クラウド・コンピューティングと有線/無線インフラの 25A/33A大電流機器の電源ニーズに対応
2014年4月10日

革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、回路設計の大幅な簡素化と製品開発期間の短縮を可能にするデジタル電源モジュールISL8270M/71Mファミリを発表しました。新ファミリは、先端デジタル電源技術をリードするインターシルのノウハウを活用した第4世代デジタル電源コントローラをベースとして25A/33A機器向けに開発された製品です。

専門家の推定によると、データセンタの1ドルのハードウェア・コストごとに、0.66ドルのシステム稼働/冷却用電力コストの追加が必要になります。先進的なパワーマネジメント技術により、電力密度と効率の向上と、消費電力の低減が可能になり、電力コストの大幅な節減が実現します。これまで長い間、システムメーカーは、高コストのヒート・シンクとファンを必要とし、基板面積とシステム・リスクの増加につながるディスクリート型パワーマネジメント・ソリューションの使用を余儀なくされていました。ISL8270M/71Mは特許取得済み技術の採用により、高性能、高効率で薄型のパワーマネジメント・システムの迅速な開発を可能にします。

 

ISL8270M/71Mの電力効率向上を可能にしたのは、インターシルが独自に開発した革新的なChargeMode™コントロール変調技術です。補償回路不要のアーキテクチャの採用により、超高速過渡応答と出力キャパシタンスの低減を可能にし、出力電圧の変動を最小化するダイナミック特性を実現します。

 

ISL8270M/71Mはインターシルの他の低電流製品と同じように、リアルタイムのシステム・インテリジェンスと調整可能な点で、競合のアナログ製品に対して高い競争力を提供します。任意の時点の消費電力や電力の最適化方法など、電源に関する重要な情報を提供します。

 

また、高集積化と革新的なパッケージ技術により、設計の複雑さ、サイズ、ソリューション・コストを低減します。高速過渡応答特性により、入出力バルク・コンデンサだけで完全デジタル・スイッチ・モード電源が可能になり、複雑な電源回路設計が不要になります。また、ヒート・シンクと内部ファンの追加が不要なことから、スペースに制約のある薄型アプリケーションに最適です。放熱特性を向上した小型(17 x 19mm)で薄型(3.5mm)のオーバー・モールド高密度アレイ(HDA)パッケージの採用により、消費電力を低減しています。

 

ISL8270M/71Mは、インターシルのPowerNavigator™グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)の最新版に対応しており、プログラムを書くことなくインターシルのデジタル電源製品の利用が可能です。柔軟性が高く、使いやすいドラッグ・アンド・ドロップ機能を採用したGUIは無償でダウンロードでき、あらゆる電源アーキテクチャの迅速な設定と制御を可能にします。PowerNavigatorの「ハードウェア・フリー」モードを使用すれば、ハードウェア開発の前に部品を選択でき、設計リスクを解消できます。PowerNavigator 5.1 GUIはすべてのコマンドと設定コンフィギュレーションへのアクセスを提供します。例えば、一般的なアプリケーション向けに、共通の定義済みコンフィギュレーションを提供する機能も備えています。インターシルのデジタル電源モジュールとPowerNavigator 5.1 GUIの利用により、使いやすさが大幅に向上します。

 

インターシルのインフラストラクチャおよびインダストリアル・パワー・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのマーク・ダウニングは、「ISL8270M/71Mファミリは、デジタル電源の柔軟性とインテリジェンスをシンプルな電源モジュールの形で実現しています」と述べ、さらに、「インターシルはデジタル電源の技術革新をリードしてきており、世界のデータセンタとネットワークで使用されるハイエンド機器のシステム・ニーズを理解しています。ISL8270M/71Mファミリはこうした機器向けに開発したもので、高効率で使いやすいインテリジェントなデジタル・パワーマネジメント機能と電圧変換ソリューションを提供します」と語りました。

 

  • コントローラ、ドライバ、パワーMOSFET、インダクタ、補助部品内蔵の完全集積型モジュール
  • ChargeModeコントロール技術を採用したインターシルのZL8800デュアル・チャネル2相デジタルDC/DCコントローラをもとに開発
  • PMBus™準拠モニタとコンフィギュレーション機能を備え、出力電圧、マージニング、UV/OV、出力電流制限、ソフト・スタート/ソフト・ストップ、シーケンシング、外部同期をプログラム可能
  • 入力電圧、出力電圧、出力電流のオンデマンド・リードバック機能
  • HDAパッケージの採用により、標準的な表面実装機器を使用した自動アセンブリが可能で、アセンブリ・コストを低減
     

ISL8270MとISL8271Mは、2014年第2四半期に、インターシルのグローバルなディストリビューション・チャネルを通じて出荷が開始される予定です。ISL8270MとISL8271Mの詳細は、http://www.intersil.com/ISL8270-1Mをご覧ください。

 

※Intersil、Intersilロゴ、PowerNavigator、ChargeModeはIntersil Corporationの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。


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