当社グループが目指す方向性について

2013年08月02日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 

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ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役会長兼CEO:作田 久男、以下当社)はこのたび、『当社グループが目指す方向性』を取り纏めました。概要は下記の通りです。 なお、詳細は プレゼンテーション資料 をご参照ください。

 

 

 当社は、平成22 年4月1日付の統合以降、資材費用の低減、研究開発費の効率化、販売管理費の低減といった統合シナジーの実現、生産工場の売却を含む当社生産拠点の再編、 事業の選択と集中、早期退職優遇制度の実施といった構造対策の実行を柱に掲げ、統合後の2年間で約20%の固定費削減を実現するなど、施策を実行してまいりました。

 そして当該施策実行中に発生し、事業に甚大な影響をもたらした東日本大震災からの復旧を果たす中で、改めて当社グループは、社会・産業における役割が極めて大きく、早期に経営を健全化し、社会・産業の発展のために尽くすことが 当社グループの重要な使命であると再認識しました。この社会・産業における使命を実現するために、当社グループは、事業の選択と集中、構造改革、オペレーションのそれぞれにおいて、大きな変革を行ってまいります。

 

1.事業の選択と集中

 中長期的に必ず伸びる分野・地域、勝ち抜ける領域を特定し、当社が強みを持ち、競争力が発揮できる自動車、産業・ネットワーク、汎用という3つの分野に注力いたします。

 

 新興国や人口ピラミッドにおける中間層の拡大、省エネ・環境・電力効率、制御とITの融合という事業環境や技術のトレンドに対し、当社グループでは、進化を続ける世界シェアNO.1のマイコンや、省エネに貢献する低消費電力技術、制御を司るマイコンとITを牽引するSoCの融合技術、さらには車載・産業分野 で培った高い信頼性、安全・安心を実現する技術など、当社グループが有する強みを最大限に活用してまいります。

 車載分野においては、これまで築き上げてきたポジションを盤石なものとするだけでなく、自動運転といった次世代の「賢い車」の実現に向け、自動車業界や、安心・安全・便利な車社会を目指す業界プロジェクトとも連携した活動を進めています。車載分野の各セグメントに対し、お客様や戦略的パートナーとの連携、エコシステムの強化を図り、さらなる世界展開を加速してまいります。

 産業・ネットワークや汎用分野においては、省電力の要となるモーター・ソリューションや、デザインハウスとの連携による新興国事業の拡大などを通じて、当社グループのプレゼンスの拡大を目指してまいります。

 

 また、注力分野においてキット・ソリューションさらにはプラットフォーム・ソリューションを展開いたします。これまで半導体の事業モデルは、お客様の製品に必要なマイコンや、アナログ、パワー半導体製品などを個別に提供するモデルが中心となっていました。このデバイス・ソリューションは当社グループにとって今後も重要な収益基盤であり続けます。

 一方、マイコンやアナログ、パワー半導体を組 み合わせ、お客様の製品の最適化に適したキット・ソリューションとして提供するモデル、さらには製品の複雑化、高機能化に伴い、優位化技術やソリューショ ンメニューを含めたプラットフォーム・ソリューションとして提供するモデルへの要求が高まっており、当社グループはお客様の状況に応じて異なるこれらの ニーズに対応するための取り組みを強化してまいります。

 

 これらの注力分野に人材や投資などの経営リソースを集中させることで、競合他社を凌駕する長期的な競争優位性を確立していきたいと考えています。

 

2.構造改革

 過去に起こったようなリスク(自然災害や市況の停滞など)が顕在化した場合でも、確実に利益を創出できる体質に向けて必要な生産構造改革を断行します。

 

 生産構造改革を行う基本的な考え方は(1)低消費電力・高品質といった当社グループが強みを持つ技術を維持、強化すること(2)市況変動に強いフレキシブルな生産体制を構築すること(3)お客様が満足できるコストパフォーマンス、生産効率の向上を実現することの3点です。

 

 この基本方針に従って、前工程については、当社グループが強みを持つ、フラッシュマイコン、低消費電力など高品質技術の維持、強化のため、那珂事業所、ルネ サスセミコンダクタ九州・山口株式会社の熊本川尻工場、西条事業所を主力拠点として運営継続いたします。その他の拠点については、生産効率、コストパフォーマンスを基準に縮小または集約してまいります。

 後工程については、高品質技術 を維持・強化するために株式会社ルネサス北日本セミコンダクタの米沢工場、ルネサスセミコンダクタ九州・山口株式会社の大分工場の国内2拠点を主力拠点として運営継続する一方、生産効率の向上を図るため、自社海外拠点の拡充・強化を進めてまいります。

 そして、自社拠点の縮小に伴い、重要性の増すアウトソースについては、戦略パートナーとの関係強化により、量産・共同開発を進めるとともに、アウトソース生産においても、自社生産と同水準の品質、コスト、デリバリーを実現してまいります。

 

 当社グループは生産構造改革を推進し、お客様製品の特性にあったアウトソーシングを含めたフレキシブルな生産体制を準備するとともに、ファブネットワークの 体制強化を進め、災害時にも供給途絶ゼロを目指すなど、お客様に最適な製品・サービスを提供する生産体制を構築してまいります。

 

3.オペレーションの変革

 事業の選択と集中や構造改革を支えるオペレーションを変革します。

 

 当社グループでは既に、執行役員や本部、事業部の数を大幅に削減するなど、意思決定の迅速化のための組織のスリム化を進めています。これに加え、設計拠点の 再編、生産子会社の設立と工場をまたがる一体運営の強化、国内販売会社の本体への統合を進め、注力事業に経営リソースを集中していきます。また、メリハリを付けた人事・処遇、成果主義の徹底など、人事制度の改定も行い、従業員のモチベーション向上にも努めてまいります。

 当社グループでは、こうしたオペレーションの変革により、お客様志向・付加価値の向上、開発・生産効率の向上、意思決定の迅速化を実現してまいります。

 

 当社グループは、2010年4月の統合以降の3年間で、約2,100億円の固定費を削減し、損益分岐点で約3,700億円の改善を実現しました。一方、半導体売上高の減少により、構造改革の着実な実行にも関わらず、大幅な当期赤字を計上するに至りました。

 

 今後は、より競争力の高い事業へのポートフォリオの組み替えや、デバイスビジネスの強化に加え、キット、プラットフォーム・ソリューションの拡充を進める一 方、売上成長を前提としない場合でも、確実に利益を創出できる体質とすべく、もう一段の構造改革、固定費の削減を実行してまいります。

 過去3年の構造改革で着実に改善した固定費、損益分岐点をさらに一段改善し、早期に黒字体質へ転換させることを通じて、社外においては株主の皆様、お客様、 取引先様からの信頼を、社内においては従業員のモチベーションを維持・向上させ、社会・産業の発展に持続的に貢献できる企業へと変革いたします。

 

以 上


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