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Keisuke Matsumoto
Application Engineer
掲載: 2021年4月8日

近年、センシングデータを活用した予知保全や自動化の導入が注目されており、多様なセンシングデータを取得したいというニーズが高まっています。温度制御の分野でも、1台の機器に、複数ポイントの温度を測定する機能や温度以外の物理量を測定する機能を実装するケースが増えています。

仕様も多様化しており、部品点数も増加傾向にあります。一方で、小型化の需要は増しており、基板面積の縮小が課題になっています。また、多様化する仕様に対応する部品共通化やプラットフォーム開発も課題になっています。

このような課題に対し、ルネサスは、温度制御に最適な高精度24ビットΔΣADCとMCUをワンチップに統合したRX23E-Aを開発しました。RX23E-Aを使うことで、専用ADCと汎用MCUの組合せで実現していた温度制御機器をワンチップで実現することができます。

ルネサスでは、RX23E-Aを使用した温度制御の一例として、ペルチェクーラーのリファレンスデザインを提供しています。本リファレンスデザインで実装した計測、制御、通信などの主要機能は、RX23E-Aワンチップで実現されています。

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RX23E-A ペルチェクーラー システム構成図

本リファレンスでは、温度制御ループに電流制御ループを加えたカスケード制御を実装しています。カスケード制御は、精密な制御が求められるアプリケーションで利用されている制御方式ですが、RX23E-Aの豊富な機能を利用することで、ワンチップで実装可能です。

デモ機を試作して評価したところ、5m℃程度の制御分解能が得られることを確認しました。また、適切なチューニングにより、オーバーシュートの無い高速応答を実現しています。

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5m℃ ステップ応答波形

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温度ステップ応答   

表に示す通り、本リファレンスは、軽い演算負荷で実現可能であり、他の機能を追加したり、さらに高度な演算処理を実装したりする余地を残しています。RX23E-Aを使用することで、多様な仕様に対応することが可能です。

RX23E-Aの演算負荷

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RX23E-Aの演算負荷-jp

*1 ICLK=32MHz
*2 電流制御周期500usに対する負荷

本リファレンスデザインは、高精度なセンシングが必要とされる制御機器のワンチップ化の検討に、ご利用頂ける内容になっております。ご紹介したソリューションは『RX23E-Aグループ ペルチェクーラー温度制御例 アプリケーションノート』 (ドキュメント番号: R01AN5535JJ0100)としてウェブサイトに掲載中です。また、専用webページにてご紹介しています。ぜひご一読下さい。

RX23E-Aの製品ページはHere
RX23E-A RSSK サイトはHere
RX23E-A ペルチェクーラー リファレンスデザイン サイトはHere

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