~±5,000VのEFTイミュニティと最大±16,000VのESDイミュニティを実現~

2021年10月14日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、産業アプリケーションに向けて、RS-485とRS-422の両通信規格に対応した5V動作のトランシーバ「RAA78815x」ファミリ、6製品を発売、量産を開始しました。ノイズの影響を受けやすい産業用通信ネットワークに向けて、業界最高レベルとなる±5,000VのEFT(電気的ファストトランジェント)イミュニティに加えて、最大±16,000V ESD(静電気放電)イミュニティを実現しました。全二重モードおよび半二重モードに対応しており、産業用ネットワーク、プロセス制御ネットワーク、ビルディングオートメーション、長距離ネットワーク、セキュリティカメラネットワークなど、さまざまなアプリケーションに最適です。

 新製品は、従来の5V動作RS-485トランシーバ「ISL315x」ファミリをベースに、業界最高レベルのEFTイミュニティを備えた製品です。RS-485で要求される54Ωの負荷に対して3.1Vという優れた差動出力電圧を実現。また、バスのリーク電流は最大125µAで、RS-485バスの1/8のユニットロードに相当します。RS-485ネットワーク規格では32台まで接続が可能となっているため、高出力でありながら超低電流を実現したことにより、リピータを使用することなく、同一バス上に最大512台のトランシーバを接続できます。これにより、1つのネットワークでサポートできるノードが増えるため、実装コストを低く抑えることができます。さらに、新製品により、EFTやESDに伴う通信問題が発生しにくくなるためダウンタイムコストも削減できます。

 ルネサスのスタンダードプロダクト事業部Vice PresidentのBobby Matinpourは次のように述べています。「HVAC、工場、スマートグリッド機器など、デバイスが頻繁にオン/オフされ、システムとの接続/切断が繰り返される過酷な産業オートメーション環境で動作するデバイスにとって、EFTイミュニティはミッションクリティカルな要素です。RAA78815xファミリは、優れたEFTイミュニティ、出力ドライブ、消費電流レベルを備えており、RS-485/422トランシーバ設計における50年の経験を基に、産業機器やオートメーション機器向けに堅牢なソリューションを提供します。」

RAA78815xファミリの主な特長

  • ±5000V EFTイミュニティ
  • ±16,000V ESDイミュニティ
  • Rd = 54Ωで3.1V(typ.)出力
  • バス電流125µA、消費電流550µA、シャットダウン電流70nAと低電流
  • 3x5mm MSOP、6x8.6mm SOICの超小型パッケージ
  • データレートは115Kbps、1Mbps、20Mbpsに対応し、全二重モード(RAA788150、RAA788153、RAA788156)と半二重モード(RAA788152、RAA788155、RAA788158)の両方をサポート

 ルネサスは、ユーザの設計を加速させ、より早く市場に投入できるよう、ルネサス製品のポートフォリオを組み合わせて動作確認したソリューション「ウィニングコンビネーション」を開発、提案しています。新発売のRAA78815xトランシーバは、ルネサスのパワー、アナログ、マイコン製品と組み合わせることで、48V位置制御ソリューション産業用ネットワーク接続機能を持つACサーボモータ制御システムなど、様々なアプリケーションに対応するソリューションを構築することができます。この他にも、250種類以上のウィニングコンビネーションをこちらからご覧いただけます。renesas.com/win

RAA78815xトランシーバと評価ボードの詳細については、こちらをご覧ください。https://www.renesas.com/eftprotection

以 上

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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