~エレクトロビット社とルネサスの協業により、自動車メーカーの将来のHMIプラットフォーム開発費用を抑えることが可能~
2013年2月26日

 エレクトロビット社(所在地:フィンランド オウルンサロ市、CEO:Jukka Harju、以下EB社)とルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:鶴丸 哲哉、以下ルネサス)はこのたび、EB社のHMI(Human Machine Interface)開発プラットフォームのランタイムソリューション、EB GUIDE Graphic Target Framework (GTF)を、ルネサスの車載向けSoC「R-Carシリーズ」の最新製品である「R-Car H1」に移植し、次世代ハイエンドインフォテイメントシステム向けの開発プラットフォームとして提供いたします。

 この協業により、自動車メーカーはルネサスの先進のグラフィックス性能を利用することが可能になり、開発プロセスを大きく加速させるとともに、HMIプラットフォームのプロトタイプの構築コストを削減することに貢献いたします。

 ルネサスの自動車情報システムソリューション部担当部長の吉田正康は、「このパワフルな組み合わせは、マルチモーダル(注1)なインフォテイメントシステム向けの包括的ソリューションのひとつであり、組込み市場において最も高いグラフィックス性能を提供するSoCプラットフォームのひとつとして将来の開発で重要な決め手となるものです。」と述べています。

自動車メーカーおよびサプライヤーにとってのメリット

 ルネサスの提供する車載向けSoC「R-Car H1」は、特に高性能のマルチメディア、ラジオ、ナビゲーションを含むヘッドユニット向けに提供されています。そのGPU (Graphic Processing Unit) は、3D グラフィクスを使ったアプリケーションに適しています。車載向けSoCの「R-Car H1」は, 組込み市場において、業界最高のグラフィクス性能を提供するSoCのひとつです。EB社との協業により、自動車メーカーは、ハイエンドのルネサスのSoCをEB GUIDE GTFと組み合わせることでクラスタ(注2)からインフォテイメントシステムやナビゲーションなどのHMIプラットフォームにおけるプロトタイピング作成を行うことも可能となります。

 EB社との協業により、自動車メーカーは「R-Car H1」の性能を開発段階の初期に見積もることができます。また、GTFの移植が行われたことにより、プロトタイピングの環境構築が短縮され、HMI 開発の最先端の技術をすぐに利用可能となり、仕様から実装にいたる開発プロセスにおいて、お客様のソリューションの試作や評価を行うことが可能になりま す。これらの結果、既存、または将来のEB GUIDEユーザーは、自分の専門分野のエリアや、独自のHMI部分の開発にフォーカスできるようになります。

 ルネサスの車載向けSoC「R-Car H1」は、業界で最も完全なシステムインテグレーションを提供しています。EBの日本子会社 代表取締役社長 横井弘樹は、「EBはツールだけを提供するのではなく、我々の強力なパートナーであるルネサスエレクトロニクス社と協業することでお客様のサクセスに貢献 するべくサポートやサービスを提供しています。」と述べています。

 EB社のインフォテイメントプロダクツ担当 副社長 マーティン・シュライヒャーは「今回のルネサスエレクトロニクス社との協業により、EBのお客様には次世代車載インフォテイメントシステムの世界的なSoCプラットフォームを使用した将来のHMI開発のソリューションの利用が可能になりました。」と述べています。

以 上

(注1)マルチモーダル: グラフィクス・音声認識/合成・入力デバイスなど複数のインターフェースモードをサポートしている様式。

(注2)クラスタ:車室内の計器類等が表示される場所、ディスプレイ。メータクラスタ、センタークラスタ、インパネ。

エレクトロビット社(EB社)について

 EB社はワイヤレス及びオートモーティブの分野において需要の多い組込み向けソフトウェアおよびハードウェアソリューションを専門にしており、先進の技術をお客様に提供しています。2012年の売り上げは1億8540万ユーロとなります。エレクトロビットコーポレーションはNASDAQ OMXヘルシンキ 証券取引所に上場しています。エレクトロビット社に関するさらに詳細な情報は、 www.elektrobit.com でご覧いただけます。


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