ガバナンス

ルネサスは、社会から信頼される企業であり続けるために、地域社会やお客様、ビジネスパートナーなどすべてのステークホルダーと良好な関係を保ち、企業としての社会的責任を果たすため、コーポレートガバナンスの充実に努めています。

コーポレートガバナンス方針

ルネサスは、「To Make Our Lives Easier」というPurposeに基づき、インテリジェンス、すなわち、当社の製品やソリューションを、自動車、産業、インフラ、IoTの4つの成長分野へ提供することで、より安全で、健康でスマートな社会に発展させることを使命としています。その使命のもと、当社グループのあらゆる企業活動と従業員の行動や判断の基準となる5つの要素から構成される「Renesas Culture」に基づき、変化に柔軟に対応し、課題を解決し、サステナブルに価値を創出し続ける企業となることを目指しています。当社グループは、この「Renesas Culture」に基づき、責任あるグローバル企業として長期的な視点で持続的価値を創出できるよう努めています。全てのステークホルダーとの共存共栄を図りながら、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上の実現を目指します。このためには、変化と競争の激しい半導体業界を永続的に勝ち抜き、全てのステークホルダーの要望に応え続け、利益の拡大を伴う成長を継続していくことが必要となります。当社グループは、技術の先進性を磨きつつ、緻密なマーケティング・営業活動により、優れた半導体製品と最適なソリューションを提供して、グローバル半導体企業の地位をより確固たるものとすることを目指します。そのために、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を可能とするコーポレートガバナンス体制を構築することが重要であると認識し、株主を含めたステークホルダーとの対話と協働、適正な情報開示、適切な権限委譲と実効性の高い監督機能の確保などを通じて、その継続的な充実に取り組みます。

当社は、日本の会社法に基づき、内部統制システムを構築し、会社役員、従業員が法令、規則、および当社の定款を遵守していることを確かなものにしています。また、定期的に内部統制推進委員会を開催し、内部統制に関する当社の方針を審議しています。

当社のコーポレートガバナンスの方針・実践については、「コーポレートガバナンス報告書」、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に概説されています。

 
タイトル形式
コーポレートガバナンス報告書PDF
内部統制システムの整備に関する基本方針PDF
定款PDF
コーポレートガバナンス・ガイドラインPDF

コーポレートガバナンス体制

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コーポレートガバナンス体制

ルネサスは、経営の透明性の向上を図りコンプライアンス経営の強化に向けてコーポレートガバナンスの充実を最重要視し、また、経営環境の変化にスピーディに対応できる組織体制とその必要な施策を講じるとともに、持続的な企業価値の向上と発展を目指して取り組んでいます。その一環として、当社は、取締役会、監査役会、経営会議を定期的に運営することにより、コーポレートガバナンスの充実、強化を図っています。

取締役は、任期を1年とし、経営に対する責任を明確にするため、株主総会で株主の皆さまに年ごとに取締役の信任の判断を諮ります。また、当社の取締役会は、3ヶ月に1回開催する定時取締役会だけではなく、緊急を要する事項があれば、機動的に臨時取締役会を開催しており、経営会議で示された会社の方向付けを更に深く掘り下げて審議し、経営全般の意思決定機構としての機能を有します。また、取締役会は、取締役の職務執行を監督する機関として位置付け、各部門、関係会社の状況報告をはじめとして経営全般の状況把握のもと、速やかな対応策等の検討を行ない経営判断に反映させています。当社は、社外取締役の中から、筆頭独立社外取締役を選任しています。

また、当社は、監査役会制度を採用している監査役会設置会社であり、監査役により取締役の職務執行を監査するコーポレートガバナンス体制を構築しております。監査役は、3ヶ月に1回監査役会を開催するだけではなく、緊急を要する事項があれば機動的に臨時監査役会を開催しております。監査役は、会計監査人、内部監査部との連携を密にしていることに加え、各取締役とも個別に面談を実施し、業務内容の報告を受け、取締役個々の業務執行を監視しております。

加えて、当社は、当社の役員の報酬および選任等についての透明性および公正性の向上のため、任意の報酬委員会および指名委員会を設置しております。各委員会では、取締役会の諮問を受け、役員の報酬や選解任に関する事項等について答申を行っております。

このように、当社は、監査役会設置会社として、厳格なコーポレートガバナンス体制を構築し、運用しています。

サステナビリティ推進体制

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図:サスティナビリティ推進体制
  • 当社のサステナビリティに関連する活動のすべての全社的責任はCEOにあります。
  • CEOおよびCEOが指名する執行役員、サステナビリティ推進室を通じて、取締役会に対して、サステナビリティに関する活動や課題について定期的に報告を行います。
  • 全社のサステナビリティ活動を推進するべく、CEO直下の専任の組織としてサステナビリティ推進室を設立しました。

取締役会および監査役会

取締役会

ルネサスの取締役会は、日本の会社法に基づき組織されております。各取締役は、当社の経営や財務の方針や戦略等について共にその責を負っています。2023年4月現在、取締役会は、4名の社外取締役を含む5名の取締役で構成されており、原則として3ヶ月に1回定時に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、経営上の重要な意思決定を機動的かつ迅速に行うとともに、 取締役の職務執行の監督を行っております。取締役会の職責は、Board Charterに明記され、取締役会にて承認されています。

picture_as_pdf Renesas Board Charter(英語)

取締役会の実効性の評価の内容およびその結果については、コーポレートガバナンス報告書をご覧ください。

5名の取締役の内、4名の社外取締役につきましては、他の取締役の職務執行が妥当なものか否かを監督およびチェックすること、および自己の経歴から培われた知識、経験、見識等を活かして外部の視点から経営上の意思決定に参加することをその機能および役割としております。

 経営戦略リーダーシップ
経験
リスク
マネジメント
法務ファイナンスサステナビリティ国際
ビジネス
半導体・
テクノロジー・DX
柴田 英利   
岩崎 二郎    
Selena Loh Lacroix    
山本 昇   
平野 拓也    

監査役会

監査役会は、取締役の職務執行を監査し、監督する責任を負っています。当社の監査役会は、日本の会社法に基づき組織されており、当社の取締役会および経営陣から厳格に独立しております。2023年4月現在、当社の監査役会は、3名の社外監査役を含む4名の監査役(うち1名は常勤監査役)で構成されており、原則として3ヶ月に1回開催するほか、必要に応じて臨時に開催しており、監査方針などを決定するとともに、 各監査役から監査状況などの報告を受けております。なお、監査役のうち2名は、弁護士であり、かつ独立社外監査役であります。また、監査役のうち1名は財務および会計に関する相当程度の知見を有しております。

独立役員

当社は、当社のコーポレートガバナンスが適正な水準の客観性と透明性を確保するため、社外取締役および社外監査役が十分に独立しているかどうか、すなわち、当社との間で利益相反の可能性がないかを判断するための基準を策定しております。会社法上の要件および東京証券取引所の定める独立性基準を満たし、かつ、下記の分類のいずれにも該当しない個人のみが、当社の社外役員となるための十分な独立性を有しているとみなされます。

カテゴリ項目基準
事業上の関係当社の重要な顧客当該顧客に対する売上高(連結ベース)が当社の連結売上高の2%超*、または、これに準じる重要性を有する当社製品の直接・間接の需要者
*過去3年間における平均割合
当社を重要な顧客とする取引先当社に対する売上高(連結ベース)が当該取引先の連結売上高の2%超*
*過去3年間における平均割合
重要な資金調達先資金提供額が当社の連結総資産*の2%超
*直近事業年度末
専門家専門サービス* の提供者(報酬額が当該組織の連結売上高の2%超・個人の場合1,000万円超**)
* 会計、法律、コンサルティングサービスを含みます。
** 過去3年間における平均割合および平均額
資本関係主要株主10%以上
出資先10%以上
その他従業員当社および子会社
会計監査人当社の会計監査人*
*過去3年間
寄付先1,000万円以上*
*過去3年間のいずれかの年
近親者当社または当社の子会社の経営を管理する者*の配偶者、2親等以内の近親者、同居者
*執行役員以上の者

picture_as_pdf 社外役員の独立性基準の詳細について

当社は、全ての社外取締役(4名)および社外監査役(3名)を東京証券取引所の定める独立役員(一般株主と利益相反のない役員)として、同取引所に届け出ております。

picture_as_pdf 独立役員届出書(2023年3月3日東京証券取引所提出) 
picture_as_pdf 独立役員届出書(2024年3月1日東京証券取引所提出) 

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指名委員会および報酬委員会

当社の指名委員会および報酬委員会は、当社の取締役会から独立して組織されています。指名委員会および報酬委員会は、ステークホルダーへの説明責任を高め、客観性と透明性を確保しコーポレートガバナンスの妥当性を確認するために、取締役会に答申を行う任意の諮問委員会です。

指名委員会

指名委員会は、4名(4名全員が独立社外取締役)で構成されています。また、指名委員会は、取締役会の諮問を受け、社外および社内取締役の選解任に関する事項やCEOの後継者育成計画に関する事項について審議を行い、取締役会にその内容を答申しております。2021年は8回の指名委員会が開催され、8回ともすべての委員が出席しております。

取締役会の多様性に関する方針

指名委員会では、取締役の選解任に関する事項を審議するにあたり、以下の点を考慮しています。

  • 取締会役員の女性比率を30%とする目標を達成するため、候補者の専門知識や経験だけでなく性別、年齢、民族性、文化的背景を考慮すること
  • 社外取締役が取締役会に占める割合を過半数とすること
  • 業務執行を行う取締役については2社以上の上場会社(当社を含む)の取締役を兼任していないこと、社外取締役については5社以上の上場会社(当社を含む)の取締役を兼任していないこと

報酬委員会

報酬委員会は、4名(うち2名は独立社外取締役、1名は独立社外監査役)によって構成され、取締役および執行役員の報酬方針・額の決定における透明性と客観性を高めることを目的に設置されています。報酬委員会は、取締役会の諮問を受け、取締役および執行役員の報酬方針について審議・提言を行っています。2021年は6回の報酬委員会が開催され、6回ともすべての委員が出席しております。

SDGsへの貢献

ルネサスグループのガバナンスに向けた取り組みは、以下のSustainable Development Goalsに貢献しています。

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16 PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS

SDG 16.5 あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。

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16 PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS

SDG 16.7 あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型、および代表的な意思決定を確保する。