ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、ルネサスの無線内蔵マイコン「RL78/G1H」による1チップのサブギガ帯無線ソリューションが、Wi-SUNアライアンス(注1)の制定する通信規格Wi-SUN FAN(Wireless Smart Ubiquitous Network for Field Area Network profile)の認証を取得したことを発表します。これにより、「RX651」マイコンと無線通信LSI「RAA604S00」から構成されるハイエンドな2チップのソリューションに引き続き、Wi-SUN FANの認証を取得したソリューションを拡充しました。
今回認証を取得したソリューションは、RL78/G1Hを搭載したテセラ・テクノロジー社製の評価ボード「TK-RLG1H+SB2」(注2)とWi-SUN FAN通信制御用ソフトウェアスタックで構成されます。本ソリューションを使用することにより、ユーザはWi-SUN FAN対応の機器開発が容易になり、ユーザ機器の認証取得にかかる期間を約1年短縮することができます。ルネサスは本通信制御用ソフトウェアを、2020年9月までに提供開始する予定です。
ルネサスのIoT・インフラ事業本部、エマージングマーケット事業部の事業部長、守屋 徹は、次のように述べています。「サブギガ帯の無線周波数は壁や建物などの障害物に強く、都市部でもより遠くにデータを送信できる特長があり、中でもWi-SUN FANは、メッシュネットワークに対応する広域な無線通信用ネットワーク規格として注目が高まっています。本ソリューションが認証を取得したことにより、物流管理や、インフラの構造物管理など、センサネットワーク機器の開発負荷が軽減されるため、Wi-SUN FANの普及が加速し、スマートシティやスマートグリッドの早期実現に貢献できると確信しています。」
ルネサスのWi-SUN FANソリューションについて
今回、認証を取得したソリューションは、16ビットの無線内蔵マイコン「RL78/G1H」を使用した1チップソリューションです。ルネサスはWi-SUN FAN向けに、32ビットマイコン「RX651」と無線通信LSI「RAA604S00」から構成されるハイエンドな2チップのソリューションも、2019年に認証を取得し、提供を開始しています。ユーザは、FAN(Field Area Network)とWAN(Wide Area Network)のゲートウェイ機器(Border Router)から、より末端の機器(Router)まで、機器に必要なマイコンの処理性能やメモリ容量、消費電流などを元に、適切なソリューションを選ぶことができます。
これらルネサスのソリューションが、FANの広域メッシュネット―ワークを実現することにより、スマートメータの検針や電力の見える化、スマート照明や、工場やビルの各種センサ管理、機器の稼動監視など、幅広い応用分野でユーザの新たな付加価値創出に貢献します。
本ソリューションについてはこちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/software-tools/software-os-middleware-driver/protocol-stack/subghz-protocol-stack.html
以 上
(注1)Wi-SUNアライアンスとは、サブギガ帯を使用する無線通信規格を策定する国際的な業界団体
(注2)評価ボードはテセラ・テクノロジー社から発売済み
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