~高速かつ低消費電力により、DDR5 DRAMやストレージクラスメモリモジュールの速度および帯域幅を向上~
2020年9月9日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、データセンタ、サーバ、および高性能ワークステーション向けに、高速かつ低消費電力のDDR5メモリモジュール用データバッファ「5DB0148」を、限定ユーザを対象にサンプル出荷を開始しました。

 近年、リアルタイム解析、機械学習、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、AIなど、非常に多くのメモリや帯域幅を必要とするアプリケーションが増加し、メモリの帯域幅の要件が飛躍的に拡大しています。こうした新しい世代のアプリケーションの要となるDDR5用のメモリモジュールLRDIMM(Load-Reduced Dual Inline Memory Modules:負荷軽減メモリモジュール)に向けて、ルネサスの新たなJEDEC準拠のDDR5データバッファ「5DB0148」は、大幅な高速化と低レイテンシを実現します。ルネサスのDDR向け製品群を使用した場合、第一世代のDDR5 LRDIMMは、3200 MT/s(メガトランスファ/秒)で動作するDDR4 LRDIMMと比較して、転送速度を35%以上向上させることができます。

 ルネサスのデータセンタ事業部のVice PresidentであるRami Sethiは次のように述べています。「ルネサスは、包括的なDDR5ソリューションを提供する業界屈指のプロバイダとして、お客様やエコシステムパートナと緊密に連携しながら、メモリソリューションのポートフォリオのさらなる拡充に向けて取り組んでいます。ルネサスのDDR5データバッファは、LRDIMMやその他の高密度モジュールなど、新たな世代の高性能コンピューティング用途に対応した高性能なDRAMソリューションを実現するために不可欠です。」

 ルネサスのDDR5データバッファは、容量性負荷の削減、データアライメント、およびシグナル回復技術の組み合わせにより、高い負荷がかかるアイオープニング機構の性能を最大化します。これにより、多数のメモリチャネルとスロット、および複雑な配線トポロジを持つサーバのマザーボードは、高密度メモリをフルに搭載している場合でも、最高速度で動作できるようになります。さらに、DDR5モジュールの規格の改善により、電源電圧の引き下げ(DDR4の1.2Vに対し、1.1V)、DIMM上での電圧調整、またSPDハブとI3Cなどの最新の制御バス通信を使用した高度なコントロールプレーンアーキテクチャの実装も可能になります。

 ルネサスは、業界で最も長きに渡ってメモリインタフェース製品を提供してきたサプライヤのひとつであり、デュアルインラインメモリモジュールの誕生以来、包括的なチップセットソリューションを提供してきました。今回新たに加わったDDR5データバッファ5DB0148は、ルネサスのDDR5用LRDIMM向けソリューションとして、レジスタクロックドライバ「5RCD0148」、パワーマネジメントIC「P8900」、SPDハブ「SPD5118」、温度センサ「TS5111」等とシームレスに連動できるように最適化されています。これにより、ルネサスのチップセットを使用するメモリベンダは、完全な相互運用性と信頼できる品質を備えた製品を提供できるようになります。

DDR5データバッファ5DB0148の詳細はこちらをご覧ください。
www.idt.com/5db0148

ルネサスのDDR5ソリューションについてはこちらをご覧ください。
https://www.idt.com/jp/en/products/memory-logic/memory-interface-products/ddr5-solutions

以 上

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