ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)は本日、グローバルオペレーションの継続的な進化と「2035 Aspiration」達成に向けた戦略的取り組みの加速を目指し、エンタープライズリーダーシップチーム(ELT)の変更を発表しました。これにより、Gaurang Shah(ガウラン・シャー)、Peter Jenkins(ピーター・ジェンキンス)、Stephen Limoges(スティーブン・リモージュ)、Ivo Marocco(イヴォ・マロッコ)、Balaji Kanigicherla(バラジ・カニギチェラ)の5名がELTに加わり、CEOの柴田 英利に直接レポートする体制となります。
1. Gaurang Shahがヴァイスプレジデント兼エンベデッドプロセッシング担当ジェネラルマネージャーに就任
2026年1月1日付で、Gaurang Shahが、ヴァイスプレジデント兼エンベデッドプロセッシング担当ジェネラルマネージャーに就任します。Gaurang Shahは、執行役員兼アナログ&コネクティビティおよびエンベデッドプロセッシング担当ジェネラルマネージャーのDavin Lee(デーヴィン・リー)の後任となります。
また、ルネサスのコネクティビティソリューションチームは、アナログ&コネクティビティプロダクトグループからエンベデッドプロセッシングプロダクトグループへ移管され、Gaurang Shahの直属となります。これにより、エンベデッドプロセッシングとコネクティビティの連携をさらに強化し、より包括的で競争力のあるソリューションを顧客に提供してまいります。
Gaurang Shahは現在、パワープロダクトグループのヴァイスプレジデント兼Chief of Staffを務めており、今後はエンベデッドプロセッシングおよびコネクティビティのカタログ製品・ソリューションを拡充し、迅速かつ効率的な業務遂行を実現していきます。
2. Peter Jenkinsがヴァイスプレジデント兼アナログ&ミックスドシグナル担当ジェネラルマネージャーに就任
コネクティビティソリューションチームの移管に伴い、アナログ&コネクティビティプロダクトグループは、アナログ&ミックスドシグナルプロダクトグループへ名称を変更します。また、現在アナログ&コネクティビティプロダクトグループのStandard Products担当ヴァイスプレジデントを務めるPeter Jenkinsが、2026年1月1日付でヴァイスプレジデント兼アナログ&ミックスドシグナル担当ジェネラルマネージャーに就任します。
アナログおよびミックスドシグナル技術における豊富な知識を有するPeter Jenkinsのリーダーシップのもと、グローバル市場で進化し続けるニーズに応えるスケーラブルで高性能なソリューションの提供をさらに強化していきます。
Peter Jenkinsは、2025年12月31日付で執行役員を退任するDavin Leeの後任となります。Davin Leeは2021年のDialog社買収を経てルネサスに加わり、業界に精通した知見と顧客との協力関係を重視した取り組みを通じて、アナログ&コネクティビティ事業に貢献してきました。2025年に入ってからアナログ&コネクティビティとエンベデッドプロセッシングの2つのプロダクトグループを統括し、両事業の継続的な発展に向けた基盤を築きました。
3. Stephen Limogesがヴァイスプレジデント兼CSO(Chief Sales Officer)に就任
2026年1月1日付で、Stephen Limogesがヴァイスプレジデント兼CSOに就任します。現在Centralized Sales、Strategy and Executions担当ヴァイスプレジデントを務めているStephen Limogesは、今後グローバルのセールス組織全体を新たに統括する役割を担います。Stephen Limogesは、ルネサスのGo-to-market戦略に基づく顧客エンゲージメントのさらなる深化や市場拡大による売上成長を牽引するとともに、デジタライゼーションの推進やAI分野における新たなビジネス機会の獲得にも取り組みます。
Stephen Limogesは、2025年12月31日付で執行役員兼CSOを退任する長谷川 夕也(はせがわ ゆうや)の後任となります。長谷川 夕也は2020年に日本営業担当ヴァイスプレジデントとして入社後、グローバル営業へと職務範囲を拡大し、ルネサスのグローバルプレゼンスの拡大とGo-to-market戦略の実行に貢献しました。
4. Ivo Maroccoがヴァイプレジデント兼UXヘッドに就任
Strategic Initiatives & UXグループは、UX(User Experience:顧客体験)に重点を置いた活動へと再注力し、名称をUXグループに変更します。
また、現在Strategic Initiatives & UXグループのSolutions担当ヴァイスプレジデントを務めるIvo Maroccoが、2026年1月1日付でヴァイスプレジデント兼UXヘッドに就任し、管掌を拡大します。
Ivo Maroccoは、顧客との早期連携を強化し、ルネサスの技術の採用促進と製品ロードマップの拡充を進め、高付加価値ソリューションによる収益成長を実現していきます。
Ivo Maroccoは、2025年12月31日付で退任する執行役員兼Strategic Initiatives & UXヘッドのJulie Pope(ジュリー・ポープ)の後任となります。Julie Popeは、Strategic Initiatives & UXグループを率いるまではCHRO(Chief Human Resources Officer)として、企業文化の変革を主導するとともに、人事・総務制度の再編を通じて制度・プログラムをグローバル化する基盤を構築しました。
5. その他のリーダーシップ変更
エンジニアリング担当ヴァイスプレジデント兼Co-CTOである吉岡 真一(よしおか しんいち)は、2025年12月31日付でルネサスを退社します。
また、Balaji Kanigicherlaが2026年1月1日付でヴァイスプレジデント兼エンジニアリングヘッド、CTOとして全責任を引き継ぎ、ELTに加わります。
吉岡 真一は約40年にわたり、自動車およびモバイル事業部門、ならびにエンジニアリング組織を率い、優れたリーダーシップを発揮してきました。その深い技術的専門性と業界の知見は、ルネサスのイノベーションとグローバル競争力の向上に貢献しました。
Davin Lee、長谷川 夕也、Julie Popeは、新任リーダーと緊密に連携しながら、円滑な移行を支援するため、一定期間会社に留まります。
ルネサスは、変革期における献身的な働きと卓越したリーダーシップにより、当社のグローバル企業としての成長に大きく貢献されたDavin Lee、長谷川 夕也、Julie Pope、吉岡 真一の4名のリーダーに深く感謝いたします。
エンタープライズリーダーシップチーム新任者略歴
Gaurang Shah (ガウラン・シャー)
Gaurang Shahは、ルネサス エレクトロニクス株式会社のパワープロダクトグループにおいて、ヴァイスプレジデント兼Chief of Staffを務めています。アナログ、パワー、ミックスドシグナル技術における30年以上の経験を有し、製品設計、エンジニアリング、経営管理にわたる幅広い専門知識を持っています。
2024年にルネサスに入社する以前は、Infineon Technologiesにおいて研究開発担当Senior Vice President、GaN SystemsでChief Product Officerを務め、グローバル製品の戦略策定と実行を主導しました。それより前には、Nebula Microsystemsを共同創業しCEO として高性能パワー製品を多様な市場に提供しました。また、Fairchild SemiconductorではパワーIC事業を率い、市場リーダーとしての地位を強化するための戦略的成長を推進しました。Gaurang Shahはアナログ設計エンジニアとしてキャリアを踏み出し、Sun Microsystems、Cypress Semiconductor、Maxim Integratedに勤務しました。その後Texas Instrumentsに10年間在籍し、バッテリーマネジメントやオーディオ・イメージング事業を率いるとともに、同社のワイドバンドギャップ高電圧パワー(GaN)事業の立ち上げにおいて重要な役割を果たしました。
Gaurang Shahは、コーネル大学で電気工学の修士号、ミシガン工科大学で電気工学の学士号を取得しました。
Peter Jenkins(ピーター・ジェンキンス)
Peter Jenkinsは、ルネサス エレクトロニクス株式会社のアナログ&コネクティビティプロダクトグループにおいて、Standard Products担当ヴァイスプレジデントを務めています。
Peter Jenkinsは、2019年の Integrated Device Technology(IDT)買収によりルネサスに入社し、アナログ&コネクティビティプロダクトグループ内のタイミング部門でアプリケーションエンジニアリングディレクターを務めました。それ以降、スタンダードプロダクトポートフォリオにおける製品開発、アプリケーションエンジニアリング、顧客対応をリードする重要な役割を担っています。
半導体業界で20年余りの経験を有し、IDTおよびIntegrated Circuit Systemsではエンジニアリングやマーケティングの複数のリーダー職を務め、通信および産業用途向けのアナログおよびミックスドシグナル技術に注力してきました。キャリア初期には製品開発やアプリケーションエンジニアリングに携わり、強固な技術基盤と顧客志向のリーダーシップを築きました。
Peter Jenkinsは、アリゾナ州立大学で電気工学の修士号、ケタリング大学で電気工学の学士号を取得しました。
Stephen Limoges(スティーブン・リモージュ)
Stephen Limogesは、ルネサス エレクトロニクス株式会社のセールスグループにおいて、Centralized Sales、Strategy and Executions担当ヴァイスプレジデントを務めています。同職では、グローバルな販売戦略の策定と実行をリードし、地域ごとのオペレーションを統合することで、世界市場における一貫した顧客対応と事業成長を推進しています。
Stephen Limogesは、2019年にIntegrated Device Technology (IDT)買収を経てルネサスに入社しました。IDT ではセールスおよびマーケティング戦略におけるリーダー職を歴任しました。
それ以前は、Texas Instrumentsにて10年以上にわたり、自動車および産業分野でマーケティングやフィールドアプリケーションのチームを率い、高成長市場でのプレゼンス拡大に貢献しました。
Stephen Limogesは、ハードウェア設計エンジニアとしてXcerraで半導体業界でのキャリアを踏み出し、現在の顧客重視・ソリューション志向のリーダーシップを支える強固な技術基盤を築きました。
Stephen Limogesは、ノースイースタン大学で電気工学の学士号を取得しました。
Ivo Marocco(イヴォ・マロッコ)
Ivo Maroccoは、ルネサス エレクトロニクス株式会社のStrategic Initiatives & UXグループにおいて、Solutions担当ヴァイスプレジデントを務めています。現職以前は、パワープロダクトグループでWorldwide Business Development、Systems and Solution Marketingチームを率いていました。
Ivo Maroccoは、2022年にルネサスに入社し、ハイパフォーマンスコンピューティングプロダクトグループのMarketing and Business Strategy担当ヴァイスプレジデントとして、自動車向けアナログ・パワー事業におけるシステムソリューションとマーケティングを推進しました。
Ivo Maroccoは、アナログ・ミックスドシグナル設計エンジニアとして、Infineon Technologiesで半導体業界でのキャリアを開始しました。その後、Texas Instrumentsで複数のリーダー職を歴任し、バッテリーマネジメントやEV/HEVシステムのグローバルビジネス開発をリードするとともに、主要な自動車OEMとパートナーシップを強化し、事業成長を牽引しました。
ルネサス入社前は、Analog Devicesでオートモーティブソフトウェア担当Senior Directorとして、自動車向けインフォテインメントおよびコネクティビティソリューションのソフトウェア開発を統括しました。
Ivo Maroccoは、イタリアのバーリ工科大学で電子工学の修士号を取得し、ドイツのザールラント大学でも学業を修めました。
Balaji Kanigicherla(バラジ・カニギチェラ)
Balaji Kanigicherlaはルネサス エレクトロニクス株式会社において、ヴァイスプレジデント兼エンジニアリングヘッド、Co-CTOを務めています。PC、データセンター、自動車、組込みシステム、IoT、スマートフォン、グラフィックス、ネットワーキング、通信分野にわたり、半導体製品アーキテクチャ、チップ開発、事業運営における約30年の経験を有しています。
2022年のルネサス入社以前は、Intel CorporationでCorporate Vice President and General Managerを務めました。INEDA Systemsでは創業者兼CEOとして、革新的な半導体ソリューションや業界初の製品アーキテクチャを複数開発しました。さらに、AMD、Conexant Systems、Ikanos Communications、Velio Communications、Intelでシニアエンジニアリング職に従事していました。
Balaji Kanigicherlaは、IP、SoC、システムアーキテクチャに関する米国特許を17件保有し、ハイパフォーマンスなエンジニアリングチームの構築、革新的なソリューションの提供、大手顧客とのデザインウィン獲得において優れた実績を持っています。
Balaji Kanigicherlaは、アリゾナ州立大学で電気工学の修士号を取得しました。
以上