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自動車マイコン「RH850」対応デバッグ・ソリューション:Lauterbach

パートナー

ルネサスの新マイコン発売にシンクロする、ローターバッハのデバッガ提供

Lauterbach

Lauterbach(ローターバッハ)社はデバッグ・ソリューションの提供で業界をリードする。マネージング・ディレクターのStephan Lauterbach氏に、ルネサスの自動車向けマイコン「RH850」のサポート状況と、同社とルネサスの長年にわたる協力関係について聞いた。「敬意と信頼に基づく両社の関係により、ルネサスマイコンのリリースに合わせて、デバッガの準備を進める」と語るLauterbach氏の言葉が印象深い。

Lauterbach

マイコン黎明期から30年以上、業界をリードしてきたローターバッハのデバッガ

— 御社のデバッガは、欧米を中心に大きなシェアを有し、非常に有名です。本日お話をうかがえるのは、非常に楽しみです。まず、簡単に御社の概要をお話しください。

Lauterbach氏:当社は組み込み機器開発用の優れたデバッガを提供し、実に30年以上も業界をリードしています。ドイツのHöhenkirchenに本社を置き、イギリス、イタリア、フランス、アメリカの東海岸と西海岸、日本、中国に現地法人を構えています。主要な半導体メーカさんと密接な関係を保ちながらも完全に独立した企業で、株式は非公開です。この独立性と優れた開発力、そしてCS(顧客満足)を追求する真摯な取り組みにより大きな発展を遂げてきました。

— 30年を越える歴史と言うと、マイコンの歴史に重なりますね。

Figure 1

図1:評価が高いLauterbach社のデバッグ・ソリューション「TRACE32」。ルネサスの自動車向けマイコン「RH850」をサポートし、「PowerTrace II」がリアルタイム・トレースを提供する。
Trace32の詳細はコチラ:
http://www.lauterbach.com/frames.html?home_j.html

Lauterbach氏:1979年に私の兄Lothar Lauterbachが起業し、私は1982年に入社しました。最初に開発したのがICE(インサーキット・エミュレータ)の「TRACE80」です。当時、幅広い用途に採用されていたマイコン「Z80」に向けて開発し、C言語とPL/M言語に対応した完成度の高い高水準言語デバッガとして大ヒットしました。この成功に続いて開発したのが、当社の主力製品となる「TRACE32-ICE」です。モジュラ構造を採用して、8bitから32bitまでの数多くのマイコンをユニバーサルにサポートしました。また、さまざまな先進技術を採用し、豊富なオプションを実現しました。

そして、1994年には最初のBDM(バックグラウンド・デバッグ・モード)デバッガを開発し、JTAGデバッガ「TRAE32-PowerDebug」をリリースしました。この製品は世界中で10万台以上が採用され、現在の当社の成功に大きく貢献しています。

開発者のストレスを軽減、信条は「Time to Market」

— 組み込み機器の効率的な開発のために、デバッガをはじめとした開発環境の重要性は高まり続けています。もう少し御社のツールについておうかがいしましょう。

Lauterbach氏:当社が注力しているのは、組み込み機器開発に向けた、迅速且つ効率的なテストを実現する統合化されたデバッグ、トレースのソリューション提供です。ソリューションのベースとなる「PowerDebug」は、デバッグ・ツール本体とマイコンごとにモジュール化されたプローブを備えたデバッガです。使用するマイコンが異なっても、デバッグ・ツール本体は共通のため使用感は同一で、マイコンの移行はデバッグケーブルを交換するだけで済みます。プログラム・データのフローとタイミングを記録するリアルタイム・トレースシステムは「PowerTrace」が提供します。

すべての技術開発は、ミュンヘン近郊のHöhenkirchenにある本社で行われています。当社は最先端の開発ツールを「創り出す」ことに注力しており、さまざまな最新の開発技法を導入しています。お客様の大部分は、通信業界(特に携帯・スマートフォン端末メーカ)と自動車業界の皆様です。

当社のデバッガの開発は、半導体メーカの協力により、マイコンの開発と並行して進めています。例えば、お客様がルネサス様の最新マイコンで開発を始めようとした時には、当社の優れたデバッガがすでに用意されているのです。当社の掲げるコンセプト「Time to Market」は、多くのお客様から長年に渡り評価をいただいています。

長年の協力関係が、タイムリーなデバッガ提供を可能にする

— ルネサスとの協力関係についておうかがいましょう。

Lauterbach氏:ルネサス様とは長きに渡り良好な関係を続けています。前身である日立製作所、三菱電機、NECとも良い関係を持ってきました。ルネサス様からは、ロードマップや、最新マイコンの情報、評価ボードなどの必要な機材の提供を受けるといった格段の支援を受けてきました。それにより、ルネサスマイコンのリリースに合わせたデバッガ開発が実現し、お客様の利益を生み出しています。このような高いレベルの技術情報の交換には、親密な関係とお互いの信頼が不可欠です。ルネサス様は、常に、的確な情報をタイムリーに供与してくれています。

ルネサスマイコン「RH850」を、デバッグ・ソリューション「TRACE32」がサポート中

— 自動車業界で注目が高いルネサスマイコン「RH850」のサポートについてお聞かせください。

Lauterbach氏: 「TRACE32」が汎用デバッガインタフェース(NEXUS)による、高速かつ効率的なデバッグ環境を提供しています。また、このシステムに含まれる「TRACE32 PowerView」ソフトウェアにより高水準言語対応(CとC++)に加えて、AUTOSARにも対応し、効率的かつユーザフレンドリなデバッグを実現しています。

図2 : 「TRACE32 PowerView」で強力なデバッグ環境を提供する。

図2 : 「TRACE32 PowerView」で強力なデバッグ環境を提供する。

高速シリアルインターフェースAURORAを間もなく投入

— 今後の展開についておうかがいしましょう。

Lauterbach氏 :「TRAC32」では、ブートストラップコードから割り込みルーチンやドライバに至るまで、全領域でデバッグ機能にアクセスすることが可能です。そして、自動車業界のお客様からのチップとツールのリアルタイムのトレース能力への高い要求にお応えして、新たなデバッグ機能と将来の拡張を予定しています。もちろん、ルネサス様の「RH850」に対応します。

当社では、お客様の声に真摯に耳を傾けています。そして、実際に多くの要望を短時間で解決してきました。現在、自動車業界のお客様にとってリアルタイムのトレース能力が重要な課題になっています。ISO26262対応のコードカバレッジが求められるなど、自動車用の部品の多くが安全を担っているためです。当社では高まる要求に向けて、「RH850」対応の初めてのNEXUSパラレルトレースを2014年初頭に出荷します。また、AURORAインターフェース用高速シリアル・トレースプローブは、2014年中頃の登場を予定しています。多くのアプリケーションではトレースをサポートするために16ピン(またはそれ以上)を用いることが困難なため、AURORAインターフェースはデバッグ用の高い帯域幅をわずかなピン数で実現します。そのため、リアルタイム・デバッグ性能がますます重要になります。

— 詳細なご説明をありがとうございました。ローターバッハ様とルネサスの良好な関係が、お客様の利益を生み出すことを確信しました。

Lauterbach

設立 : 1979
本社 : Altlaufstr. 40
Höhenkirchen-Siegertsbrunn, Bayern, 85635 Germany
オフィス : 英国、イタリア、フランス、米国東海岸、米国西海岸、日本、中国に現地法人。営業および技術サポートの拠点はその他多数。
URL : http://www.jp.lauterbach.com/
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