2013年3月14日

 ラピス セミコンダクタ(株)、三菱電機(株)、日本オクラロ(株)、ルネサス エレクトロニクス(株)、住友電気工業(株)は3月13日(米国時間)に、CFP(注1)など40Gbpsプラガブルトランシーバーに用いる送信用小型光デバイス(TOSA)および受信用小型光デバイス(ROSA)の新たな仕様を公開しました。本仕様は、40Gbpsシリアル伝送用小型光デバイスのマルチソースアグリーメント(XLMD2-MSA(注2))に基づきます。

 40Gbpsは、単純な光のON/OFF変調のシリアル光伝送において、実用化されている最高の伝送速度です。CFPトランシーバーや300ピンMSA(注3)トランシーバーが40Gbps伝送の用途で広く普及しています。

 ITU-T(注4)の40Gbpsシリアル光伝送規格である2km用のVSR2000-3R2、10km用のP1I1-3D1に加え、IEEEが2km用40Gbpsシリアル光伝送規格40GBASE-FR(注5)を公表しました。音声通信・データ通信・IP通信のすべてにおいて、40Gbpsシリアル光伝送に対する需要は大きく増加しています。

 現在の300ピンMSAトランシーバーではXLMD-MSA(注6)準拠のTOSA・ROSAが広く採用されています。CFP2/4 MSAのコンセプトが紹介されて以来、40Gbps小型プラガブルトランシーバーの実現のためには、新たな低背・小型のTOSA・ROSAが不可欠になります。

 本MSAは、40Gbpsシリアル伝送用プラガブル光トランシーバーモジュールに搭載される互換性ある40Gbps伝送用小型光デバイスの確立を目指してい ます。本MSAを採用するメーカーは、お客様の需要にお答えし市場を拡大するために、本MSAに準拠した製品の普及を促進します。

 本MSA仕様は、以下の互換性ある光デバイスの共通の機構寸法、40Gbps光トランシーバーのプリント基板設計に適合する共通インタフェース、ピン配置とピン機能定義、共通の電気および光学特性を含みます。

(1) 冷却型ドライバー内蔵EMwL(注7) TOSA

(2) 冷却型ドライバー非内蔵EMwL TOSA

(3) 冷却型DML(注8)TOSA

(4) 非冷却型DML TOSA

(5) PIN-TIA(注9) ROSA

 これらの仕様は、XLMD-MSA web サイトで入手可能です。
 URL: http://www.xlmd-msa.org/

(注1)CFP: 100Gbpsおよび40GbpsのプラガブルトランシーバーMSA規格
http://www.cfp-msa.org/

(注2)XLMD2 MSA: 40Gbpsシリアル伝送用小型トランシーバーに対応したTOSA、ROSAに関するMSA。2011年7月発効。
http://www.xlmd-msa.org/

(注3)300ピン MSA: 最初に設立され広範囲に用いられているトランシーバーMSA

(注4)ITU-T: ITUは情報・通信技術を牽引する国連機関。ITU-TはITUの通信標準化を担当する部門
http://www.itu.int/

(注5)40GBASE-FR: 40GbpsのIEEEイーサネット規格
http://grouper.ieee.org/groups/802/3/bg/index.html

(注6)XLMD MSA: 40Gbpsシリアル伝送用トランシーバーのためのTOSA、ROSAに関するMSA
http://www.xlmd-msa.org/

(注7)EMwL: レーザーダイオード内蔵外部変調器

(注8)DML: 直接変調型レーザーダイオード

(注9)PIN-TIA: トランスインピーダンス増幅器内蔵PINフォトダイオード

MSAメンバー

  • ラピス セミコンダクタ(株)
  • 三菱電機(株)
  • 日本オクラロ(株)
  • ルネサス エレクトロニクス(株)
  • 住友電気工業(株)

以 上


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

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