デジタル電源制御技術と実用プログラム設計コース

~各種デジタル電源の具体的で実用的な制御技術とプログラム設計法をマスターする~

中級

費用 36,000円(税抜き)   対象製品 RX62G

デジタル電源の制御プログラムを設計し実験ボードを動かします。

RX62G搭載デジタル電源ボードおよび実習で使用したプログラムはお持ち帰りいただけます!

開催日時/会場

  • 2019年 06月04日(火)~ 06月05日(水) 【1日目】10:00~17:30【2日目】9:30~17:00
  • 豊洲会場(豊洲フォレシア) 終了しました

お申し込み受付の締切は、セミナー開催の前営業日17:00となります。

講師

田本貞治 工学博士 パワエレ技術研究所 所長

  1. 略歴
    ・2011年1月 ユタカ電機製作所退職 パワエレ技術研究所 創業現在に至る
    ・東京大学 大学院工学系研究科 IOE社会連携講座 特任研究員
  2. 専門分野
    ・UPS、インバータ、高精度交流電源の設計開発、デジタル電源の研究開発
  3. 主な著書
    ・2009年 トランジスタ技術増刊 『電源回路設計2009』(分担執筆)/CQ出版
    ・2011年 グリーンエレクトロニクスNo.5 太陽光発電のしくみと実例(分担執筆)/CQ出版
    ・2012年 トランジスタ技術SPECIAL 『はじめてのディジタル・パワー制御』(分担執筆)/CQ出版
    ・2013年 グリーンエレクトロニクスNo.12 マイコンによるデジタル制御電源の設計(分担執筆)/CQ出版

受講をお勧めしたい方

いろいろなコンバータにデジタル制御を実装して実用化を目指している方。

受講に必要な前提知識

本コースではデジタル演算のために伝達関数を使用します。伝達関数につて基本的な知識があると理解が深まります。実験では、ルネサスエレクトロニクスのRX62Gマイコンを使用します。RX62Gマイコンに関する知識があると理解が深まります。
※電源回路の基本から学びたい方は、本コース受講前に電源回路基礎コースの受講をお勧めします。

内容

電源制御にマイコンを使用したデジタル制御が使われるようになりました。それに伴って制御用マイコンも充実してきています。そのため、マイコンの性能を活かした高性能・高信頼度の制御技術が求められるようになってきています。しかし電源には多くの回路方式があり、これらの回路方式に合わせた制御方式を適用しないと、目的とする性能と信頼性が得られません。また、同じ回路でも使用する回路部品の特性が変わると制御特性も変わってきます。

デジタル制御ではサンプリングという概念が取り入られ、アナログ制御とは異なった振る舞いがあり、このサンプリングによるデジタル制御を理解することが重要です。また、数値を使用したデジタル制御ではアナログ制御と異なったアプローチが可能であり、アナログ制御と比べてより優れた電源特性を引き出すことが可能です。

本コースでは、デジタル電源制御の入門講座として、まず、デジタル電源の具体的な制御方法を理解し、初めての方でもデジタル電源制御ができるようにします。次に、安定性が良好で高性能な特性を得るために必要な事項を理解します。また、デジタル制御ではアナログ制御では困難な制御法を適用することが可能であり、デジタル制御ならではの制御法を学習します。最後に学習した内容を実験で確かめ、
デジタル電源について理解を深めます。テキストはデジタル電源制御について網羅的に解説していますので、このテキストを机の片隅に置いて、デジタル電源制御設計マニュアルとして活用できます。

カリキュラム

  1. 電源回路の基礎知識
    デジタル制御を実現するために必要な電源回路の基礎知識を学習します。電源の動作原理が分からないとどのように制御すれば良いか分かりません。そこで、各種電源回路の動作原理を理解して電源と制御の関係を明らかにします。また、電源回路の特長を理解して有効な制御法を得るための参考とします。
    ○同期整流コンバータと非同期整流コンバータの回路 ○降圧・昇圧・昇降圧コンバータと応用回路例 ○電流連続モード・電流臨界モード・電流不連続モードとは
  2. フィードバック制御理論
    電源の安定化をアナログ制御を参考にして学習します。電源制御ではPI演算などが使われますが、これらの制御に使われる演算の伝達関数を求め具体的に特性や特長を見ていきます。一方、電源の性能を左右するパワー回路についても伝達関数を求めその特徴を調べます。電源はフィードバックを使用した閉ループ制御になっているので、閉ループの特性を示す一巡伝達関数について、安定化解析を行い、演算パラメータをどのように設定すれば良いか考察します。
    ○アナログ制御電源の演算回路とPWMとパワー回路の構成 ○アナログ制御電源における安定化法と各部の伝達関数と一巡伝達関数 ○アナログ演算回路の伝達関数とボード線図の作成法 ○パワー回路の伝達関数とボード線図の作成法
  3. デジタル制御法
    アナログ制御で扱う信号は連続ですが、デジタル制御ではADコンバータにより数値化した不連続な値を使用した制御を行います。そのため、離散化という手法を導入してデジタル演算ができるようにします。ここでは、アナログ演算式を離散化してデジタル演算ができるようにし、でき上ったデジタル演算式の特長についても確認していきます。しかし、デジタル演算にしただけではプログラムを作成して制御できるようにならないため、プログラムが作れる差分方程式に変換する方法も学習します。
    ○アナログPIおよびPID演算をそのままデジタル化する ○拡張性があるデジタル制御化の手順 ○双一次変換と後退差分変換を用いた離散化法 ○各種演算式の離散化式、演算パラメータ、ブロック線図とボード線図 ○各種演算の差分方程式への変換法とフローチャート ○安定性が良好なデジタル演算とは
  4. デジタル制御固有の問題と対処法
    デジタル制御ではAD変換によるサンプリングで得られた不連続な量を演算して制御しています。この不連続な量すなわち離散化によりアナログ制御とは異なる振る舞いが現れてきます。ここでは、サンプリングによるデジタル制御の問題点を取り上げその原因と対策法を学習します。これらの問題点の対策を講じることで電源の安定化が改善され優れた電源制御ができるようになります。
    ○サンプリングによる問題点の概要 ○スイッチングノイズが制御に与える影響と対策法 ○リプル電圧とリプル電流が制御に与える影響と対策法 ○ADコンバータとPWMの分解能が制御に与える問題点と対策法 ○AD変換時間や制御時間などの遅延時間が制御に当たる影響と対策法
  5. デジタル制御演算パラメータの設計
    良好な電源特性を得るためには、演算パラメータを、目的にかなうように設計する必要があります。やみくもに演算パラメータを決めても優れた特性にならないばかりでなく安定化もおぼつかなくなります。ここでは、安定でかつ応答性が優れた特性が得られる制御パラメータを設計します。
    ○演算パラメータの設計法の考え方 ○各種演算における演算パラメータの出力特性に与える影響 ○各種演算パラメータの設計法 ○パワー回路の特性に対応した演算パラメータの設計と安定化対策事例
  6. デジタル制御のプログラムの作成法
    ここでは実際に作成した演算プログラムを見ていくことにします。ここで示しているプログラムを使用して実験を行うので、このプログラムを実際の製品に応用することも可能です。実際には5章で説明したパラメータの設計法を適用して演算パラメータを確定することにより、目的とする性能の電源が実現できるようになります。
    ○PI演算を適用した制御プログラムの作成事例 ○PI1演算を適用した制御プログラムの作成事例 ○PID 演算を適用した制御プログラムの作成事例 ○PID1演算を適用した制御プログラムの作成事例 ○PID2演算を適用した制御プログラムの作成事例
  7. デジタル制御ならではの電源制御実施例
    高性能な電源が実現できる具体的なデジタル電源の実施例につて説明します。アナログ制御では専用の制御ICが存在しないため実現できない制御方法が多々あります。しかし、マイコンを使用すると多様な制御法を適用することが可能です。そこで、デジタル制御だからこそ可能な実装例について見ていくことにします。
    ○時比率を組み入れた制御の実施例 ○電流モードを適用した制御の実施例 ○電圧・電流による2重ループ制御の特長と制御の実施例 ○状態フィードバックを施した安定化制御法と実施例 ○臨界モードを使用したローノイズと超高効率電源の実施例 ○双方向昇降圧コンバータのシームレスな制御法と実施例 ○高精度デジタル電源の実現法と実施例
  8. デジタル電源実験ボードとプログラムの作成法
    次章で実験に使用するデジタル電源実験ボードの回路および使用部品について説明し、どのような回路構成になっているか理解します。また、搭載されているルネサスマイコンのRX62G(RX62T)の概要と初期設定について見ていきます。
    ○実験ボードについて ○デジタル電源ボードで実験できる電源回路例 ○制御に使用するマイコンの概要 ○12ビットADコンバータの仕様と使用法 ○GPTタイマを使用したPWMの仕様と使用法 ○アナログコンパレータの仕様と使用法
  9. デジタル電源実験ボードを使用した動作実験
    ここまで学習した内容を確認するためにデジタル電源実験ボードを使用して実験を 行います。パラメータの変更はデバッグコンソールを使用して行いますので、パラメータ変化が特性に与える影響を確認しながら実験が進められます。
    ○演算パラメータが安定性に与える影響を調べ問題対策する ○演算パラメータが応答特性に与える影響を調べ問題対策する ○固有周波数の違いによる安定性の影響を調べ問題対策する ○回路部品の違いが安定性に与える影響を調べ問題対策する ○回路方式が安定性に与える影響を調べ問題対策する

  ※カリキュラムの一部はお断りなく変更する場合があります。

テキスト立ち読み

テキストの一部が閲覧できます ⇒ 1,582 KB

演習環境

  • RX62Gデジタル電源ボードおよびルネサス統合開発環境CS+を使用します。
  • デバッガはE1を使用します。

お申し込みを希望の方は、下記の日程を選択して申し込みボタンを押してください。

2019年 06月04日(火)~ 06月05日(水)