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Li Junyi
Li Junyi
Staff Application Engineer
掲載: 2023年6月29日

DALIとは

DALIは、照明向けの通信規格の一つで、センサやスイッチからの信号を受けて、各照明を個別に制御することが可能です。それでは、従来の通信方式と比較して、DALIがどのように優れているのかを見てみましょう。

従来の通信方式

従来の照明制御の多くは、主にPWMやアナログ電圧信号を制御に使用しており、グループ制御が主流でした。あるエリアの照明を一括で制御するため、各照明装置(例えば窓側と廊下側の照明装置)を個別に制御することが難しく、外部光を取り入れた省エネ制御などの実現に課題がありました。また、照明装置の状態やエラー情報を制御機器が受け取ることができず、メンテナンスも大変でした。一部では、独自方式で個別制御等ができるようなシステムもありましたが、異なるメーカー間での通信や制御ができませんでした。照明装置を選択するにはビルオーナーや設計会社では、デザインや性能の面を考慮した場合に、照明製品の自由度が狭いという問題がありました。

DALI(Digital Addressable Lighting Interface)

DALIはデジタル信号を用いて、個々の機器にアドレスを割り当て、機器間で双方向通信ができる方式となっています。これにより、各照明装置を個別に制御することはもちろん、制御装置が照明装置の状態を知る事も可能です。これにより、センサや照明装置の状態を正確に把握し、より詳細な制御が可能となります。また、DALIはオープンな規格のため、異なるメーカーの製品間での通信や制御が可能です。ビルオーナーや設計会社の選択肢を広げ、従来の通信方式が持つ制約が解消されます。

DALIのデジタル制御により、照明の明るさや色を自由に調整することが可能となり、エネルギー効率の向上や快適な照明環境の実現に大いに貢献します。更に、DALIは高い相互運用性を持つため、スイッチやセンサといった様々な入力デバイスと連携できます。これにより、更に高度な照明制御が可能となり、ビルの照明環境をより最適化することが可能になります。例えば、人感センサで人の在・不在を検知して必要な場所だけ照明を点ける様な事が可能になります。

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Conventional and DALI Controllers Comparison

DALIが持つ可能性

DALIはその自由な照明制御によるエネルギー効率の高さから、持続可能な社会に対するソリューションとして大いに期待されています。特に、Green Buildingの実現には欠かせない技術の一つとされています。

DALIを用いることで、ビル内の照明は必要な時だけ必要な明るさに調整することが可能となります。これは無駄な電力消費を大幅に削減し、エネルギー効率を大きく向上させます。その結果、ビル全体のCO2排出量を抑えることができ、地球温暖化防止に寄与します。また、DALIを用いた照明制御は、人々の快適性や生産性を向上させるとも言われています。例えば、一日の時間帯によって照明の色を変えることで、人々の生体リズムをサポートし、快適な環境を提供します。

現在、ワイヤレスDALIの策定が進んでおり、将来的には、設備の自由度が大きく向上し、配線工事が不要となります。これにより、設置の手間が大幅に減り、より自由なレイアウトの実現が可能となります。

以上のように、DALIは未来のGreen Buildingを実現するための鍵となる技術です。ルネサスのDALIソリューションにより、この優れたDALIの通信方式を簡単、容易、迅速に実装することが可能となります。

ルネサスのDALIソリューション

DALIはIEC62386という国際規格に基づいたデジタル照明制御インターフェースです。IEC62386は、各部分(Part)に詳細な規格要件を設けており、それぞれの照明制御の異なる側面や機能に対応しています。これにより、照明システム全体の運用が可能になっています。IEC62386の適用と推進には、DiiA¹という業界団体が大きく関わっています。ルネサスは初めてDiiAの会員とレギュラーメンバーになった半導体メーカーです。唯一のオフィシャルテスターを使ってプロトコルスタックを検証した信頼性の高いDALIソリューションを提供しています。

ルネサスのDALI-2² Total Solutionは、Control Gear(照明器具等の機器)とControl Device(ルータ等のマスタ機器)の両方をサポートしたソリューションです。これは、IEC62386の主要なPartに対応した製品開発を可能にします。ルネサスのソリューションを用いることで、製品開発の際のスタックやアプリケーションの開発時間を大幅に短縮することが可能です。具体的には、このソリューションを使用することで、開発時間が半年から1年程度短縮されると見込まれています。

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IEC62386 Standard

Source: Standards - Digital Illumination Interface Alliance (dali-alliance.org)

Control Gearとその魅力

Control Gearは照明制御システムのスレーブ機器の役割を果たします。具体的には、LED照明や演出用照明などの照明機器自体を制御するためのデバイスです。

ルネサスのDALI-2 Control Gearは、IEC62836-102に対応したライブラリを使用します。これは、照明機器の動作を調整し、様々な照明環境のニーズに応じた特定の制御を可能にします。特にLED照明と演出用照明に特化した特定要件となる207LED、209Tcもサポートしています。

また、DALI通信とデジタル電源向け周辺機能を搭載したRL78/I1Aを使用しています。RL78/I1Aは、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)、高速コンパレータ(CMP)などの高度なアナログ機能を集積しており、CPU負荷とコードサイズを削減し、全体的なコストを下げることが可能です。効率的で経済的な照明制御システムを開発したいと考えている開発者にとって、非常に魅力的な特徴です。

更に、信頼性を確保するために、スタックを公式DALIテスターでテストされたものになります。これにより、Control Gearが予定通りに機能し、予期しない問題が発生する可能性を最小限に抑えることができます。

Control Deviceとその魅力

Control Deviceはマスター機器の役割を果たします。照明制御システムにおいて、主に制御信号の送受信を行い、必要に応じて照明デバイス(Control Gear)を操作します。

ルネサスのDALI-2 Control Deviceは、RL78/G23を使用しています。このInput Deviceはノイズに強いTouch機能をサポートしており、機械式のスイッチに比べてデザインの自由度が高くなり、見た目に優れたスイッチの実現が可能です。また、SMS(Snooze Mode Sequencer)³ 機能によりDALI送信と操作を行っており、CPU負荷やタイマ数を削減することで、効率的なDALI機能を実現します。これにより、ユーザーはシームレスで高品質な照明制御体験を得ることができます。

また、FreeRTOSとDALI Application Controller ライブラリ ( IEC62386-103対応 )によりクラウド環境にも対応しています。これにより、照明制御をリモートで管理することが可能となります。その操作は、Web(AWS)、PC(GUI)、スイッチの3つの方法で行うことができ、その場の状況や利用者の好みに合わせて選択することができます。

更に、ユーザー認証やOTA(Over The Air)に対応しおり、安全性や便利性が向上しています。将来的な拡張を見越して、32bit以上のプロプラエタリフレームに対応したDALIドライバも備えています。これにより、システムは長期間にわたり、進化し続ける照明制御のニーズに対応することができます。

我々は、DALIソリューションが未来の持続可能な照明制御システムにおいて重要な役割を果たすと確信しています。その魅力と可能性を最大限に活用するためには、Control GearとControl Deviceの統合と相互作用が不可欠です。また、ルネサスの信頼性の高いソリューションは、コストと効率性のバランスを取りながら、進化するビルのニーズに対応する能力を持っています。更に、ルネサスはDiiAのレギュラーメンバーとして、新規格の検討に積極的に参加し、常に新たなスタック(Wirelessなど)を開発し続け、最新の照明制御要件に対応し続けることができます。ルネサスのDALIソリューションを用いて。未来の持続可能で快適なビルの実現に向けた一歩を踏み出しましょう。

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DALI Solution Roadmap

 

1. DiiA:Digital Illumination Interface Allianceの略で、照明通信規格であるDALIの普及と発展を推進するための業界団体です。DiiAは、DALIの技術仕様を開発し、準拠した製品の認証プログラムを実施しています。
2. DALI-2:DALIの改良版で、DALIの機能を拡張し、通信信頼性や制御精度を向上させています。
3. SMS機能:Snooze Mode Sequencerの略で、CPUとは独立して処理を実行する機能です。

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