補償回路不要の制御ループと高集積化により、 設計の簡素化と、リスク、コスト、サイズの低減を実現

2013年11月12日

革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、11月11日(米国時間)、高性能パワーマネジメントICファミリの新製品として、複雑な電源システム開発の際の設計リスク、所要時間、コストを低減する、革新的な高集積デジタルDC/DC電源コントローラを発表しました。

新製品のZL8800デュアル・チャネル2相コントローラは、ChargeMode™コントロール技術を採用しており、補償回路なしで高速過渡応答を提供し、製品開発期間を短縮します。デジタル・ポイント・オブ・ロード(POL)電源回路向けにクラス最高の過渡応答特性を実現し、出力キャパシタンスと基板スペースを低減するほか、最新世代の基地局、ルータなどのインフラ設計で使用される先進的な電源システムに対し、各種のメリットを提供します。

こうした複雑なシステムの場合、信頼性の向上のため、すべての電源レールに対して安定した制御と監視が必要とされます。また、一般的に、POLコンバータ周りに追加した機能のために、モニタとシーケンサの使用が必要となります。ZL8800はこれらの全機能の集積により、追加部品を必要とせずに、PMBus™インタフェースを通じて電源のあらゆるパラメータの監視と制御を可能にします。温度、入力電流、出力電流、入力電圧、出力電圧、故障状態などのテレメトリック・データを電源回路上で利用できます。

ZL8800の各出力は、独立構成での動作が可能なほか、大電流機器向けに2相構成での動作も可能です。入力電圧範囲は4.5Vから14Vで、0.54Vから5.5Vの広い出力電圧範囲を提供します。

ZL8800と同時に発表したPowerNavigator™グラフィカル・ユーザー・インタフェースの最新バージョンにより、LOC(Lines of Code)の書き込みなしで、ZL8800の全機能の活用が可能になります。いかなる電源アーキテクチャの場合でも、ドラッグ・アンド・ドロップで設定と制御を実行でき、設計作業が簡単になります。

インターシルのインダストリアル/インフラストラクチャ・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのマーク・ダウニングは「ZL8800はインターシルの第4世代のデジタル・コントローラです。私たちは、デジタル電源市場の技術革新において定評ある実績を持っています。今回の新製品発表により、性能と使いやすさを新たな次元にまで高めました」と述べ、さらに「デジタル電源のメリットに対するお客様の要求は高まっています。私たちは、そうしたメリットをシンプルかつ容易に実現するソリューションを提供します」と語りました。

  • 補償回路が不要で製品開発期間を短縮
  • 内蔵のLDOにより、12Vからの単一電源動作を可能に
  • 単線式DDCバスにより、各種インターシル製品間のシーケンシングと故障管理を可能に
  • 不揮発性メモリにより、すべての構成/設定パラメータの保存を可能に

ZL8800は7 x 7mmの44ピンQFNパッケージで提供され、1,000個一括購入時の単価は4.90米ドルからです。また、2出力デモボード「ZL8800-2CH-DEMO1Z」と60Aの2相デモボード「ZL8800-2PH-DEMO1Z」を提供しており、単価はそれぞれ150.00米ドルです。詳細はhttp://www.intersil.com/jp/ZL8800をご覧ください。

 

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