~新製品により、レジスタクロックドライバ、パワーマネジメントIC、SPDハブ等を網羅したDDR5 DIMM向けに完全なソリューションを提供~
2020年5月5日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、新たな高精度温度センサ「TS5111」を発売しました。新製品は、DDR5メモリモジュールに加え、ソリッドステートディスク(SSD)、コンピュータのマザーボード、正確なリアルタイム温度監視が求められる通信機器などの多様な用途に適しています。JEDEC準拠の温度センサは、ピーク効率やリアルタイムでの信頼性に優れ、クローズドループ温度監視アルゴリズム動作によるメモリモジュールや温度に敏感なシステム構築に最適です。

 TS5111は、システムの温度を高い精度で正確に維持するために、非常に重要な役割を果たします。プログラム可能な警告フラグにより、システムはメモリリフレッシュレート、ファン速度、帯域幅制限などの温度制御ループメカニズムを実行できます。また、TS5111はわずか0.8mm×1.3mmというコンパクトサイズのため、省スペースPCはもちろん、メモリやストレージモジュールなど、確実に稼働させるために近接センシングが欠かせない用途にも最適です。I2C、SMBusプロトコルに加えて、最大動作クロック12.5MHzを実現する新たなI3C Basicプロトコルや、その他のインバンド割り込み、パリティチェック、パケットエラーチェックなどの先進の機能にも対応しています。

 ルネサスのデータセンタ事業部の事業部長であるRami Sethiは、次のように述べています。「DDR5用の初めてのJEDEC準拠温度センサを発売できることを誇りに思います。現在、主要なお客様やエコシステムパートナ各社の評価を待っているところです。TS5111は最新の高速制御バスインタフェースに対応しており、業界の標準規格に準拠した単体の温度センサソリューションとして、コンピュータ業界全体のスタンダードになることを期待します。」

 この温度センサTS5111により、ルネサスはDDR5ソリューションを完全なものとして、ユーザに提供することができるようになります。ルネサスのDDR5 DIMM向けICは、レジスタクロックドライバ「5RCD0148HC1」、パワーマネジメントIC「P8900」、SPDハブ「SPD5118」がラインアップされています。

TS5111温度センサの主な特長

  • JEDEC JESD302-1シリアルバス温度センサデバイス仕様(Serial Bus Thermal Sensor Device Specification)に準拠
  • 温度センサ精度
    • 周囲温度(Ambient Temperature/Ta)が75 °C~95 °C の範囲で、±0.5 °C (Typ.)
    • 周辺温度が40 °C~125 °C の範囲で、±1.0 °C (Typ.)
    • 周辺温度が-40 °C~125 °Cの範囲で、±2.0 °C (Typ.)
  • 2つのワイヤバスシリアルインタフェース(I2CおよびI3Cオペレーションモード)
  • 最大動作クロック12.5MHz
  • 電源供給1.8 V と1.1 V
  • パケットエラーチェックおよびパリティエラーチェック機能
  • バスリセット機能
  • SAピンによる2つのユニークアドレスの選択
  • インバンド割り込み

供給

温度センサ「TS5111-Z1AHRI8」は、6ピンWLCSPパッケージで、一部のユーザにサンプル提供をしています。詳細については、こちらをご覧ください。www.idt.com/TS5111

以 上

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