R-Car E3は、あらゆる車種のクラスタに対するデジタル化、大型化のニーズの高まりに応えて、従来の3Dクラスタ向け「R-Car D3」の上位モデルとして、3Dグラフィックス描画性能を向上しました。クラスタ用としては最大クラスの12.3型、1920 x 720画素の大型ディスプレイにスムーズに3D表示が可能です。また、コネクテッドカーが主流となる中で、クラスタには外部環境や安全に関する情報をドライバに適切に表示するHMI(Human Machine Interface)としての役割が高まっていることから、機能安全やセキュリティ機能を強化しました。これにより、故障やサイバー攻撃にも安全に対処できる堅牢なシステムを容易に開発できるようになります。
さらに、R-Car E3はクラスタ用としてだけでなく、ディスプレイオーディオやIVI(In Vehicle Infotainment)システムも1チップで駆動できるよう、Audio DSPなどの周辺機能を搭載しました。これにより、各々のシステムを統合することが可能になり、システムコストやスペースを大幅に削減できます。
製品仕様
項 目 | R-Car E3 仕様 | ||
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製品名(型名) | R-Car E3 (R8A77990) | ||
電源電圧 | 3.3/1.8 V(IO), 2.5V(Ether), 1.35V(DDR3L), 1.03V(core) | ||
CPUコア | Arm®Cortex®-A53 Dual | Arm®Cortex®-R7 Dual Lock-Step対応 |
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キャッシュ メモリ |
L1命令キャッシュ: 32Kバイト L1データキャッシュ: 32Kバイト L2キャッシュ: 256Kバイト |
L1命令キャッシュ: 32Kバイト L1データキャッシュ: 32Kバイト |
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外部メモリ |
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グラフィックス |
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ビデオ機能 |
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ビデオ出力チェック機能 |
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オーディオ 機能 |
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ストレージ インタフェース |
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車載 インタフェース |
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暗号処理部 |
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主な周辺機能 |
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低消費電力モード |
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パッケージ | 552 ピン FCBGA 0.8mm ピッチ (21mm × 21mm) | ||
開発環境 | ベンダ各社が提供している Arm 対応ICE が使用可能 | ||
評価ボード | 以下の特長をもつリファレンスプラットフォームを準備しています (1) 車載情報機器向けの周辺回路を搭載し、ユーザシステムの実機検証環境を実現 (2) アプリケーションソフト等のソフトウェア開発ツールとして使用可能 (3) ユーザによるオリジナル機能の追加が可能 |
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ソフトウェアプラットフォーム |
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- Arm、CortexはArm Limitedの登録商標または商標です。
- PowerVRはImagination Technologies Limitedの登録商標または商標です。
- AndroidはGoogle Inc.の登録商標または商標です。
- QNXおよびNeutrinoは特定地域におけるQNX Software Systems Ltd の登録商標です。
- Green Hills SoftwareおよびINTEGRITYは、米国、およびその他の国におけるGreen Hills Software,Inc. の商標または登録商標です。
- HyperFlashはサイプレスセミコンダクタ社の商標です。
- 本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する登録証用または商標です。
特長
- 大型パネルのフルグラフィックスシステムに最適なソリューション
- エントリーモデル向け統合コクピットに最適化した性能、機能を実現
- 既存製品と互換性によるエコシステムの活用、R-Carコンソーシアム 250社以上※のパートナーと連携(*2018年10月時点)
アプリケーション
- 大型パネルのフルグラフィックスシステム
- 統合コクピット