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インターシル、ウェアラブル機器などのモバイル機器向けに効率が業界最高の超小型昇降圧レギュレータ「ISL9120」を発表

業界をリードする効率でバッテリ駆動時間を延長

2015年7月6日

革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、システム電源や、Wi-Fi、Bluetooth®、メモリカード、LCDモジュールなどの周辺機器の高効率パワーマネジメントを可能にする昇降圧スイッチング・レギュレータISL9120を発表しました。

 

ISL9120はアダプティブ電流制限PFMアーキテクチャにより、業界をリードする最高98パーセントの効率を実現するとともに、軽負荷時効率と高速過渡応答が重要なアプリケーションで、降圧から昇圧への切り替わりにおいてグリッチが起こらないスムースな移行を可能にします。また、超小型で、単一セル・リチウムイオン(Li-ion)バッテリやリチウム・ポリマー・バッテリ、2セル・アルカリ電池、NiCd電池、NiMH電池を電源とするウェアラブル機器、スマートフォン、スマート・サーモスタット、POS機器などのIoT(モノのインターネット)を構成するコネクテッド・デバイスに最適です。

 

モバイル機器の普及とウェアラブル機器の人気の高まりに伴い、電源設計ではコスト、サイズ、電力効率の最適バランスの実現が重要な課題になっています。ウェアラブル機器の電源には、一般的に3個のDC/DCレギュレータと3個から5個のLDO(低ドロップアウト・レギュレータ)が使用されており、貴重な基板スペースの中でかなり大きな面積を占有しています。また、LDOは昇降圧レギュレータの持つ高い効率と信頼性が欠如しており、性能も犠牲になります。 例えば、約3.3Vの出力電圧のリチウムイオン・バッテリで動作するシステムの周辺機器への電力供給にLDOを使用すると、アプリケーション・プロセッサからの大バースト電流により入力電圧がLDOの安定化電圧以下に低下し、メモリのリセットやアプリケーションのシャットダウンを引き起こす可能性があります。ISL9120は、広い入力電圧範囲に対応すると同時に、昇圧機能を備えていることから、入力電圧が出力電圧を下回った時にバッテリ電圧の一時的低下により発生するバッテリの電源損失を回避します。必要なインダクタは1個だけで、1.41mm角の小型パッケージを採用しているため、設計時に効率とサイズの両立が可能になります。

 

ISL9120は入力電圧範囲が1.8V~5.5V、出力電圧は1V~5.2Vの範囲で可変で、多様な設計ニーズに対応でき、設計の柔軟性を向上します。 強制バイパス・モードと2Aスイッチを備えたアダプティブPFM動作により、低負荷電流と高負荷電流のいずれにも高効率での対応が可能で、バッテリ駆動時間の延長と発熱の抑制を実現します。また、2.5Vの入力電圧と3.3Vの出力電圧で800mAの電流を提供します。システムが電圧の安定化を必要としないステイ・アライブ状態の間は、強制バイパス・モードに入り、消費電力を0.5μA未満の自己消費電流レベルまで低減します。

 

インターシルのモバイル・パワー・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのアンドリュー・カウウェルは「インターシルの革新的なアダプティブPFMアーキテクチャは、IoTの接続ノードとして機能する、ウェアラブル機器や4G/Wi-Fi対応携帯機器にとって、最も重要な低消費電力設計要件に応えます」と述べ、さらに「新製品のISL9120レギュレータは小サイズ、業界をリードする効率、降圧モードと昇圧モード間のスムースな移行、高負荷段階への高速過渡応答特性により、お客様にとって極めて魅力的なソリューションを提供します」と語りました。

 

  • 最大98パーセントの非常に高い効率により、電力損失と発熱を低減
  • 入力電圧範囲が1.8V~5.5Vと広く、複数のタイプのバッテリに対応
  • 出力電圧は1V~5.2Vの広い範囲で可変で、さまざまな電源レールで使用可能
  • 最大800mAの出力電流(入力電圧2.5V、出力電圧3.3V時)
  • 2Aスイッチにより高負荷電流と軽負荷電流のいずれもサポートし、高効率を実現
  • 1.41mm角の超小型パッケージを採用し、基板スペースを低減。また、必要なインダクタはわずか1個
  • 自己消費電流は41μAで、軽負荷効率の最大化と消費電力の低減が可能
  • 自動および選択可能な強制バイパス節電モードにより、自己消費電流を0.5μA未満に低減
  • 電圧低下、短絡、過温度に対する完全な保護機能

 

ISL9120昇降圧レギュレータは9ピンのWLCSPとQFNパッケージで出荷が開始されており、1,000個一括購入時の単価は0.72米ドルです。デバイスの機能と性能の評価を可能にする2種類の評価ボードを提供しています。ISL9120IIN-EVZ(出力電圧3.3V)は単価74.45米ドル、ISL9120IIA-EVZ(出力電圧可変)は単価73.35米ドルです。

 

ISL9120高効率昇降圧レギュレータと評価ボードの詳細は、http://www.intersil.com/products/isl9120 をご覧ください。

 

※Intersil、IntersilロゴはIntersil Corporationの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。


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