~ルネサスユーザは、AI初心者でも容易にAIによる異常検知や予知保全が可能に~

2023年6月15日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、Reality AI社の買収発表から1年で、Reality AI Tools™が、ルネサスの32ビット汎用マイコンであるRAファミリとRXファミリ、および64ビットMPU(マイクロプロセッサユニット)であるRZファミリをサポートしたことを発表しました。今後、8/16ビットマイコンのRL78ファミリもサポート予定です。さらに、ルネサスの統合開発環境であるe2 studioとの連携により、ユーザエクスペリエンスが向上しました。

 Reality AI社は、自動車、産業、民生機器に向けた非画像のセンシング領域に対して、組み込み用AIツールとTinyML対応ソリューションを保有していました。これらを、ルネサスのマイコンやMPUの製品群と組み合わせて使用することにより、高速かつ高効率な機械学習推論を容易に実現できるようになりました。ルネサスは、これらのツールとマイコンを組み合わせたソリューションを、6月20~22日に米国サンタクララのコンベンションセンタで開催されるイベントSensors Convergeのルネサスブース(ブース番号:945)に出展する予定です。

 Reality AI Toolsは、データ収集(学習)からマイコンへの実装まで全体をサポートするツールです。センサの生データから自動的に最適化されたAIモデルを生成することができ、最適なセンサやセンサの組み合わせ、センサを配置する場所などを判断するための分析機能も備えています。さらに、センサ仕様をどこまで妥協できるかを検討するための機能や、時間/周波数ドメインの観点からモデルがどこを重視して判断しているかを可視化する機能も搭載されています。さらに、ルネサスのマイコンとMPUの仕様を簡単に参照できるよう、新たに用意したマイコン/MPUセレクションガイドにより、最適なデバイスを選択可能です。またルネサスは、以下の通り、Reality AI Toolsに対応するユースケースごとのアドオンツールも提供しています。

RealityCheck™ Motor Toolbox:モータ制御の電気的情報を利用することにより、センサを追加することなく、予知保全、異常検知、および制御へのフィードバックを実現することが可能になるソフトウェアです。メンテナンスが必要となるような異常を表すわずかなシステムパラメータの変動も早期に検出して、ダウンタイムを短縮することができます。このソフトウェアは、ルネサスのマイコンおよびMPU用のモータ制御開発キットとシームレスに連携し、Reality AI Toolsとも完全に統合されているため、センサの分類・予測モデルを大規模に展開できます。これにより、開発者向けのReality AIツールチェーンを利用して作成された予測モデルを容易に組み込むことができるようになります。

RealityCheck™ HVAC Solution Suite: HVACシステム向けのソリューションです。本ソリューションは包括的なフレームワークとなっており、ハードウェアとファームウェアのリファレンスデザインや、製品設計に活用可能な事前学習済みのMLモデルを複数持ち、さらに特定の製品要件を満たすためのモデルのトレーニング、カスタマイズ、およびフィールドテスト用のプロセスも含まれます。これにより、HVACシステムの開発効率を大幅に改善することができます。

Automotive SWS Solution Suite: ハードウェアとソフトウェアの独自の組み合わせにより、新たなレベルで乗員を保護する安全警報システム(Safety Warning System:SWS) ソリューションです。車両にMEMSマイクを組み込む、またはルーフに設置されたマイクを使用するなど、早期に安価な方法でAIによる物体検出と位置を特定することが可能です。例えば、サイレンの場合は1.5km、自動車、トラック、オートバイの場合は35m以上、自転車やジョギングをしている人の場合は10mの距離など、AIモデルはさまざまな危険を正確に検知します。AIモデルによって提供される位置特定機能は、到着角度の計算と距離の推定のほか、危険が接近しているか後退しているかの検出も行うことができます。

 ルネサスのAIソリューションは、幅広い業界の多様な用途に採用されています。例えば、ITT Goulds Pumps Inc.社では、ルネサスのAI技術を活用したデータ分析を導入しています。同社のMonitoring and ControlsのR&DダイレクターであるBrad DeCook氏は、次のように述べています。「ルネサスのAI技術が持つ独自の機能により、高振動や高温による機器の故障を効果的に特定する機械診断の開発が可能となりました。」

 ルネサスの執行役員常務 兼 エンベデッドプロセッシング・デジタルパワー&シグナルチェーンソリューショングループ ジェネラルマネージャーであるSailesh Chittipeddiは、次のように述べています。「エンドポイントにインテリジェンスを移行するお客様がますます増えている中で、私たちは、AIとIoTの融合が大きな転換点を生み出すと考えています。当社のポートフォリオにReality AI社のユニークかつ強力な技術が加わったことで、お客様はこれまでよりも少ない演算と電力消費で、より速く、より正確に、情報を処理することが可能になります。」

ウィニング・コンビネーション

 ルネサスは、車載、産業、IoT向けの多数のウィニング・コンビネーションにAI技術を活用しています。例えば、「モータ制御用振動検出ソリューション」や「高効率スマートヒートポンプ」ソリューションは、Reality AI技術によってモータの異常を検知して予防保守を行うインテリジェンスを実現し、修理費用の大幅に節約可能です。ルネサスのウィニング・コンビネーションは、ルネサス製品を最適に組み合わせてエンジニアによる設計検証を行っているため、ユーザの設計のリスクを低減し、市場投入までの時間を短縮します。ルネサスは、様々なアプリケーションに向けた400種類以上のウィニング・コンビネーションを提供しています。詳しくは、こちらをご覧ください。renesas.com/win

ルネサスのAIソリューションの詳細についてはこちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/microcontrollers-microprocessors/reality-ai

以 上

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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