~USB BC 1.2仕様対応により、データ通信と高速充電をUSBコネクタひとつで実現~
2013年5月22日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:鶴丸 哲哉、以下ルネサス)は、このたび、USBコネクタにスマートフォンやタブレットPCなどのポータブル機器を接続することで、USB通信と充電を同時に実現するUSB2.0ハブ・コントローラLSI「μPD720115」を製品化し、本年6月よりサンプル出荷を開始いたします。

 新製品は、USB Battery Charging Specification Revision1.2(以下USB BC 1.2)仕様に対応したバッテリチャージング機能を持つUSBポートを搭載していることが最大の特長です。新製品を採用することにより、USB2.0仕様 に準拠したデータ通信と充電をUSBコネクタひとつで同時に実現するPCやデジタルテレビ、充電アダプターなどの開発が容易になる上、システム構築の開発期間の短縮および開発コストの低減が可能になります。

 新製品の量産は2013年9月より開始し、2014年に月産100万個の量産を計画しております。

 USB 通信市場は近年、データ転送速度の速度により応用分野が二極化しつつあります。ひとつはデータ転送速度5ギガビット/秒(以下5Gbps)を実現する USB3.0仕様に準拠し、高速転送を必要とするHDDなどのストレージ市場、ふたつ目は480メガビット/秒(以下480Mbps)までを実現する従来 のUSB2.0仕様に準拠し、応用分野がデジタルテレビ、プリンタ、オーディオ、産業機器といった市場で、あらゆる機器の接続インタフェースとして幅広く使用されております。

 一方、欧州委員会(EU)は、欧州で販売される携帯電話の充電器の標準インタフェースをMicro USBに標準化したこともあり、スマートフォンやタブレットPCをUSB経由で充電することが一般的になっております。それに伴い、PCやドッキングス テーションの通信用USBポートからバッテリチャージング機能でこれらのポータブル機器を充電する用途も増加しております。USB2.0仕様に準拠した応 用分野製品の市場は飛躍的な成長を遂げ、今後もさらなる拡大が見込まれております。

 このような市場ニーズに基づき、当社は長年のUSB対応製品の開発で培った技術をもとに、新製品を開発、市場投入することにいたしました。

 当社はマイコン製品にUSB機能を搭載したラインナップを整備するなどUSBインタフェースに注力しており、新製品はUSBマイコンのポート数拡張にも適しているため、USB機能の搭載が必要とされる様々なシステムに対応可能なUSBハブ・コントローラとなっております。

 新製品の主な特長は次の通りです。

(1)USB BC 1.2仕様対応により、USB充電システム構築の開発が容易

充電時に最大1.5A(アンペア)を使用可能な(注1)USBBC 1.2仕様に対応したバッテリチャージング機能を持つUSBポートを全4ポートに搭載している。これにより新製品ひとつでUSB通信とバッテリ高速充電に対応できるため、USB充電システム構築の開発を容易にします。

(2)レギュレータ2個とクロック出力回路の内蔵により、システム構築の低コスト化・小型化に貢献

従来製品では外付けであった5V(ボルト)レギュレータおよび3.3Vレギュレータを内蔵。これによりユーザーはUSBケーブルから出力される5V電圧をそのまま電源として使え、外付けレギュレータ無しでシステム設計が可能となります。

また、同一基板上で、新製品のUSBポートに新製品をカスケード接続(注2)する、あるいはUSB周辺機器用LSIを接続する場合に備えて、クロック出力機能(24MH)を有しているため、従来は下位のLSIに外付けするべき発振水晶子を削減することが可能です。これらにより、新製品はUSB充電システム構築の低コスト化、小型化に貢献します。

(3)マイナス40度からの温度動作範囲を確保しているため、幅広い応用分野への対応が可能

従来は0度以上であった温度動作範囲をマイナス40度まで拡張。これにより、一般に産業機器に必要される動作温度範囲に対応可能となります。

 当社では、今後も市場ニーズに対応するUSB製品の積極的な開発およびタイムリーな拡販活動を進めてまいります。

 新製品の仕様は、別紙をご参照ください。

以 上

(注1)USBコネクタを利用したバッテリへの充電は、USBポートのVBUS端子の電流を使用して行います。USBBC 1.2はポータブル機器が充電に使用する電流値を制御するために、接続先のポートが充電可能かどうかを検出するメカニズムが定義されており、充電時に最大1.5Aを使用できます。

(注2)ポート数を拡張するため、USBハブのポートとポートを接続すること。

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

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