RAファミリを拡充し、モータ制御用マイコン「RA6T1」グループを発売。AIによるエンドポイント予知保全にも対応

~モータ制御向けにPWMタイマやアナログ機能を最適化、Google TensorFlow Liteを活用することによりモータシステムの予知保全を実現~

2020年10月28日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

 

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたびArm®コア搭載の32ビットマイコンRAファミリをさらに拡充し、スマートホーム、ビルディングオートメーション(BA)、および産業オートメーション(IA)に向けて、モータ制御用マイコン「RA6T1」グループ4製品を発売、量産を開始しました。RA6T1グループは、Arm Cortex®-M4コアを搭載し、最大動作周波数は120MHzです。高機能なPWMタイマやA/Dコンバータなどの周辺機能により、最大2個のブラシレスDC(BLDC)モータを同時に、かつ高精度に制御することができます。また内蔵のプログラマブルゲインアンプ(PGA)を使用することで、BOMコストの削減が可能です。RA6T1グループは、家電製品のモータ、空調システム(HVAC)、ソーラーインバータ、産業用ACドライブなどの制御に最適です。

 さらに、RA6T1上でマシンラーニング(ML)推論を行うTinyML用途向けのGoogle TensorFlow™ Lite for Microcontrollersフレームワークを使用することにより、インテリジェントで使いやすく、コスト効率の高いセンサレスな予知保全システムの実現が可能です。モータシステムの故障につながるような異常をより早く正確に検知することが可能になるため、予知保全プロセスを改善することにより、メンテナンス費用の削減につなげることができます。

 ルネサスの執行役員でIoT・インフラ事業本部ユニット長(MCUビジネス担当)であるRoger Wendelkenは次のように述べています。「家電やBA、IA機器のスマート化がますます進み複雑化する中で、メーカ各社は、モータの性能を満たすために増大し続けるBOMコストに苦慮しています。RA6T1マイコンは、Armコアを搭載したRAファミリの柔軟性と、ルネサスが長年蓄積してきたモータ制御のノウハウを組み合わせて開発しました。モータ制御のみならず、GoogleのTensorFlow Liteに対応したプラットフォームを補完でき、予知保全ソリューションによりAIへのニーズの拡大に応えられることを嬉しく思います。」

 GoogleのプロダクトマネージャであるIan Nappier氏は次のように述べています。「業界がメンテナンス4.0へと進む今、AIと機械学習は、予知保全を次のレベルに引き上げようとしています。Googleはルネサスと協力し、スマートホームや産業用IoTへAIの導入をさらに加速していくつもりです。GoogleのオープンソースTensorFlow AIフレームワークをルネサスの強力なRA6T1マイコンに統合することにより、モータ制御機器に画期的なインテリジェンスをもたらします。」

 

RA6T1グループの主な特長

  • 最大動作周波数120MHzのArm Cortex-M4コア搭載、浮動小数点ユニット付き
  • 64ピンおよび100ピンのスケーラブルなLQFPパッケージ
  • 64KB(キロバイト)RAMとスケーラブルな256KB~512KBフラッシュメモリ
  • 7種の相補PWMモードなど、各種拡張機能を搭載した32ビットPWMタイマ
  • 変換時間が最速0.4マイクロ秒の12ビットA/Dコンバータと、3つのシャント電流を同時に取得可能なサンプル/ホールド機能
  • 6チャンネルのプログラマブルゲインアンプ(PGA)
  • 家電の機能安全に関するIEC60730規格に準拠

 

RA6T1用Renesas Solution Starter Kit(RSSK)について

 ルネサスは、RA6T1のモータ制御ソリューションであるRenesas Solution Starter Kit(RSSK)も提供します。RSSKを使用することで、モータ制御のデバッグを容易化できるだけでなく、モータ制御設計の評価を迅速に開始し、リアルタイム分析とチューニングを実施できるため、開発期間を短縮することができます。RSSKには、RA6T1のCPUカードと24V~48V対応のインバータボード、および24V/0.42AのBLDCモータが含まれており、ルネサスのホームページより入手可能なモータ制御開発支援ツール(Renesas Motor Workbench 2.0)、およびFlexible Software Package(FSP)に対応した3シャント方式のセンサレスベクトル制御のサンプルプログラムを使用することにより、容易にモータを動作させることができます。

 ルネサスは今後も、モータ制御分野の企業などとの協業を含め、パートナエコシステムを拡大していく予定です。

 

RA6T1についての詳細は、こちらをご覧ください。
www.renesas.com/products/microcontrollers-microprocessors/ra/ra6/ra6t1.html

 

以 上

 

*ArmとCortexは、EUとその他の国におけるArm Limitedの商標または登録商標です。

*TensorFlowは、Google Inc.の商標です。

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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