「Smart Analog」マイコンとして、回路変更可能なアナログ機能を搭載した 「Smart Analog MCU」を発売

~第一弾製品「RL78/G1Eグル-プ」は、センサシステムの小型化に貢献~

2011年11月16日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 

ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:赤尾 泰、以下ルネサス)は、このたび、マイコンとアナログ半導体とを組み合わせたシステムソリューションを実現できる「Smart Analog」において、回路構成や特性を変更可能な新タイプのアナログIC「Smart Analog IC」機能をマイコンに搭載した新シリーズ「Smart Analog MCU」を製品化しました。

その第一弾として、小型、バッテリー駆動のセンサ搭載機器向けに超ローパワーかつ高性能の「RL78/G1Eグループ」を製品化し、2012年2月より順次サンプル出荷します。また、今後、当社の他のマイコンへの展開を行なうなどラインアップ拡充を進め、よりユーザのニーズに合った製品をタイムリーに提供してまいります。

新製品の「RL78/G1Eグループ」は、民生、産業、医療機器を始めとしたセンサ搭載機器における小型、携帯機器向けに、センサからの微弱な信号を増幅してマイコンに伝える「Smart Analog IC」機能を搭載し、その信号をうけてシステム制御を行なうマイコンです。このため(1)「Smart Analog IC」とマイコンの2製品で構成した場合と比べ約64%基板サイズを削減でき、システムの小型化に貢献、(2)新製品にセンサを接続するのみでセンサシステムを実現でき、システム開発期間を大幅に短縮可能、(3)機器製造時のセンサとの調整(トリミング)の自動化や、センサの経時変化対応が可能などの特長があります。

また、今回同時に、「Smart Analog IC」の機能を搭載しない「RL78/G1Aグループ」も製品化し、2011年12月より順次サンプル出荷します。「RL78/G1Aグループ」は、細やかな制御を可能とする12ビット精度のA/D変換回路(アナログ信号をデジタル信号に変換する回路)を搭載し、アナログ回路との連携を高めた製品であり、センサシステムをはじめ各種システム制御に幅広く活用できます。

新製品の量産は両グループともに2012年6月より順次開始し、2013年夏には合計で月産100万個を生産予定です。

<背景>

 当社ではかねてより高いシェアと実績を持つマイコンを軸としたアナログ半導体とのシステムソリューション提供に取り組んでおり、その一つとして、先月、回路構成や特性を変更可能な新タイプのアナログ回路を搭載した製品群「Smart Analog」と、その第一弾製品でアナログ回路を1チップ化した「Smart Analog IC」を発表しました。アナログ設計期間の短縮や基板面積の削減が可能な「Smart Analog IC」と当社の幅広いラインアップを持つマイコンとの組み合わせで様々な機器に使用頂けますが、今回、さらにシステムの小型化と開発期間短縮を実現する「Smart Analog IC」機能搭載マイコン「Smart Analog MCU」を製品化したものです。

 

<特長>

 新製品の主な特長は、次の通りです。

 

(1)センサシステムの小型化に貢献(「RL78/G1Eグループ」)

新製品は、「Smart Analog IC」とマイコン(「RL78/G1Aグループ」)の2製品で構成した場合と比べ約64%基板サイズを削減でき、システムの小型化に貢献します。

 

(2)センサシステムの開発期間短縮に貢献(「RL78/G1Eグループ」)

新製品は、「Smart Analog IC」搭載により、センサの種類にあわせてマイコン制御によりアナログフロントエンド回路の回路構成を変更でき、かつ特性も変更できます*。このため専用アナログICの開発に(当社の場合)3~8ヶ月程度必要としていた開発期間と開発費用を不要にでき(注)、さらに温度センサや光センサなどの各種センサで異なる出力に対し本製品1つで対応可能となります。
加えて、新製品にセンサを接続するのみでセンサ制御システムを実現できるため、さらにシステムの開発期間短縮が図れます。
*Smart Analog向けGUI(Graphical User Interface)ツールにより、GUI画面上で回路構成の変更や特性の設定が容易に実現可能です。

 

(3)トリミングの自動化、経時変化補正による長寿命化が可能(「RL78/G1Eグループ」)

センサ搭載製品を製造する際、センサの特性ばらつき吸収を目的としたトリミングを手作業で行なうのが一般的ですが、マイコンがソフトウェアにより様々な状 況に応じて判断し、アナログ回路の構成変更や特性設定を行なえるため、製造段階でのトリミングの自動化が可能となり、製造コストの低減が図れます。また、 出荷後も、センサの経時変化に対する補正を行なうことでセンサの長寿命化が図れます。

 

(4)高性能A/D変換回路を搭載(「RL78/G1Eグループ」「RL78/G1Aグループ」)

「RL78ファミリ」として初めて12ビット精度A/D変換回路(従来は10ビット)を搭載し高精度のセンシングが可能です。また、「RL78/G1Eグループ」では最大16本(チャネル)、「RL78/G1Aグループ」では最大28チャネルのアナログ入力に対応しており、各種センサ搭載機器に対応可能です。

 

なお、「RL78/G1Eグループ」では、システムの様々なニーズに対応すべく、次の2タイプ3品種を揃えています。

  • i)回路構成可変タイプ(「R5F10FM」「R5F10FL」)
    • 「回路構成可変型」:回路構成と特性を変更できるセンサ信号増幅回路に加え、ノイズを除去するフィルタ回路を内蔵 (微弱な信号の増幅に適した計装アンプ方式、反転方式、差動方式等のアンプ回路構成に変更可能)
  • ii)回路構成固定タイプ(「R5F10FG」)
    • 「汎用計装アンプ型」:微弱な信号の増幅に適した計装アンプ方式の回路構成で、特性変更のみ可能

 新製品のサンプル価格はメモリ容量やパッケージの種類・端子数などにより異なりますが、「RL78/G1Eグループ」は、例えば回路構成可変型の64Kバイト・フラッシュメモリ内蔵の80ピンLQFPパッケージの「R5F10FMEAFB」が1個あたり560円、「RL78/G1Aグループ」は、例えば64Kバイト・フラッシュメモリ、4KバイトRAM内蔵の64ピンLQFPパッケージの「R5F10ELEAFB」が1個あたり220円となっています。

 マイコンのソフトウエア開発環境としては、ルネサス新統合開発環境「CubeSuite+」とオンチップデバッグエミュレータ「E1」を揃えております。また、Smart Analog向けGUIツールも揃えており、容易にシステム制御等のプログラムを開発できます。

 「Smart Analog MCU」は今後、当社の他のマイコンへの展開を図り、ラインアップの拡充を進め、よりユーザのニーズに合った製品をタイムリーに提供してまいります。

 新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。

 

以 上

 

(注) 開発期間、開発費を削除:アナログ回路の仕様決定後、回路設計からマスク設計を経てサンプル製品を開発するまでの期間の短縮と開発費の削減が可能。

* 新製品は、Silicon Storage Technology, Inc.からライセンスを受けたSuperFlash®技術を使用しています。SuperFlash®は、米国Silicon Storage Technology, Inc.の米国、日本などの国における登録商標です。
その他、本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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