3年計画の最初の成果として、優れた実績を誇るIDTの 高性能テクノロジーをベースとする新プラットフォームが誕生

2015年12月16日

  IDT®社(Integrated Device Technology, Inc.、本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:IDTI)は本日、欧州原子核研究機構(CERN)とのコラボレーションを通じて、同機構の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)やデータセンターにおけるデータ管理やデータ解析の高速化・性能向上を実現する低レイテンシプラットフォームを開発したことを発表しました。IDTのRapidIO®テクノロジーをベースにIDTのOpen HPAC Labで開発された新プラットフォームは、今年3月に発表されたIDTとCERNオープンラボの3年契約のコラボレーションがもたらした最初の大きな成果となります。

  CERNオープンラボは、個性的な官民パートナーシップで、世界規模のLHCコミュニティや広範な科学研究に向けた最先端ソリューションの開発促進を目的としています。CERNはこのオープンラボを通じて、世界をリードする情報通信技術(ICT)企業や各種研究機関とコラボレーションを進めています。

  CERNオープンラボの代表を務めるAlberto Di Meglio氏は、次のように述べています。「データ解析の処理性能を高めるには、リアルタイム応答性に優れた低レイテンシの高性能インターコネクトが欠かせません。CERNとIDTのコラボレーションの最初の成果である新プラットフォームは、各種インターコネクトとプロセッサリソースを最適な形で利用できる基礎となるコンピューティングプラットフォームで、将来的にCERNの解析データの使い方を改善する拡張性も備えています」

  世界で最も大きく強力な粒子加速器であるLHCは、さまざまな実験を通じて大量のデータを収集します。そのため、あらゆる面でデータの収集能力と解析能力を高める必要があり、それが今回のコラボレーションの原動力となっています。LHCでは、検出器ごとに1秒あたり億単位の衝突が発生し、1秒あたりおよそ1PB(ペタバイト)のデータが生成されます。このデータは、宇宙の根源的な謎を解き明かそうと取り組むCERNにとって極めて重要な意味を持ちます。
 

  RapidIOテクノロジーは、低レイテンシの接続を実現し、コンピュータプロセッサのクラスタ間でリアルタイム応答性に優れたデータ転送を可能にします。そのため、データの移動と処理が劇的にスピードアップします。新プラットフォームは、x86プロセッシング、200GBaud RapidIOインターコネクトファブリック、IDTの低消費電力RapidIOネットワークインターフェースカード、CERNのROOT解析フレームワークを基礎としています。最初の成果となる今回のプラットフォームは、ノードが少ない場合を対象に開発されていますが、はるかに大量のノードを含むラックスケールの規模にも拡張可能です。

  3年計画の今後のフェーズにおいて、IDTとCERNは、最適化された性能を備えた大規模なコンピューティングシステムを開発し、ラックスケールの低レイテンシ処理能力システムを使用したデータ解析を実現する予定です。

  IDTの最高技術責任者(CTO)兼グローバルオペレーションズ部門担当バイスプレジデントであるSailesh Chittipeddiは、次のように述べています。「IDTは、CERNオープンラボとのコラボレーションを通じて、プログラマブルなリアルタイムのミッションクリティカルなデータ解析の実装を目指しています。今回開発されたRapidIO対応データ解析プラットフォームは、CERNで実施されている重要な研究で生まれるすべてのデータを最大限に活用するための最初の大きな一歩です」

  4G基地局で広く利用されているIDTの低レイテンシRapidIO製品は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)やデータセンターの分野においても、リアルタイムのデータ解析とデータ管理を実現します。

  RapidIO対応小規模ノード向け解析プラットフォームの詳細は、2016年第1四半期に提供を開始する予定です。詳細については、[email protected]までメールでお問い合わせください。大規模ノード向けの解析プラットフォームについては、1U 19インチラックスケールソリューションが2016年第1四半期にProdrive Technologies(www.prodrive-technologies.com)から提供される予定です。Open HPAC Labの解析技術や各種プロジェクトの詳細については、http://www.idt.com/landing/open-hpac-labをご覧ください。

IDT社について 

 IDT 社(Integrated Device Technology, Inc.)は、顧客の用途に最適化したシステムレベルのソリューションを開発します。タイミング、シリアル・スイッチ、インタフェース、アナログやシステムに関する専門技術で市場のリーダーシップをとっています。これら技術を利用して、通信、コンピュータ、民生用電子機器の分野で、特定の用途に完全に最適化したミックスド・シグナル半導体のソリューションを提供しています。本社は、米国カリフォルニア州サンノゼ。世界中に設計、製造、販売の拠点があります。IDT社の株式はNASDAQ Global Select Stock Market®市場で取引されています。証券コードは「IDTI」。IDTに関する詳しい情報はwww.idt.comをご覧ください。FacebookLinkedInTwitterYouTubeGoogle+ でもお調べいただけます。

  IDTおよびIDTのロゴは、Integrated Device Technology Inc.の商標または登録商標です。製品やサービスを特定するために使用されるその他のブランド名、製品名、マークは、各所有者の商標または登録商標の場合があります。

《本プレスリリースに関するお問合せ先》

日本アイ・ディー・ティー(IDT)合同会社

〒105-0012 東京都港区芝大門1-9-9 野村不動産芝大門ビル6F

マーケティング コミュニケーションズ 本田 真由美

TEL: 03-6453-3039 FAX: 03-6453-3011 E-mail: [email protected]

 

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