RXの特長
1. 洗練されたアーキテクチャ
機器の高付加価値化、システムの複雑さから、マイコンへ求められる高性能化。同時に省エネ、バッテリ駆動時間増大のため、マイコンへ求められる低消費電力化。これらの要求に応えるべく、さらなる進化をし続けるRXコア。

RXv1コア、RXv2コアの比較
RXコア | RXv1 | RXv2 |
---|---|---|
アーキテクチャ | 32ビット CISC、ハーバードアーキテクチャ | |
汎用レジスタ | 32ビット × 16 ch | |
互換性 | RXv1 | RXv1の上位互換 |
命令セット | 90命令 | RXv1の90命令 + 19命令 |
パイプライン | 5段 | 5段 パイプラインを強化し、メモリアクセスと演算の並列実行による性能を向上 |
DSP機能命令 | 対応
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対応
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FPU(単精度) |
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動作周波数 | 最大100MHz | アーキテクチャとして最大300MHz |
性能*1 | Up to 3.12CoreMark/MHz | Up to 4.55CoreMark/MHz |
*1 発行日時点での値
従来製品の長所を受け継いだ新世代CPU
「H8S,H8SXファミリ」、「M16C、R32Cファミリ」、それぞれで培ってきたCISCの長所と、「SuperH」ファミリで培ってきたRISCの長所を融合。

16ビットクラスのコードサイズで32ビットクラスの演算性能
RXv2コアでは1サイクルあたりの処理性能を向上し、他社の32-bit CPUを凌駕。DSP, FPU機能も強化。処理性能の向上により、システムの更なる複雑化に対応可能。製品の高付加価値化に貢献

2. 圧倒的な電力性能
高速応答性能を実現
従来製品より培ったゼロウェイトアクセス可能な高速Flashの実装やレジスタ割り付け手法などの高速応答技術により、割り込み応答性能とスタンバイ復帰時間を大幅に削減

電力効率の追求 動作性能向上と低消費電力化の両立
RXオリジナルコアならではの徹底した省電力設計と独自製造プロセスにより、高い演算性能と動作時の低消費電力の両立を実現

高コード効率
RXコア専用命令、ならびにその実力を100%発揮可能な自社製コンパイラにて従来比30%のプログラムサイズ削減を実現。

3. 豊富なラインアップ
豊富な周辺機能
Ether,USB,CANなどのコネクティビティ機能、タッチキーやLCDなどのHMI機能、モータ制御用高機能タイマや12bit高速A/D機能など、用途に合わせた周辺機能を保有。
豊富なピン/メモリラインアップ
豊富なピン/メモリラインアップを用意。様々な機器要求に対応。


ハードウェア安全機能
RXファミリはシステムの安全機能をハードウェアで搭載し、ソフトウェア負荷の軽減に大きく貢献。この安全機能を用いた家電安全規格 IE60730 ClassBや産業向け安全規格IEC61508に適用可能。
機能 | 本機能を使用した、安全機能内容 | |
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CPU | 独立ウォッチドッグタイマ(IWDT) | CPUクロックとは別のクロックのWDTによるCPU暴走検知 |
クロック | 発振停止検出 | 発振停止検出 |
クロック周波数精度測定機能(CAC) 周波数測定機能(MCK) |
クロック周波数異常検出 | |
内蔵メモリ | データ演算回路(DOC) | システムメモリアシスト |
CRC演算回路(CRC) | メモリのエラー検出 | |
シリアル | 通信データの誤り検出 | |
A/D | A/D自己診断 | A/Dコンバータ本体の故障検出 |
A/D断線検出 | アナログ入力断線検出アシスト | |
端子 | ポートアウトプットイネーブル(POE) | 過電流からの端子保護 |
強固なセキュリティ
IoT時代に先駆け、機器を盗聴、ウイルス侵入/実行から保護するための暗号機能を搭載。また、鍵管理をより強固にし、安全性を一層高めることが可能なトラステッドセキュアIPを搭載した製品も拡販中

4. 既存品からの継承
継承性/スケーラビリティ
RXファミリはCPU命令、ピン配置、機能において互換性を保つよう設計。RXv2コアの命令セットはRXv1コアの命令セットに対して上位互換。

RXファミリは従来製品のカバーしていたCPUコアの性能レンジを同一コアのRXファミリでカバー。ソフトウェア再利用性、開発環境の統一化を実現し、下位から上位までの機器をRXファミリでシームレス展開可能

5. 簡単・快適な開発環境
初期評価から開発、量産まで一貫したサポートする豊富な開発環境をご用意
各種ドライバやミドルウェア、サンプルソフト
ドライバの自動生成ツールなど開発期間を短縮する豊富なツールを準備

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