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Yasufumi Kakihana
Yasufumi Kakihana
Sr Staff Application Engineer
掲載: 2022年6月7日

産業オートメーション機器の開発、設計において
「精度の改善が行き詰っている」
「省エネ化したいが、いろいろな問題が・・・」
といったお悩みをお持ちではありませんか。

近年、ロボットコントローラ、工作機械、半導体製造装置、電子部品実装装置などのACサーボや汎用インバータ、そして、太陽光、風力インバータ、蓄電機器等の創エネ/蓄エネ機器等の多くの産業機器では、SDGsとの関りもあり、ますます高精度化、省エネ化の要求が高まっています。そして、これらの産業機器では高速のIGBTやSiC/GaN MOSFETなどの高速パワーデバイスを搭載したIPMを使用したものが開発されています。

今回はこのIPMを動かすための最適な絶縁素子「IPM駆動用フォトカプラRV1S9x61A、RV1S9x62A」を紹介したいと思います。IPMはインバータを構成しているパワーデバイスとその駆動回路、保護機能を一つのパッケージにした高機能モジュールです。

高精度を必要とする産業オートメーションアプリケーション向けに、新しいRV1S9x61AおよびRV1S9x62Aフォトカプラは、わずか25nsの業界最小の2部品間の伝搬遅延時間差(PDD)となっています。PDDが低いためインバータの設計者はデッドタイムの短縮が可能となり、インバータの精度を向上させることができます。

産業オートメーション機器のもう1つの要件は、低消費電力化です。この新しいフォトカプラは、業界最高の100kV/μsec以上のコモンモード過渡耐性(CMTI)をもっています。高CMTIは高速パワーデバイスのスイッチングによる急峻な電圧変化から発生するノイズの影響を低減します。その結果、新しいルネサスフォトカプラにより、設計者はスイッチング時間を短縮し、消費電力を削減することができます。

新しいフォトカプラファミリには、SO5、LSO5、およびLSSO5の3種類のパッケージと、アクティブハイ(RV1S9x61A)およびアクティブロー(RV1S9x62A)の2種類の出力ロジックがあり、の6つの新製品をご準備しています。LSSO5は、ピンピッチが0.65mmで、実装スペースを従来品と比較して35%削減し、コントローラボード密度を高めた小型機器のトレンドに対応します。

RV1S9x6xA フォトカプラの主な特長

  • わずか25nsの2部品間の低伝搬遅延時間差(PDD)により精度を向上
  • 100kV/μsecのコモンモード過渡耐性(CMTI)により、高速パワーデバイスをサポートし、消費電力を低減
  • ピッチが0.65mmのLSSO5パッケージは、実装スペースを35%削減
  • 40°C~125°Cの動作周囲温度範囲

ウィニングコンビネーション

ルネサスは、RV1S9x6xAをシームレスに連携する補完的なコンポーネントと組み合わせて、モータ制御ソリューションのウィニングコンビネーションを創りました。ウィニングコンビネーションの一例は、モータ制御アプリケーション向けに最適化されたルネサスの新しいRA6T2およびRX66Tマイコンを含むACドライブ/GPインバータソリューションAC Drives/GP Inverters Solutionです。ルネサスは、幅広いアプリケーションや最終製品向けに、互換性のあるデバイスと300以上のウィニングコンビネーションをご提供しています。

6種類のIPM駆動用カプラ新製品RV1S9x61A、62Aはすべて入手可能です。

ご興味のある方、詳細をご確認されたい方は下記をご覧ください。

Product Output Logic Package Pin Pitch Isolation Voltage
RV1S9161A Active High SO5 1.27 mm 3 750 V
RV1S9162A Active Low SO5 1.27 mm 3 750 V
RV1S9061A Active High LSO5 1.27 mm 5 000 V
RV1S9062A Active Low LSO5 1.27 mm 5 000 V
RV1S9261A Active High LSSO5 0.65 mm 5 000 V
RV1S9262A Active Low LSSO5 0.65 mm 5 000 V

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RV1S9X61A/62A Photocoupler for IPM Drive Overview

Renesas RV1S9x61A and RV1S9x62A Intelligent Power Module (IPM) drive photocouplers solve market demands for improved accuracy, energy savings and equipment downsizing. They are isolation devices with optimum characteristics for driving high-speed power devices. Key features make it possible to reduce the dead time of inverters.