V850E2Mデュアルコア用リアルタイムOS [RI850MP](保守製品)

概要

本製品は、組み込み用OSとして国内実績最大のµITRON仕様に準拠したV850E2Mデュアルコア用の リアルタイムOSです。
V850E2Mデュアルコアの各コア上では独立したカーネルが動作し、各カーネルの上に機能分散して搭載したアプリケーションを制御して、高品質なリアルタイム・マルチタスク環境を備えた組み込みシステムを実現します。また、統合開発環境CS+との親和性により、アプリケーションを容易かつ短期間に開発できます。

  • µITRON仕様の著作権はトロンフォーラムに属しています。
  • TRON、ITRON、およびµITRONは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品ないし商品群を指すものではありません。

 

リリース情報

OS本体

最新Ver.: V1.00.01

リリース: 2011/7/1

バージョンアップ内容(ツールニュース参照)

動作環境

契約形態

CS+連携プラグイン リアルタイムOS共通部

最新Ver.:V3.00.00

リリース:2014/10/1

CS+連携プラグイン RI850MP依存部

最新Ver.:V3.00.00

リリース:2014/10/1

 

特 長

  • µITRON4.0仕様に準拠
    組み込み型制御用OSのアーキテクチャとして代表的なµITRON4.0仕様に準拠した設計が行われており、スタンダード・プロファイルとして規定されて いる機能から「タスク例外処理機能」を除いた全機能、および、拡張機能として規定されている拡張同期通信(ミューテックス)機能を提供しています。
  • 高い移植性
    さまざまな実行環境に対応するために、RI850MPが処理を実行するうえで必要となるハードウェア依存処理をターゲット依存部、および、ユーザ・オウ ン・コーディング部として切り出し、サンプル・ソース・ファイルを提供しています。これにより、さまざまな実行環境への移植性を向上させるとともに、カス タマイズを容易なものとしています。
  • ROM化の実現
    実行環境に組み込んで使用することを前提としたリアルタイム・マルチタスクOSであるため、ROM化を意識し、コンパクトな設計が行われています。また、 RI850MPが提供しているサービス・コールのうち、ユーザがアプリケーション・システム内で使用するサービス・コールのみをシステム構築時にリンクす ることができるため、コンパクトでありながらユーザのニーズに最適なリアルタイム・マルチタスクOSを構築することができます。
  • ルネサスエレクトロニクス製 統合開発環境CS+との連携
    CS+
    と連携し、以下の機能をサポートします。
    • OSビルドに必要なオプションを自動設定
    • タスクやセマフォなどのOS管理オブジェクトの状態を表示 (リソース情報)
  • ソフトウェアアーキテクチャ
    • 対応PE(プロセッサ・エレメント)数
      RI850MPが対応するPEの数は、最大2個です。1つのPE上のみで動作することもできます。なお、2つのPEを、以降「PE1」「PE2」と記載します。
    • PE間動作
      両方のPEでOSが独立に動作します。ユーザは、どの機能をどのPEで実行させるのかを静的に決定します。
  • 他PE(プロセッサ・エレメント)のカーネルオブジェクト操作
    他のPEに属するカーネルオブジェクトに対して、サービス・コールを発行することができます。下図は、PE2(タスクD)からPE1(タスクA)に act_tsk サービス・コールを発行した場合の例です。このとき、OSがPE1に存在するオブジェクト管理ブロックを操作し、必要に応じてPE1に対してスケジュール 要求を出します。

機 能

RI850MPカーネルは以下の機能モジュールから構成されています。個々のモジュールはその機能を実現する関数群(サービスコール)で提供されます。

  • タスク管理機能
    タスクの生成/起動/終了などといったタスクの状態を操作する機能のほかに、優先度の参照、タスク詳細情報の参照などといったタスクの状態を参照する機能も提供しています。
  • タスク付属同期機能
    タスク付属同期タスクの状態を他のタスクから変化させ、タスク間の同期をとります。
  • 同期通信機能
    タスク間の排他制御、同期、通信を実現する手段としてセマフォ、イベントフラグ、データ・キュー、メールボックスを提供しています。
    • セ マフォ:マルチタスク処理では、並行に動作するタスクが限られた数の資源(A/Dコンバータ、コプロセッサ、ファイルなど)を同時に使用するといった資源 使用の競合を防ぐ機能(排他制御機能)が必要となります。そこで、RI850MPでは、このような資源使用の競合を防ぐ機能として"非負数の計数型セマ フォ"を提供しています。
    • イベントフラグ:タスク間の待ち合わせ機能として"32ビット幅のイベントフラグ"を提供しています。
    • データ・キュー:規定されたデータ・サイズの通信機能として"データの書き込み/読み出しが可能なデータ・キュー領域を有するデータ・キュー"を提供しています。
    • メールボックス:共有されているメモリ領域に書き込まれたメッセージの先頭アドレス受け渡し機能として"メールボックス"を提供しています。
  • 拡張同期通信機能
    タスク間の排他制御を実現する手段としてミューテックスを提供しています。
    • ミューテックス:資源使用の競合を防ぐ機能として"ミューテックス"を提供しています。
  • 固定長メモリ・プール
    処理プログラムから動的なメモリ操作要求が行われた際に利用するメモリ領域として"固定長メモリ・プール"を提供しています。
  • 時間管理機能
    一定周期で発生する基本クロック用タイマ割り込みを利用してシステム時刻を操作/参照する機能のほかに、時間に依存した処理を実現する手段(タイマ・オペレーション機能:遅延起床、タイムアウト、周期ハンドラ)を提供しています。
  • システム状態管理機能
    レディ・キューの回転、スケジューラの起動などといったシステムの状態を操作する機能のほかに、コンテキスト種別の参照CPUロック状態の参照などといったシステムの状態を参照する機能も提供しています。
  • 割り込み管理機能
    割り込みが発生した際に起動する割り込みハンドラに関連した機能を提供しています。
  • スケジューリング機能
    動的に変化していくタスクの状態を直接参照することにより、タスクの実行順序を管理/決定し、最適なタスクにCPUの利用権を与える機能を提供しています。
  • 他PE(プロセッサ・エレメント)のカーネルオブジェクト操作
    他のPEに属するカーネルオブジェクトに対して、サービス・コールを発行することができます。
  • ドメイン
    RI850MPでは、カーネル・オブジェクトをまとめた「ドメイン」を定義します。1つのPEに対して複数個のドメ インを存在させることができ、カーネル・オブジェクト(タスク、セマフォ等)は、いずれかのドメインに属します。将来的にカーネル・オブジェクトへのアク セス権やアクセス保護機能を実現する上で重要な概念です。
     

仕様一覧

ターゲットMCU V850ファミリ V850E2Mデュアルコア
最大タスク数 1023
タスクの優先度数 32
サービスコール数 67
性能
(wup_tskを発行してから対象タスクの
実行が始まるまでの時間)
3.98マイクロ秒
(V850E2/MN4、200MHz、内蔵メモリ)
カーネルRAM1タスクあたり データ:64バイト

 

 

製品構成

構成物 説明 備考
カーネルソースプログラム カーネル本体ソースプログラム ソースコード付き量産契約の場合にのみ提供
カーネル本体ライブラリ システム構築用カーネルライブラリ
標準ヘッダファイル ・ITRON共通定義ファイル
・カーネル仕様定義ファイル
・その他定義ファイル
ヘッダファイルはC言語用を提供
コマンドライン
コンフィギュレータ
テキスト形式で構築パラメータを記述したcfgファイルから、各種定義ファイルを出力します。
サンプルプログラム ITRONを使用した簡単なプログラム
CS+連携プラグイン
- リアルタイムOS共通部
- RI850MP依存部
・カーネルの組み込みを容易にする機能
・デバッグ時にOS状態を参照する機能
マニュアル ユーザーズマニュアル

 

 

処理フロー

ターゲットデバイス

ファミリ グループ
V850 Family

開発ツール サポート情報

タイトル 概要
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