高集積型で、要求の最も厳しいインフラ/産業機器向け 最新FPGAプラットフォームをサポート
2014年6月9日

革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、ハイサイドとローサイドのFETを内蔵した3A同期整流型降圧レギュレータISL85003とISL85003Aを発表しました。新製品のISL85003/ISL85003A降圧レギュレータは入力電圧範囲が4.5V~18Vで、ハイエンド・サーバ、ネットワーク通信、産業機器向けの最新世代FPGAに対し、非常に高い効率で3A電流を連続出力します。競合製品と比較して効率が最も高く、電力損失を低減し、ファンなどの冷却システムを不要にすると同時に、最終製品の信頼性向上とライフサイクル延長を実現します。最適化した電流モード・コントローラにより線形領域で非常に低いRDS(ON)を提供し、効率の一層の向上とダイ温度の低減を可能にします。これにより、複雑なシステムの発熱を抑制し、製品の故障を防止します。

多くの12Vインフラ機器や産業機器は、3A電流を連続出力しながら、システム電圧を3.3V以下に降圧するために降圧レギュレータが必要です。こうした機器は製品寿命の延長とシステム故障リスク低減のため、高度の信頼性と低電力損失を要求します。既存の3Aソリューションは、自己発熱が高く、パワーマネジメントの効率と製品の信頼性を低下させる結果となっており、こうした機器のニーズへの対応が不可能でした。

 

新製品のISL85003とISL85003Aは動作時に最高の効率を可能にしていることから、システムの堅牢性の向上と、安定し、信頼性の高い性能を実現します。独自技術の高性能パワーFETにより、ハイサイドFETのRDS(ON)は65mΩで、ローサイドは45mΩです。市販の降圧レギュレータの中ではRDS(ON)が最小で、最大95パーセントの効率を実現しています。効率の向上はダイ温度の低下につながり、システム温度を低く維持できることから、ファンなどの外部冷却システムへの依存を低減できます。また、高効率FETにより、高価な冷却システムを備えていない機器にも使用可能です。

 

ISL85003とISL85003Aは、電力需要が減少するとシステムをスリープモードに切り換える軽負荷モードも備えており、消費電力を効果的に低減します。世界各国で政府の規制により、多くの製品の消費電力が減少しています。それに伴い、こうした厳しい新基準に対応するため、製品の設計変更に取り組む企業が増加しています。特に、産業機器市場ではスリープモードなどの省エネ設計技術を採用した電力効率の高い新製品が相次いで導入されています。こうした製品はハイエンド・サーバやプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)から、バッテリ寿命の延長を必要とするスマート家電やスマート・ファクトリー機器まで広い範囲にわたっています。多くの場合、マイコンやFPGAは待機時にスリープモードに移行します。フル動作時から低消費電力動作時まで、負荷変動幅の大きな機器では、軽負荷モード機能により総合的なシステム効率の向上を実現しています。軽負荷モードを必要としない機器の場合、軽負荷モード機能を簡単にディスエーブルにできます。

 

ISL85003とISL85003Aでは、競合ソリューションと異なり、効率のためにスイッチング周波数を犠牲にする必要はありません。ISL85003降圧レギュレータのスイッチング周波数は500KHzで、2MHzまでの外部クロックへの同期が可能です。スイッチング周波数が高いため、より小型のインダクタの使用とリップルの低減が可能になり、効率と設計の容易さがさらに向上します。

 

インターシルの3出力同期整流型降圧コントローラISL9444と3A同期整流型降圧レギュレータISL85003の組み合わせにより、柔軟性が向上し、有力企業が提供している最新世代マルチコントローラ・コアSoCやFPGAの効果的な活用が可能になります。こうした柔軟性の高いプラットフォームは、6軸ロボット・コントローラや、電力網接続型PVインバータ、医療用画像処理システムなどのさまざまな産業用途で使用されています。

 

インターシルのインフラストラクチャ/インダストリアル・パワー・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのマーク・ダウニングは、「最も要求の厳しいお客様の製品の電力効率を向上するため、プロセス技術から回路設計に至るまで、インターシルは新しい方法の開発に投資しています」と述べ、さらに「ISL85003/ISL85003A同期整流型降圧レギュレータは、クラス最高の効率を実現したソリューションであり、新たな次元の効率、柔軟性、設計の容易さを提供します」と語りました。

 

  • 広範な産業機器向けに最適化:
    • 入力電圧範囲:4.5V~18V
    • 3Aの連続出力電流
    • 出力電圧は0.8V ±1パーセントで可変
    • 500KHzのスイッチング周波数(オプション)
    • 最大2MHzまで外部同期
  • 高効率:
    • 最大95パーセント
    • ローサイドRDS(ON)の抵抗値は45mΩ、ハイサイドFETは65mΩ
  • 高い信頼性:
    • 内部温度が低く、現場でのライフサイクルを延長
    • 正負両方の過電流保護
    • 過電圧/過熱保護
    • UV検出機能付きブート・ダイオードを内蔵

 

同期整流型降圧レギュレータISL85003とISL85003Aは出荷が開始されており、1,000個一括購入時の単価はともに1.35米ドルです。評価ボードISL85003EVAL2ZとISL85003AEVAL2Zを単価75米ドルで、低コストのデモボードISL85003DEMO1Zを単価20米ドルで提供しています。

 

同期整流型降圧レギュレータISL85003とISL85003Aの詳細はhttp://jp.intersil.com/en/products/power-management/switching-regulators/integrated-fet-regulators/ISL85003A.htmlをご覧ください。

 

評価ボードISL85003EVAL2ZとISL85003AEVAL2Zの詳細はhttp://jp.intersil.com/en/tools/reference-designs/isl85003-a-eval2z.htmlをご覧ください。

 

デモボードISL85003DEMO1Zの詳細はhttp://jp.intersil.com/en/tools/reference-designs/isl85003-a-demo1z.htmlをご覧ください。

 

※Intersil、IntersilロゴはIntersil Corporationの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。


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