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Mohammed Dogar
Mohammed Dogar
Vice President

インダストリー4.0とは、次世代の産業オートメーション化を目指すプロジェクトとして産業機器の相互接続性と計算量の増加が図られ、工場を最適化し、生産プロセスを向上させることが可能となります。この第4次産業革命では、21世紀における技術、産業、社会の各プロセスが各方面で急速な変化をもたらし、相互接続性の向上とスマートオートメーションを推し進めています。これは産業の新しい章の幕開けであり、第1、第2、および第3次産業革命の並外れた技術的進歩によって力を与えられています。ここでは、大きな期待と潜在的な危険性が同時に渦巻きながら、物理的、デジタル、日常生活といったそれぞれの世界の垣根が失われつつあります。しかし、これを単なるテクノロジー主導の変化と捉えるのではなく、私たち人間が収斂するテクノロジーを活用し、持続可能な社会の実現のために、包括的で人間中心の未来を創り上げるチャンスととるべきです。このインダストリー4.0を確立する基本原則としては、相互運用性、情報の透明性、技術支援、意思決定の分散化が挙げられます。図1は、インダストリー 4.0 とはどういったものか、そして実装に関する考察を示しています。IoTによって機器間の通信が容易になり、現実世界におけるデータの仮想コピーを作成できます。そしてオペレータは関連プロセスを可視化し、分析し、最終的に可能な限り自律的にタスクを実行できるよう自ら意思決定をさせるのです。

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インダストリー4.0の基本原則
図1 インダストリー4.0の基本原則

インダストリー4.0は、卓越した生産性、安全性、および関連コスト改善の達成を目的とした、生産と産業プロセスにおける一連の革新的かつ継続的な流れでもあります。そこで、すでに産業界ではさまざまなキーとなる技術が導入されています(図2参照)。

生産性や品質の向上から、安全性やコスト問題まで、インダストリー4.0は産業が抱える問題解決に向けたソリューションを生み出してきました。さらに既存資産の活用や資源・エネルギー最適化のための様々なパラダイムシフトも起こしています。図3は、インダストリー4.0によって実現できる主な拡張機能をまとめたものです。

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インダストリー4.0関連の主要技術要素
図2 インダストリー4.0関連の主要技術要素
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インダストリー4.0の利点
図3 インダストリー4.0の利点

インダストリー4.0採用における主な課題

しかし、インダストリー4.0を活用したソリューションプロバイダーが直面する課題は数多くあります。最適なパフォーマンスを実現しながら、異なる技術を効率的にシステムへ実装させることなどです。特に、独自のソフトウェアフレームワークを含む異なるベンダーのIoT、AI、マルチプロトコル通信インタフェースなど、多面的な技術統合が主な障壁となっています。また、スマートファクトリーでは、自動化プロセスをシームレスにし、機能障害を回避すべく機器の強固な運用が求められます。そのため、あらゆる工業メーカにとって最適な機能安全対策の実施が大きな懸念事項となっています。これは世界中の各機関が規制する厳格な産業規格や認証に準拠することが必要となってきます。

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インダストリー4.0ソリューションプロバイダーが抱える課題
図4 インダストリー4.0ソリューションプロバイダーが抱える課題

図 5 では、基本的なインダストリー4.0のユースケースとしてさまざまな機器、エネルギー源、および各種センサなどをカバーしています。サプライチェーンには、各機器と工場全体のオペレーションをリアルタイムで追跡・監視する機能が備わっています。そしてすべてのユニットは、中央クラウドサーバと情報を共有し、資源の効率化、エネルギーやプロセスの最適化、および最終製品・サービスの改善を求めオペレーションを実行します。ここで取得される大量のデータは、各レベルで自動化された拡張機能をもたらします。しかし、自動化を成功させるには、OT(オペレーショナルテクノロジー)とIT(インフォメーションテクノロジー)の効果的な融合と、包括的なデータ分析とともに、プロセス自体を十分に理解することが必要になります。

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サプライチェーン製品・サービスオペレーション向けインダストリー4.0のユースケース
図5 サプライチェーン製品・サービスオペレーション向けインダストリー4.0のユースケース

産業オートメーション&インダストリー4.0におけるルネサスの役割

ルネサスでは、インダストリー4.0の実現をサポートする、幅広い産業オートメーション機器向けに最先端のソリューションをご用意しています。製品ポートフォリオには、MCU/MPU、パワーデバイス、センサ、通信インタフェースや、多くの接続ソリューションを含むハイエンドの産業用に適したICなどが揃っています。強固な産業用機器制御、機能安全やセキュリティを考慮したルネサス製品を使う事で、モータドライブ、システム制御、センサソリューション、産業用ネットワーク、通信インタフェースなどいかなる開発をも加速させることができます。アナログ+パワー+MCU/MPUとソフトウェアフレームワークの組み合わせにより、最終製品が最適な連携を実現し、市場投入までの時間を短縮できます。世界中のお客様やパートナーにご満足いただける、産業、インフラ、プロセスオートメーションに焦点を当てた製品ポートフォリオをぜひご覧ください。また、産業オートメーションに限らず、幅広いセグメントにおける、インダストリー4.0アプリケーション向けの効率的なソリューションもございます。

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ルネサスエレクトロニクスの製品ポートフォリオと関連産業用アプリケーション/技術
図6 ルネサスエレクトロニクスの製品ポートフォリオと関連産業用アプリケーション/技術

インダストリー4.0がオートメーションプロセス全体に革命をもたらすことは間違いありません。クラウドコンピューティング、データ分析、AI、機械学習(ML)といった新興技術は、次世代の情報設計で重要な役割を担っています。インダストリー4.0は、製造オペレーション全体により柔軟性をもたらし、機器や設備の効率性を高め、ひいては収益の増加と先々の成長に貢献します。何十億ものスマートデバイス開発への道が大きく開かれ、これまで不可能とされていた新しいアプリケーションやビジネスが創出されるでしょう。今後予想を遥かに超えたものがやってくるにあたり、私たちの想像力を解き放つ時になります。

ルネサスエレクトロニクスは、高性能MCUやアナログ&パワー製品のポートフォリオ、そしてソフトウェアプラットフォームとツールを活用し、インダストリー4.0ソリューションを構築するのをお手伝い致します。

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