IoTエンドポイント機器に向けて、より高いセキュリティとプライバシーに応えるBluetooth® 5搭載32ビットRXマイコン「RX23W」を発売

~ロングレンジやメッシュネットワークなどのフル機能をサポートし、システム制御と無線通信を1チップで実現~

2019年12月04日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、IoTエンドポイント機器に向けて、Bluetooth® 5.0を搭載した32ビットRXマイコン「RX23W」を発売します。RX23Wは、民生・産業分野において豊富な実績を持つ高性能RXファミリに、Bluetooth 5.0を搭載したことで、システム制御と無線通信を1チップで実現します。さらに、RX23WにはトラステッドセキュアIP(TSIP)を搭載しており、IoT機器で盗聴、改ざん、ウイルスといったセキュリティに関する脅威に対応することが可能です。

 RX23Wは、演算性能に優れFPU注1とDSP機能を強化したRXv2コア注2を搭載し、最大動作周波数は54MHzです。Bluetooth 5.0 Low Energyのロングレンジやメッシュネットワークなどのフル機能のサポートと、優れた受信性能を実現。さらに、IoT機器に不可欠なタッチキー、USB、CANなどの豊富な周辺機能を内蔵しました。これらにより、RX23Wは、家電、ヘルスケア機器、スポーツ&フィットネス機器などのIoTエンドポイント機器のシステム制御と、Bluetoothを使ったセキュアな無線機能を1チップで実現できます。さらに、Bluetoothメッシュ機能を使用することにより、工場やビルディング内のセンサデータを収集する産業用IoT機器にも適しています。

 また、RX23Wは外付け部品が不要になるよう、Bluetooth専用の高精度低速オンチップオシレータを内蔵しており、外付けの整合回路や外付け容量も不要です。これにより、BOM(Bills of Material)コストとボード面積を削減し、IoT機器の製造コストを低減することができます。

 さらに、昨今、IoT機器ではサイバーアタックを受け、個人情報が漏洩するといったセキュリティの脅威が増大しています。そこでRX23Wには、強固な鍵管理を実現するトラステッドセキュアIP(TSIP)を搭載しており、IoT機器をこれらの脅威から簡単かつ強固に保護します。また、暗号アルゴリズム試験「Cryptographic Algorithm Validation Program (CAVP)」の認証を取得予定です。

 本製品は、512KBフラッシュメモリを搭載した7mm角56ピンQFN および5.5mm角85ピンBGAパッケージを用意しており、参考価格は、56ピンQFNパッケージ、512KB品の場合、10,000個一括購入時に、3.83米ドル/個(税別)で、本日より販売を開始します。

 ルネサスのIoTプラットフォーム事業部プロダクトマーケティング担当Vice PresidentであるDaryl Khooは、次のように述べています。「Bluetooth 5.0を搭載した製品は目新しくないかもしれませんが、ルネサスはこの無線技術を使う際のセキュリティ強化とプライバシーの保護を重視しました。昨今のセキュリティの脅威により、Bluetoothを搭載する際のルールが複雑になる中で、セキュリティのニーズはますます高まっています。今回、信頼性と安全性に実績あるRXファミリに、Bluetooth 5.0 Low EnergyとハードウェアのセキュリティIPを搭載したことにより、1チップでセキュアなIoT機器を実現できるようになり、RX23Wを提供できることを大変うれしく思います。」

 

RX23Wマイコンの主な特長は次の通りです。

  • Bluetooth 5.0 Low Energyのフル機能のサポートと優れた受信性能
    Bluetooth 5.0からサポートされた長距離の通信(ロングレンジ:400m)や、2Mbps(メガビット/秒)の高データスループット、Bluetoothメッシュネットワークに対応し、Bluetooth 5.0 Low Energyの全機能をサポートします。
    また、RX23Wは通信特性に優れており、受信時のピーク電流は業界最小レベルの3.0mA、受信感度は-105dBm(デシベルミリワット)@125Kbps(キロビット/秒)です。
  • プロトコルスタック基本パッケージと、各種標準プロファイルを提供
    ソフトウェアとして、Bluetooth 5.0のプロトコルスタック基本パッケージに加え、Health Thermometer Profile(HTP)やEnvironmental Sensing Profile(ESP)、Automation IO Profile(AIOP) など、各種標準プロファイルに準拠したAPIを提供します。これにより、ユーザは早期にプロトタイプの開発、評価が可能になり、開発スピードが加速します。
  • システム制御と通信制御を同時に開発できる、画期的な開発環境を提供
    統合開発環境e2 Studio用に、各種マイコンの周辺機能のドライバコードの生成やピン設定をGUI(Graphic Use Interface)で実現する新「Smart Configurator」により、Bluetoothのドライバコードの生成が可能です。さらに、カスタムプロファイルのプログラムの生成や、それをユーザのアプリケーションプログラムに組み込むことを可能にする「QE for BLE」も新たに開発し、アプリケーション開発を支援します。
    また、初期の無線特性評価と、Bluetooth機能確認が、GUI操作で可能な「Bluetooth Trial Tool Suite」も開発、提供します。このツールの評価機能は、電波法認証の取得時にも利用可能です。
    ハードウェアとしては、アンテナを搭載し、電波法認証取得ずみのRX23Wのターゲットボードを本日より販売開始します。参考価格は、55米ドル/個(税別)です。

 

RX23Wの詳細については、こちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/microcontrollers-microprocessors/rx/rx200/rx23w.html

以 上

 

(注1)FPU(浮動小数点演算ユニット)とは、浮動小数点演算を専門に行う機能ユニット。

(注2)RX23WはRXv2コアを搭載しており、4.33CoreMark/MHzの高い演算性能。CoreMarkとは、米EEMBC(Embedded Microprocessor Benchmark Consortium)がCPUコアの評価に特化したベンチマーク・テスト。データの読み出しや書き込み、整数演算、制御演算などを実行させるC言語プログラム群のこと。動作周波数当たりの性能数値は、RXファミリ用C/C++コンパイラ CC-RX V3によるスコア

 

*BluetoothはBluetooth SIG, Inc.の登録商標です。

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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