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Tran Van Toan
Tran Van Toan
Staff Engineer
掲載: 2021年12月20日

世界中の人々に影響を与えた新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まってから、もう間もなく2年が過ぎようとしています。以来、数えきれないほどの展示会がキャンセル、あるいはオンライン開催へと大きく形を変えてきました。ニューノーマル、新しい生活様式に慣れつつある一方、「オフライン」の展示会に出向き、対面で会話をする楽しさを恋しく思っている方も多いのではないでしょうか。今年、ワクチン接種が進んだことで感染の拡大率が低下したため、ET & IoT Expo 2021は感染症対策をしながらオンライン、オフラインの両方で開催することができました。RX MCUの戦略パートナーの皆様が多数のRX MCUソリューションをご紹介してくださいました。私はオフライン展示の利点を生かし、直接ブースへとお邪魔してきました。

最初に伺ったのは、数年来のパートナーである株式会社立花エレテック様のブースです。今回のET & IoT Expo 2021ではRXを利用したソリューションのデモを2つ展示されていました。一つ目はBluetooth Low Energy 5.0を利用したRX23W MCUの無線通信ソリューションです。このRX23W BLEを通じてセンサデータ、例えばルネサスの室内空気質センサZMOD4410からの空気質レベルを無線にてワークステーションへ送り、監視と解析を行います。株式会社立花エレテック様はRX23WとZMOD4410のセンシングソリューション以外にも、監視システム用に最適化できる他のルネサス製MCUやセンサも多く展示されていました。気になる二つ目のデモはクラウドソリューションです。無線通信により多様なセンサデータをクラウドへアップロードするのはもちろんのこと、リモートモータ制御、OTA (Over-The-Air) ファームウェアアップデート、液晶ディスプレイへのモータパラメータ表示などの性能も見ることができました。これらすべての機能とソリューションはRX MCUによるもので、あらゆるユーザにお使いいただくことができます。

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RX23W BLE Wireless Communication Demo
RX23W BLE 無線通信デモ
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Cloud Solution Demo
クラウドソリューションデモ

次に訪問したのは、ゲーム業界において音響・映像ソリューションのリーディングプロバイダである株式会社CRI・ミドルウェア様のブースです。ここ数年、私たちは共同で開発に取り組んでおり、グラフィック分野でCRI様が持つ専門技術と、当社のグラフィックコントローラ搭載RX MCUの長所を生かし、グラフィック開発ツールAeropoint GUI for RXを完成させました。このツールを使用すれば、ユーザはマイクロソフトのPowerPointで簡単にGUIを設計してRX65N/RX72N Envision boardへポーティングすることができ、プログラミングやコーディング不要でテストが可能になります。初心者にとっては必要な専門知識のハードルが劇的に下がり、GUIを作成する人にとっては開発期間を短縮することができます。

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Designing UI on PowerPoint
PowerPointでのUI作成
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Testing the design on board
ボードでのUIテスト

最後に忘れてはいけないのが、パートナーである株式会社グレープシステム様のご紹介です。今回のエキスポで、株式会社グレープシステム様は彼らのクラウドソリューションであるAzure RTOSソリューションを紹介されており、これはRXだけでなく、その他のルネサス製MCUやMPUも対応しています。マイクロソフトAzureクラウドサービスの導入増加に伴い、私たちは密に連携し、タイムリーなカスタマーサポートを提供し続けていきます。彼らのブースに立ち寄られた方は、RXクラウドソリューションのパンフレットで概要をお知りになることができたと思います。ブースのスタッフの方はフレンドリーで快く詳細を説明してくれたことでしょう。

その日は私にとって非常に楽しい1日となり、他の来場者の方々にとっても同じだったのではないかと思います。コロナ前と比べればたしかに規模は小さくなりましたが、今回のエキスポ訪問は私にとってまったくの新しい体験のように感じました。次回のET & IoT Expo 2022でさらに多くの新しいRXソリューションが見られるのを楽しみにしています。

RXソリューションに関するより詳しい情報はWebページをご参照ください。

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