~沿面距離8.2mmを確保しつつ、幅2.5mmにより実装面積を削減し、プリント基板の縮小に貢献~

2019年12月12日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、産業オートメーション機器や太陽光発電システムのインバータ向けに、安全な動作を保証するために8mm 以上の沿面距離を確保したクラスとしては世界最小の絶縁素子となるフォトカプラ「RV1S92xxA」「RV1S22xxA」、5品種を発売しました。沿面距離8.2mm、パッケージ幅2.5mm、高さ2.1mmと小型のため実装面積を削減でき、プリント基板の縮小あるいは、設計の柔軟性に貢献します。産業オートメーション用のDC/ACインバータ、ACサーボ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、ロボットアーム、太陽光発電システムのインバータ、蓄電/充電システムなどに向けて、5000Vrmsと高い絶縁耐圧を実現。機器の小型化や同じ基板サイズでより高度な機能の実現、また工場のスペース当たりの生産性の向上に貢献します。

 5種のフォトカプラは200Vと400Vのシステムに対応し、産業安全基準を満たす高い絶縁性を提供します。いずれも、厳しいモータ駆動機器用UL61800-5-1規格、およびPLCなど制御機器用UL61010-2-201規格を満たしています。また、パッケージ高さも最大2.1mmと薄型のため、基板の裏側に実装することができ、基板スペースを有効に活用できます。さらに、赤外線リフロはんだ付けは3回まで対応可能なため、ユーザ製品の生産工程の柔軟性を高めます。

 IC出力用の「RV1S92xxA」からは、15 Mbps通信用カプラの「RV1S9260A」とインテリジェントパワーモジュール(IPM)ドライバの「RV1S9213A」の2品種を発売しました。これらは、従来の半分の0.65mmピンピッチを持つ小型のLSSO5パッケージを採用した初のフォトカプラです。「RV1S92xxA」フォトカプラの優れた絶縁性と高いノイズ耐量CMR(50 kV/µs)により、高速信号の転送時に低電圧マイコンとI/O機器を高電圧回路から保護します。

 トランジスタ出力用の「RV1S22xxA」からは、DC入力および低DC入力のトランジスタ出力カプラ「RV1S2281A」、「RV1S2211A」と、AC入力のトランジスタ出力カプラ「RV1S2285A」の3品種を発売しました。これらも同パッケージを採用した、ピンピッチ1.3mmのLSSOPパッケージです。

 ルネサスエレクトロニクスのインダストリアルA&P事業部、事業部長のPhilip Chesleyは、次のように述べています。「RV1S92xxAとRV1S22xxAフォトカプラは、設計者に多様な機能とレイアウトの柔軟性を提供し、機器の小型化と工場のフロアスペースの最大化に貢献します。またこれらのデバイスは非常に厳しいUL61800-5-1規格とUL61010-2-201規格の要件を満たしており、スマートファクトリー向けの新たな世代の高電圧システムの設計が可能になります。」

新製品のラインアップは次の通りです。

製品 特長 参考価格(1,000個購入時の単価)
RV1S9260A 15 Mbps通信カプラ 0.64 米ドル
RV1S9213A インテリジェントパワーモジュール(IPM)ドライバ 0.53 米ドル
RV1S2281A DC入力、トランジスタ出力 0.17 米ドル
RV1S2211A 低DC入力、トランジスタ出力 0.17 米ドル
RV1S2285A AC入力、トランジスタ出力 0.40 米ドル

ルネサスのフォトカプラの詳細についてはこちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/optoelectronics.html

以 上

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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