2011年7月28日

 三菱電機(株)、OKIセミコンダクタ(株)、日本オプネクスト(株)、ルネサス エレクトロニクス(株)、住友電気工業(株)は7月27日(米国時間)に、40Gbpsプラガブルトランシーバーに用いる送信用小型光デバイス(TOSA)および受信用小型光デバイス(ROSA)の仕様共通化について、マルチソースアグリーメント(MSA)締結で合意しました。本MSAにより、CFP (注1)など40Gbpsプラガブルシリアルトランシーバーの増大する需要に対応します。

 各社は今後、MSA会合において、40Gbpsプラガブルトランシーバーに適した低背・小型のTOSA・ROSA、および低コスト化を実現する簡素な電気インタフェースについて議論し、TOSA・ROSAの共通の形状とサイズ、ピン配置、特性を規格化します。

 40Gbpsは、単純な光のON/OFF変調のシリアル光伝送において、実用化されている最高の伝送速度です。現在、1,550nmの光源を用いた300ピンMSA (注2)トランシーバーが伝送距離2kmの用途で広く普及しています。最近では、伝送距離10kmを超える40Gbpsシリアル光伝送が1,310nmの光源デバイスを用いて実証されました。

 ITU-T (注3)の40Gbpsシリアル光伝送規格である2km用のVSR2000-3R2、10km用のP1I1-3D1に加え、2011年3月にはIEEEが2km用40Gbpsシリアル光伝送規格40GBASE-FR (注4)を公表しました。音声通信・データ通信・IP通信のすべてにおいて、40Gbpsシリアル光伝送に対する需要は大きく成長しています。

 現在の300ピンMSAトランシーバー市場ではXLMD-MSA (注5)準拠のTOSA・ROSAが広く採用されています。CFP MSAが2009年に発表されて以降、40Gbpsプラガブルトランシーバーには、取り扱い易さと保守の容易さが求められています。将来の更なる小型プラガブルトランシーバーのためには、新たな低背・小型のTOSA・ROSAが必要になります。

 本MSAでは、40Gbps標準に準拠したレーザー送信デバイスとPINフォトダイオード-トランスインピーダンスアンプ(PIN-TIA)受信デバイスを規定します。伝送距離10km以上のデバイスを想定しています。

 本MSAは、以下に示す互換性を備えた光デバイスの確立を目指します。

(1)共通の機構寸法

(2)40Gbps光トランシーバーのプリント基板設計に適合する共通インタフェース

(3)共通のピン配置とピン機能定義

(4)共通の電気および光学特性

 MSA委員会は1年以内の仕様公開を予定しています。

(注1) CFP: 100Gbpsおよび40GbpsのプラガブルトランシーバーMSA規格
http://www.cfp-msa.org/

(注2) 300ピン MSA: 最初に設立され広範囲に用いられているトランシーバーMSA

(注3) ITU-T: ITUは情報・通信技術を牽引する国連機関。ITU-TはITUの通信標準化を担当する部門
http://www.itu.int/

(注4) 40GBASE-FR: 40GbpsのIEEEイーサネット規格
http://grouper.ieee.org/groups/802/3/bg/index.html

(注5) XLMD MSA: 40GbpsトランシーバーのためのTOSA、ROSAに関するMSA
http://www.xlmdmsa.org/

 詳細仕様文書やMSAへの参加などの情報は、MSA連絡先にお問合せください。

MSA連絡先

MSAメンバー

  • 三菱電機(株)
  • OKIセミコンダクタ(株)
  • 日本オプネクスト(株)
  • ルネサス エレクトロニクス(株)
  • 住友電気工業(株)

以 上

※本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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