開封後すぐにモータの制御評価ができるRA6T1モータRSSKのご紹介

Takeo Mimura

Senior Staff Engineer

掲載: 2020年10月27日

こんにちは、御村武生です。私は現在、モータ制御用途に最適化されたRAファミリの最新製品であるRA6T1グループのプロダクトマーケティングを担当しています。

近年、家電製品におけるモータ制御技術は急速に発展しており、私達の生活はとても便利になりました。最近購入したもののなかで、私はロボット掃除機がお気に入りなのですが、今後はこのようなモータ制御機器がもっと身近なものになり、私達の生活をより快適にしてくれると思います。そして、それらの開発に携わるエンジニアも増えていくことでしょう。

そこで本稿では、初めてモータ制御のアプリケーション設計に挑戦するエンジニアの方々に、モータの制御評価が簡単にできるRA6T1のモータソリューションを紹介します。｢Motor Control Evaluation System for RA Family - RA6T1 Group (通称｢RA6T1モータRSSK｣)｣と｢Renesas Motor Workbench｣を組み合わせた評価環境のセットアップを、以下の3つのステップで解説していきます。

ステップ1：ハードウェアのセットアップ

ステップ2：ソフトウェアのダウンロード

ステップ3：Renesas Motor Workbenchのインストール

と、これらの手順にはいる前に、RA6T1モータRSSKとRenesas Motor Workbenchについて簡単に紹介します。

RA6T1モータRSSKは、開封後すぐにモータの制御評価ができるように設計されており、RA6T1(120MHz動作Arm^® Cortex^®-M4コア、512KBフラッシュメモリ)を搭載したCPUカード、インバータボード、BLDCモータと各種ケーブルがセットになっています。電源は付属していませんので別途ご準備ください。

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モータ制御開発支援ツールであるRenesas Motor Workbenchは、モータを駆動させながらモータ制御変数をオシロスコープのように波形表示することができます。本ツールのアナライザ機能とチューナ機能を使うことで、デバッグの効率を向上させることができます。

なお、サンプルソフトウェア、アプリケーションノート(センサレスベクトル制御)、回路図などもRA6T1モータRSSKの製品ページから入手可能です。

それでは、3つのステップを見ていきましょう。RA6T1モータRSSKのセットアップは本当に簡単です。

ステップ1：ハードウェアのセットアップ
•   RA6T1 CPUカードのジャンパピンの設定を確認します。
•   モータとインバータボードをモータケーブルで接続します。
•   安定化電源をインバータボードに接続します。

電源投入後、所定のスイッチをONにするとモータが回転します。また、インバータボード上のボリューム抵抗を回すことでモータの回転方向を変えることができます。

ステップ2：ソフトウェアのダウンロード

•   RA6T1 CPUカードには、オンボードデバッガが搭載されています。
•   RA6T1 CPU カードと PC を USB ケーブルで接続すれば、サンプルプログラムを書き込むことができます。
•   サンプルプログラムは、RA6T1モータRSSKの製品ページからダウンロードできます。

サンプルプログラムはビルド可能な状態で提供されていますので、プロジェクトを起動してすぐに書き込むことができます。

ステップ3：Renesas Motor Workbenchのインストール

•   Renesas Motor Workbenchは、RA6T1モータRSSKの製品ページからダウンロードできます。
•   ダウンロードしたファイルにはインストーラが含まれていますので、それを実行してインストールします。
•   CPUカードとインバータボードを通信ケーブルで接続し、インバータボードとPCをUSBケーブルで接続すればセットアップは完了です。

以上でRA6T1モータRSSKとRenesas Motor Workbenchを組み合わせた評価環境が整いました。
いかがでしたでしょうか？ルネサスのRA6T1モータソリューションをお使いいただければ、誰でも簡単にモータの制御評価を始めることができます。是非お試しください。