画像
Xihua Lin
Xihua Lin
Senior staff engineer
掲載: 2021年7月16日

長く続くコロナ禍で、タッチレス操作に対するニーズは昨年から増加の一途をたどっています。感染対策として、エレベーターや自動販売機など公共の場にあるボタンにはなるべく触りたくないですよね。またキッチン家電の分野でもタッチレス操作に対するニーズは増えていますが、こちらは濡れた手や汚れた手でボタンを触りたくないというものです。

このようなタッチレス操作に対するニーズに応えるため、ルネサスは静電容量式タッチセンサユニット(CTSU)搭載のマイコン(MCU)を使って、新しい「タッチレスボタンデモソリューション」を提供します。このソリューションでは、物理的な接触なしに指や手の接近を電極の容量変化として検知します。指の近接が検知されると、LED点灯とブザーでユーザにお知らせします。感知サイズ3×3cmの電極で、最大約15㎜の検出距離をとることができます。また、イミュニティ放射ノイズ規格IEC61000 4-3 Level3 にも対応しています。

画像
Touchless Button

このタッチレスボタンデモソリューションはRX130 CPU ボードを接続可能で、静電容量式タッチセンサ対応の開発支援ツールQE for Capacitive Touchを使えば、検出プログラムの自動生成や、計測値のモニタリング、パラメータ調整などをGUI操作で簡単に行うことができます。

  1. RX130 CPU ボードを挿入し、デモボードとPCをUSBケーブルで繋ぎます。このデモ全体の電源はRX130 CPU ボードからUSB経由で供給されます。
  2. 接続を確認後、RX130にe2studioでサンプルプログラムをロードします(サンプルプログラムはルネサスWebサイトからダウンロードできます)。
  3. プログラムを実行し、デモの性能を評価できます。計測結果の確認や、性能改善のためのパラメーター調整にはQE for Capacitive Touchを使用してください。

距離センサや画像認識を使った従来のタッチレス操作ソリューションと比べると、このタッチレスボタンデモソリューションは省コストで簡単に実現できます。また赤外線や超音波センサのものと比べると日光や遮蔽物の影響を受けにくくなっています。音声や画像認識タイプと比べると、このタッチレスボタンを採用するために必要な追加コストはわずかで、またシステム制御などの他の機能や通常のタッチボタンも同一のMCUで実現できます。
つまり、日常の感染対策における現代のタッチレス操作として、タッチレスボタンデモソリューションはよい選択肢となります。ルネサスMCUが提供する静電容量式センシングにより、開発が容易で低コストなタッチレスボタンの実現が可能になります。リファレンスボードやサンプルソフトウエアなど各種ご用意していますので、ルネサスMCUと必要な開発ツールを使ってタッチレスデザインをすぐに開発していただけます。

デモの動作はビデオをご覧いただくと、よりイメージしやすいかと思います。

ご紹介したソリューションについてはアプリケーションノートを参照ください。

静電容量タッチキーについてはこちら
タッチレスボタン・リファレンスデザインについてはこちら
RX130 CPUボードについてはこちら

この記事をシェアする

タッチレスボタンデモ