションを実現するために、しっかりとした通信スタックを動作させることを目的としています。8KBのデータフラッシュにより、より高いリード/ライトサイクルを可能にしています。S5D3 MCUには、2つの12ビットのアナログデジタル・コンバータ(ADC)、2チャンネルの12ビットのデジタルアナログコンバータ(DAC)、6チャンネルの高速コンパレータ、温度センサーに加え、6チャンネルのプログラマブルゲインアンプ(PGA)など複数のアナログコンポーネントを組み込みました。さらにスケーラブルな独立32ビット汎用タイマーを13個とUSB、CAN、I2C、SPI、SDHI、およびSSIなどの通信インタフェースも搭載しました。

ルネサスのIoTプラットフォーム事業部プロダクトマーケティング担当Vice President であるDaryl Khooは、次のように述べています。「S5D3 MCUは優れたセキュリティ、メモリパフォーマンス、そしてSynergy Platform ならではのMCUのスケーラビリティとソフトウェアパッケージを誇ります。S5D3 MCUは特にコストパフォーマンスにすぐれたMCUですが、S5D5、S5D9だけでなく、上位のS7G2 MCUグループともスケーラビリティがあるため、将来さらなる機能やメモリの追加、パフォーマンスの強化が必要になったときには自在にシステムの拡張が可能です。」

 

価格と供給

 Renesas Synergy S5D3 MCUグループは、ルネサスの世界中の代理店においてお求めいただけます。10,000個一括購入時の単価(参考価格)は1個5.10米ドルから5.40米ドル(税別)です。

S5D3グループMCUs Flash SRAM パッケージ
R7FS5D37A2A01CLJ 512 KB 256 KB 100-pin LGA
R7FS5D37A3A01CFP 512 KB 256 KB 100-pin LQFP
R7FS5D37A3A01CFM 512 KB 256 KB 64-pin LQFP
R7FS5D37A3A01CNB 512 KB 256 KB 64-pin QFN

 TB-S5D3ターゲットボードキットは34.00米ドル(税別)で提供します。このキットは、オンチップデバッガ、すべてのMCUピンへのスルーホールピン・ヘッダによるアクセス、USBポート、LED、および静電容量タッチキーを使用してS5D3を評価し、システムの開発に着手することができるもので、ユーザーガイド、デザインファイル、回路図、PCBレイアウト、およびBOMコストが同梱されています。

 

以 上

 

*Renesas SynergyはRenesas Electronics Corporationの商標です。ArmとArm Cortexは、EUとその他各国におけるArms Limitedの登録商標です。本リリース中のその他の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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